熾火は、火力が安定しにくい焚き火の炎とは違い、キャンプ飯をおいしくしてくれる効果があるが、楽しむには少しコツが必要とされる。しかし、「薄暮舎」の「熾火台」は、この熾火をより身近にしてくれるギアだ。
産業用機械の会社が立ち上げたアウトドアブランド
薄暮舎は、焚き火を愛する技術者がより多くの人に「もっと焚き火の楽しさを知ってほししい」との思いから、産業用機械を扱う1945年創業のサイトウ工研が立ち上げたアウトドアブランド。アウトドアを心から楽しむために開発したオリジナルの製品を販売している。
薄暮舎の製品は、技術者らしく厳選された素材と卓越した技術で作られているのが特徴。まさに、焚き火好きの情熱と技術者のこだわりが詰まった「熾火台」とその関連ギアだ。
技術者のこだわりが詰まった「熾火台」
熾火とは、たき火が落ち着いた後、炭化した薪が溶岩のように赤々と燃えている炭火。燃えてはいるが、薪や炭が炎を上げず赤く燃えている状態のことをいう。
この熾火を楽しむための、技術者のこだわりが詰まった「熾火台」のポイントは2点。デザインと組み立ての手軽さだ。
その特徴をもう少し詳しく解説しよう。
(1) 熾火を楽しむためのデザイン
「熾火台」の特徴的な逆三角錐構造は、炎を上げず真っ赤に燃えている熾火を隠さず、その美しさを存分に楽しむためのデザイン。
大きなメッシュ構造によって熾火が織り重なっていくようすを外から楽しむことができる。
開口の大きなメッシュ構造は、全面から空気を取り入れることで炎を大きくし、薪の状態が一目で把握しやすいので、火吹き棒での狙いもつけやすい。
また、逆三角錐メッシュ構造により灰が自然に落ち、熾火が隠れることなく積み重なる様子を眺めることもできる。
お互いを支え合い、浮かぶように配置した火床と灰受けが自然を守ってくれる。
火床は3枚のウィングで構成され、直径3.2mmの溶接金網を直径4mmのフレームで囲ったウィングはそれだけで十分な強度を持ちつつ、熾火を作り出すために必要な30cm~40cmの大きな薪をしっかりと支えてくれる。
(2) 簡単!組み立て式
「熾火台」は、工具を使わずに短時間で安全に組み立てられる設計。初心者でも安心して使える。
また、専用の収納袋も付いているので、キャンプやアウトドアの際にはコンパクトに持ち運ぶことができるのはうれしい。
火床はトラスを構成しており、簡単でありつつも耐荷重10kgで丈夫な作りでもある。
熾火台は2種類
熾火台は、シーンや使い勝手に応じてる2種類のモデルから選ぶことができる。
(1) 熾火台-磨き-
職人が時間をかけて丹念に磨き上げたハイグレードモデル。
美しい光沢を放つ仕上がりは、焚火台としての機能性と見た目の美しさが魅力。細部にまでこだわった仕上げは、見る者を魅了し、焚火の時間をさらに特別なものにしてくれる。
(2)熾火台(エントリーモデル)
シンプルでありながらも、焚火台としての基本的な機能をしっかりと備えたギア。
技術者がこだわり抜いたバランスと強度を両立する機能美と、量産品にはまねできない薄いステンレス板を精巧に溶接する職人の技術と品質を感じることができる。
焚火の炎を自在に操る快感と、思わず見惚れてしまう熾火の魅力を体験できる焚き火台だ。
商品概要
価格:熾火台-磨き-;39,800円/熾火台;29,800円
サイズ(約):本体(組立時);W420×H410×D410/本体(格納時);W420×H35×D410
重量(約):2.6kg
材質:ステンレス(SUS304)
※特許出願中
熾火台専用キャリーバッグも
丈夫なコーデュラバリスティック製の熾火台専用キャリーバッグも別売りされている。
極太ファスナーで手袋をしていても簡単に開閉ができ、耐久性に優れていて、熾火台の持ち運びがさらに便利になる。
価格:18,800円(税込)
熾火で焚き火をバージョンアップ
キャンプで熾火が活躍するのは、暖を取りたいときや調理のとき。いつも焚き火より、静かながら高温で、料理もおいしい。
なお、楽しんだ後は、キャンプ場やほかの利用客の迷惑にならないよう、熾火は確実に消火し、燃えがらを片付けよう。処理方法にも手順があるので、事前に必ずチェックを。