でも、だからこそ楽しい世界もあります。今回は、無骨だけど頼れるキャンプアイテム「マグライト」の魅力を5つ紹介します!
クラシックな作りなのに現役投入したくなる丈夫さ
僕が持っているマグライトは一番古い物でおよそ30年物。打ち所が良かったのもあるかもしれませんが、数メートル上から落としたり、車にひかれたり、無くして数日間放置されたり、海の中に落としたりと、本当に過酷な(雑な)状況で使われてきました。でも、電池を入れて、電球を変えればしっかりと暗闇を照らしてくれます。
その丈夫さの理由は、全く無駄がないシンプルでメンテナンスがしやすい構造にあります。
パーツは大きく分けてレンズ部分、点灯・調整用の頭、本体、電池挿入用のフタの4つ。どのパーツも削り出しでつくられており、重要部分はOリングがついていて防水性が高いのも特徴です。その丈夫さゆえ、常に過酷な環境で使用することが想定されるアメリカの警察や軍でも正式採用されてきた逸品です。
弱点のリカバリーが完璧
マグライトの弱点は電球を使用していることと、そのせいで電球部分が衝撃で破損してしまう、または寿命が短いところです。
でも、この弱点、本体およびサードパーティー製品でリカバリー可能です。代表的な方法がつぎのふたつ。
①電池挿入口キャップに予備の電球が入っている
僕がはじめてマグライトを使ったとき、この機能に感動したことを今も覚えています。電池挿入口のキャップには電池のマイナス部分を当てる通電パーツがあり、そのパーツを外すと中にはしっかりと保護された予備電球が入っています。この、無駄な隙間が一切無い感じはまさに機能美という感じです。
②サードパーティー製のアイテムでLED化できる
電球には寿命があるためLED化したい(現在はLEDタイプも販売中)。そんな時も安心です。世界で一番有名なライトといっても過言ではないマグライトだけに、サードパーティー製でLED化するためのパーツがたくさん販売されています。
交換も簡単で、1分もあれば変更できてしまいます。このおかげで、クラシカルなまま使いたいときは電球を。明るさと電離寿命を優先したい場合はLEDパーツをといった感じで、好きな時に取り替え可能です。
高照度では出せない明るさと安心感
照度でいえば、おそらく現行のライトには歯が立たないでしょうし、照度調整なんてできません。単三、単四電池タイプは頭部分を捻ればいきなり最大照度になり、頭をさらに回転させると照射範囲を変えることができるだけという、シンプルで使いやすい仕組み。まさに歴史的遺産といった感じです。
でも、明るすぎないけど必要充分な照度、そして暖かみがある色と照射範囲変更機能は、現行品にはない味であり、歴史であり、そして魅力です。
いまいちだけど使える機能が愛おしい
いわゆるハンドライトというジャンルのマグライトは、頭に装着できるようになるベルトや口にくわえやすいパーツなど様々な多機能化パーツが販売されました。どれもそこそこの価格がしたのと、「マグライトの使用の幅を広げたい!」という意気込みのファン以外にはあまり人気が無かったような記憶があります。
そんな中で、マグライトさえあればできる付加機能がランタン機能です。頭の部分を回して外し、電球むき出しにします。そのままだと安定が悪いので、取り外した頭の部分を底にはめて少し安定性を高めるという、無理矢理感がある機能ですが、裸電球が光っているだけに近いこの機能には愛おしさを感じます。もちろん地面が安定していれば便利な機能でもあります。
あの「映画持ち」ができる!
アメリカ映画などで、この持ち方をしているのを見たことがないでしょうか?真っ暗な建物内を警備員が単一電池タイプの大型マグライトを写真の様に持って捜索したり、単三電池タイプを持ち、反対の手には拳銃を握って狙った場所を照らしながら進むシーンなど…。そう、これがマグライト!
だからといってどうということはないのですが、映画好きの方などはこの持ち方をすると少し心が躍るかもしれません。
いかがだったでしょうか?機能だけで言えば現行品のライト類にはかないませんが、マグライトは使っていること自体に魅力を感じるアイテムです。久しぶりに道具箱を漁ったり、アウトドアショップで見つけるなどチャンスがあれば、ぜひ使ってみてください!