とくに金属製の食器は直接火にかけられるものもあるので、使い勝手は最強といっても過言ではありません。大自然の中でコーヒーカップやお茶碗代わりにシェラカップを使いこなして食事をする時間は、ちょっとカッコいいですよね?
でも、たまには「キャンプにベストな食器」ではなく、「料理にベストな食器」をあえて使ってみるというのはいかがでしょうか?いつものメニューのグレードが数段上がった気分になるし、キャンプ視点で見たときの空間と食器のミスマッチ(非日常感)も楽しめます。
今回は、“気分と美味しさ優先”で食器を使ってみる楽しみ方をご紹介します。
キャンプ用の食器を使わないことの魅力
キャンプ用の食器の良さは、「丈夫」「軽い」「輸送と収納がラク」などがありますが、今回あえてキャンプに持っていきたい食器には別の魅力があります。
それは飲食物をいちばん美味しく感じさせてくれることです。キャンプ用の食器には「キャンプ飯って旨いよなあ!」という美味しさがあるのに対して、TPOに合わせた食器は、「やっぱりこれだよなあ!」という美味しさがあります。どちらも美味しい時間を過ごせるのですが、個人的にオススメのTPOに合わせた食器とカトラリー3種類を紹介します。
1:ビールグラスを使ってみる
まずはビールグラスを使ってみませんか?
キャンプのビールといえば缶クーラーが定番です。フィールドで長時間冷えた状態を保てるのでいつまでも美味しいビール(もちろんハイボールなども美味しい!)を飲むことができます。
一方ビールグラスは、なんといっても透明なグラス越しに見える琥珀色と水滴が美味しさを数倍上げてくれます。また、グラス独特の口当たりもゴクゴクビールを喉に流し込むという特別な快感を味わうことができちゃいます!
グラス越しのビール、ビール越しの自然、手に伝わる冷えたビールの温度、もうそれだけでキャンプ時間が間違いなく幸せになると思いませんか?
2:フルサイズの箸と箸置きを使ってみる
キャンプ用に作られた箸も、最近は口当たりや使い心地が良い物がたくさんありますが、ここはあえてフルサイズの箸を使ってみるのがオススメです。また、箸置きを使うだけで、食事の雰囲気がいつもよりもぐっと丁寧な時間に感じられます。
日常使いの箸の使い勝手はいうまでもなく使いやすく、折りたたみ機能などもないので洗いやすいし、乾燥や取り扱いが楽などのメリットがあります。また、韓国料理には韓国箸、刺身には繊維を崩さないように刺身用の箸など、食べ物に合わせて箸を使い分けてみるのも楽しいです。
3:ラーメンどんぶりを使ってみる
キャンプの定番料理といえばラーメンという方は多いのではないでしょうか?特大シェラカップを使ってのラーメンタイムもまた特別なキャンプ感が高まって美味しいのですが、ラーメンの回数が多い方にはぜひラーメンどんぶりを使ってみてほしい!
インスタントラーメンでも、カップラーメンでも、生タイプでも、ラーメンどんぶりで食べるだけで、独特の背徳感や、汁まで飲み干す時のラーメンどんぶりの重さなど、他の器と比べて一線を画す美味しさがあります。
また、町中華の定番メニューである中華丼や天津飯など、ラーメンどんぶりで提供されるメニューも、ちょっと本格気分を楽しめます。
特に、「ラーメンどんぶり越しの自然」というミスマッチ感は、ちょっと新鮮な楽しみ方になると思います。
唯一のデメリットは簡単に解決
こうした食器のデメリットは大きく2つあります。それは、収納スペースが取られることと、割れやすいものが多い事です。
収納スペースが取られることは、他のアウトドアギア同様「使いたいから」という思いが勝って持っていきたくなってしまえば気にならなくなるのですが、問題は割れやすいことです…。ポイントは引っ越しと同じ考え方で輸送、収納することで、例えば食器はソフトクーラーやハードボックスに入れ、さらにクッション材代わりに後で使うキッチンペーパーや布巾などを咬ませると比較的安全に運ぶことができます。
個人的にはソフトクーラーがオススメで、ショック吸収をしてくれるほか、キャンプサイトで食器を出してしまえばサブのクーラーとして使うことができます。
いかがだったでしょうか?
ちょっとマンネリ化してきたキャンプの“味変”や、いつもと違う楽し方をしたい方は、料理に合わせた食器を使ってみてください。出発前の食器選びからキャンプサイトでの使用まで、特別な時間が過ごせると思いますので、キャンプのバリエーションが増えますよ!