シーカヤックで島巡りの二人旅!熊本・天草編
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    2024.06.23

    シーカヤックで島巡りの二人旅!熊本・天草編

    シーカヤックで島巡りの二人旅!熊本・天草編
    シンガーソングライター東田トモヒロさんの不定期連載エッセイ。今回はGAKU-MCさんとの二人旅です。天草でシーカヤッキング! どんなツーリングだったのでしょう??

    兄のような親友のような……

    旅をして来ました。とはいえいつものような一人旅ではなく、今回はある方を相棒に二人でね。

    ラッパー「GAKU-MC」のことを、僕が知る限り大概の人たちは「ガクさん」と呼んでいますが、僕も例に倣ってそう呼ばせてもらっています。日本のHIPHOP黎明期から活躍され、今もなおメジャーシーンの第一線にいる彼と、「The Day 島巡り」と題して熊本と鹿児島を旅したのですが、今回はその中でも熊本の天草での旅の模様をお届けしようと思います。

    東田トモヒロとGAKU-MC

    今回の旅の相棒はHIPHOPのレジェンドGAKU-MC。

    彼は僕にとって兄のような存在でもあり、同時に親友でもあります。お互いの特性が全く違っていて、ある意味では真逆のようでもあるにも関わらず、なぜか一緒にいて心地が良いのです。それはきっと僕らが音楽のみならず海を、そして大自然を、さらには旅をこよなく愛しているからに違いありません。

    東京に住むガクさんと熊本に暮らす僕がこのように繋がっているのは、大自然の導きと言えるでしょうね、きっと。

    さてそんな僕らの旅は、いつも一筋縄ではいきません。ライブの合間にただ移動したり、OFFの日に寝て過ごすなどほとんどありえませんからね。なんせ今回は島巡りの旅ですから、二人の心はいつも海を求めているワケです。

    慣れ親しんだ天草の大海原へ

    熊本の島といえばやはり全国的にもその名が轟く「天草」です。今でこそ五つの橋の存在によって、まるで地続きのようになってはいますが、紛れもなく天草は「島」なのであります、はい。子どもの頃からね、その海には随分と慣れ親しんで来たつもりでいましたが、今回は天草の海の奥深さを思い知らされましたよ、まじに。

    シーカヤックのガイドを25年にわたり積み重ねてこられた船原さんは、ガクさんのお友達。彼のガイダンスによって、僕は全く新しい目線で天草の海を知ることになるのでした。

    シーカヤックの陸上レクチャー

    僕にとって初めてのシーカヤック。まずは陸上でイメージトレーニング。

    天草でのライブの前日、僕らは上天草市で「unplugged」(https://e-unplugged.jp/)というイケてる屋号でシーカヤックのガイドをやっていらっしゃる船原さんと、mio camino AMAKUSA・ ミオ・カミーノ 天草 というこれまた洒落た海辺のスポットで待ち合わせました。

    そしてガクさんは3度目の、僕はこれが初めてのシーカヤックを体験させてもらうことになったのです。しかしながら僕は密かに自信を持っていました。長年続けてきた波乗りによって、こういう「水面の滑りもの」は、ライディングに際してさほど手こずることはないだろうとね、うん。

    挨拶もそこそこに、合流するなり準備開始です。船原さん曰く航行中は少なからず水に濡れるということでしたのでね、僕はサーフィン用に持ってきていたウエットスーツに着替えました。ガクさんは永遠のサッカー小僧よろしく、サッカーのトレーニングウェアで臨みます。

    その上にライフジャケットを羽織って、船原さんの懇切丁寧なレクチャーを受けつつ、各種装備の確認です。乗り降りのコツ、パドルの大まかな使い方をチェックしたら、早速各自のソロボートを波打ち際まで運んで、いよいよ出港となりました。

    生きている実感、パドリングは踊るリズムで

    乗り込むときはなるべく低い姿勢を保つのがコツです。船のボディーを撫でてあげるような感覚で触りつつ、中腰の姿勢からリラックスして極めて滑らかに、尻もちをつくような形で乗り込みます。この時の非日常的でいささか間抜けな姿勢こそ、バランスを崩しやすい瞬間なので要注意です。

    全ての発言がポジティブで、バイタリティが洋服を着て歩いているかのような船原さんに見守ってもらっているのでね、初めての体験でも内側から勇気が湧いてきます。おかげさまをもちまして僕は迷うことなく無事にテイクオフすることが出来ました。船原さんが選んでくれたボートとも、どうやら相性は良さそうです。

    橋の下をくぐるシーカヤック

    いつも渡っている橋の真下をシーカヤックでクルーズ。

    この日はあいにく強い西風に見舞われていましたのでね、条件としてはベストとは言えないということでしたが、なんせ空は気持ちよく晴れていました。したがって僕にとっては最高の処女航海となった訳です。僕らはまず、港から1キロほど離れた沖合に浮かぶ小さな無人島を目指しました。

    向かい風を全身に浴びながらのパドリングはなかなかタフでしたよ。ガクさんは経験者ですから、かなりその操作には慣れた様子でしたが、僕はビギナーらしく船原さんにいくつも質問を投げかけつつ、アドバイスをいただきながらの滑り出し。

    風による小波も出ていましたのでね、サーフィンの時でいうオンショアのゲッティングアウトを思い起こさせられて、途中からとても楽しくなりました。

    肩の力を抜いて、漕ぐというよりも一定のリズムで「踊る」ようにパドリングするというのが、僕なりの解釈。そう意識することでパドリングのリズムも乗って来ますし、それに伴ってカヤックの推進力スピードも上がるのです。何事も力まずに楽しむことが大切ですね。

    波乗りをしているときもそうなのですが、海の上にいる時、僕は「今を生きている」という感覚を取り戻せているような気がします。それはライブしている時ともよく似ているかもしれません。今に集中していると言いますかね。

    本当はどんなときもそうあるべきかも知れませんが、人間なかなかそうはいかない。しかしながら音楽と海と出会えた僕は、とてもラッキーな人生を送らせてもらっているかも知れません。全ての皆様のおかげでね。

    これはもしやヤバいものに出会ってしまった!?

    無人島は白い砂と白い貝殻が敷き詰められた、とても綺麗なところでした。僕らの他に海に出ている人はほとんど見当たりません。島に流れ着いたらしい、まるで「龍の背中」のような大きな流木をベンチがわりに、しばしのチルアウトタイムです。

    それからガクさんと僕は岩場で生き物を探したり、海を見ながら他愛もない話をしたりして、静かで安らかな時間を満喫しました。干潮の時だけに現れる無人島にいると、まるで水平線の上に立っているような感覚を覚えます。どこまでもキラキラと鏡のように輝く海は、僕にとっていつも以上に新鮮に感じられました。

    シーカヤック上陸風景

    向かい風を受けながら無人島に到着。

    「今度はあの島と島の間を渡って、向こう側のビーチまで行きましょう」そう言う船原さんが指さした方向には、さらにいくつかの無人島が見て取れます。

    それは初めて見る天草の海の姿でした。この辺りはいつも橋の上から眺める程度でしたのでね。無数に点在する島々の間隔やそれぞれの地形やサイズ、そして特徴など、あまり気にした事がなかったかもしれません。

    サーフィンではここまで岸辺から離れることはほとんどありませんからね。例えば上空から観察すると、波乗りはだいたい波打ち際で完結していると言えなくもない。それに対してシーカヤックはこのようにずっと沖合へと冒険できます。

    しかもこれは僕の肌感覚ですが、SUPのそれよりも安心感があるんですよね。SUPならばこの辺にして岸に戻ろうかなというところを、シーカヤックはもっともっと沖に出てみたくなる。いや〜危ない危ない。冒険心を必要以上にくすぐってくる、ある意味ヤバくて素敵な乗り物に出会ってしまいました。

    緑と星が旅のクライマックスを演出

    トータル2時間ほどのクルージングでしたが、とても清々しく楽しむことが出来ました。シーカヤックは荷物も詰めるのでね、好きな方は道具一式を載せて釣りを楽しんだりされるみたいです。僕はいつかギターとキャンプ道具とコーヒセットを積み込んで、どこか天草の無人島でゆっくり過ごしてみたいなんて思いましたね、ほんと夢は膨らみます。

    コテージ

    龍ヶ岳山頂キャンプ場快適なコテージもおすすめですが星空はなおおすすめです。

    その夜は船原さんと僕らは龍ヶ岳という山にある「龍ヶ岳山頂キャンプ場」のコテージに宿泊しました。天文台が併設されているそのキャンプ場は、天草の東海岸が見渡せる素晴らしいロケーションです。眩しいほどの新緑と満天の星は、大自然からの贈り物のようでしたよ、いやほんと。

    翌日は天草市の「CAFEレイン」(https://www.instagram.com/caferain_/)というお店でライブをしました。倉庫のような建物をリフォームして作り込まれた、落ち着いた雰囲気のスペースはとても気持ちいい場所でした。もし天草を旅される機会があれば、海遊びの行きや帰りに是非立ち寄ってみてください。サンドイッチやマフィンが最高です。

    コテージで食事する3人

    手前がミスターバイタリティUnpluggedの船原さん。

    それから余談ですが天草の下島西海岸には、これからいよいよ本格的なサーフシーズンが到来します。日本でも数少ない南西のうねりを見事にキャッチするポイントに恵まれたエリアです。いつかそのお話もしてみたいと思っていますので、どうぞご期待ください。

    ガクさんとの島巡りの旅もまだまだ続いていきそうな気配です。是非みなさんともライブ会場でお会いしたいものです。

    滝の前に立つ二人

    GAKU-MC との旅はいつも大自然が歓迎してくれる。

    今回のアウトドアに似合いそうな一曲

    オアシス「Cast No Shadow」
    アコースティックかつ落ち着いた雰囲気が、低い姿勢のシーカヤッククルーズにハマるはずです。

    東田トモヒロNEWS

    【2024.7.12〜21 東田トモヒロ 「なつ旅」 北海道】
    ■7月12日 “にくじゅうはち” 広尾町

    open 18:00
    Live 19:00〜
    ticket: 前売り¥3200- (food付き)
    当日 ¥3700- (food付き)
    drinkの販売あり
    チケットの購入は@nikujyuhachi_hiroo よりお願いします。

    ■7月13日 居酒屋りしり東川町
    open 17:00
    Live 18:30〜
    ticket: 前売り ¥2500- 当日 ¥3000-
    ※高校生以下無料
    food&drinkの販売あり
    @spray166
    @shinya_nakagawa
    チケットの購入はインスタグラムメッセージにてよろしくお願いします。

    ■7月14日 “atsuma surf&camp THE DAYS” (浜厚真)
    at fortbythecoast
    open: 12:00
    Live: 17:00
    チケット:前売り ¥2500-
    飲食関係の出店あり
    キャンプサイトあり 予約制
    チケット問合せ先: https://the-days.jp/ または@the_days_official インスタグラムでメッセージにてよろしくお願いします。

    ■7月15日 TERMINAL 層雲峡
    open 12:00
    Live 14:00〜
    close 18:00
    ticket: ¥3000-
    ※高校生以下無料
    food: GARAKU カレー販売
    @soupcurry_garaku
    drinkの販売あり
    チケットの問い合わせ: @trial_teineyama_groove @terminal_sapporo インスタグラムメッセージにてよろしくお願いします。

    ■7月20日 「シティーライツCLCサーカス with “なつ旅”」
    出演アーティスト
    東田トモヒロ
    caravan
    open: 13:00
    close 23:00
    ticket: レギュラーチケット ¥5000-
    ドネーションチケット ¥10000- (オリジナルタンブラー付き)
    テントサイト¥5000-
    (3m×2.4m 火器の使用不可)

    ※テントサイトは人数限定
    チケットの問い合わせ:
    @city_lights_coop_okp インスタグラムメッセージにてよろしくお願いします。

    ■7月21日 ソモクヤ 弟子屈
    open 17:00
    Live 18:00〜
    ticket: 前売り ¥2500-
    当日 ¥3000-
    ※高校生以下無料
    food&軽食あり
    チケットの問い合わせ
    @somokuya インスタグラムメッセージにてよろしくお願いします。

     

    ■東田トモヒロ オフィシャルHP

    https://lit.link/higashidatomohiro

    私が書きました!
    シンガーソングライター
    東田トモヒロ
    1972年生まれ熊本市在住。ニューヨークでのレコーディングを経て2003年にメジャーデビュー。旅とサーフィン、スノーボーディングをこよなく愛し、そのオーガニックなサウンドを通して「LOVE&FREEDOM」を発信し続けるシンガーソングライター。

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