アルコールランプの特徴と魅力
キャンプなどのアウトドアで、アルコールランプが重宝されるのは、なぜなのでしょうか?アルコールランプの魅力や、特徴を見ていきましょう。
揺らぐ炎が魅力的
アルコールランプは、バーナーなどとは異なり、ロウソクのようにゆらゆらと揺らぐ炎を楽しめるのが魅力です。
優しく温かみのある幻想的な空間になり、癒やし効果が期待できます。スタイリッシュなデザインのものを選べば、おしゃれな空間を作ることも可能です。
また、キャンプでたき火をしたいと思っても、準備や片付けの大変さなどから諦める人は少なくありません。コンパクトで持ち運びが簡単なアルコールランプを使えば、手軽にたき火気分を味わえるでしょう。
多様な使い道がある
アルコールランプは、さまざまな使い方ができます。アルコールランプの炎は明るいため、キャンプではランプの代わりとして使えます。ただ、燃料の減りが早いので、定期的に残りの燃料を確認することも大切です。
また、湯を沸かすなど、簡単な調理にも使用できます。火の上に鍋などを置くための道具『五徳』と組み合わせて使えるアルコールランプも販売されています。
コンパクトで持ち運びがしやすく、ごみも出ないため便利ですが、メインの料理を作れるほどの火力はありません。しっかり調理したい人は、アルコールランプではなく、適した調理器具を選びましょう。
文字通り燃料はアルコール
アルコールランプの燃料は、燃料用のアルコールです。具体的には、メタノールや、メタノールとエタノールを合わせたものが使用されています。
アルコールランプは、季節の影響を受けにくく、冬場のキャンプでも使いやすいのがメリットです。冬場のキャンプでは、なかなか火がつかなかったり、火力が出なかったりといったトラブルが起こりがちです。
アルコールランプなら、ガスなどの燃料と比べて、安定して火を供給できるでしょう。
アルコールランプの基本の使い方
アルコールランプの使い方がよく分からないという人も、いるのではないでしょうか?安全に正しく使えるように、基本的な使い方や注意点を確認しましょう。
使用前のチェック項目
使用前に、まず容器などに傷・ひびがないか確認することが大切です。傷・ひびが入っていると、使用中に破損する可能性があり危険です。
また、容器から芯が5mm程度出ているか、容器の中の芯がきちんとアルコールに浸っているかも確認しましょう。
容器に入っているアルコールの量も、確認する必要があります。アルコールの量が足りないと爆発する可能性があるため、容器の約70~80%を目安に量を調節しましょう。
なお、アルコールを足す際は、他に火が移る恐れがあるため、火を消してから行うのが重要です。万が一のために、ぬれた雑巾などを用意しておくのがおすすめです。
消火方法は製品に合わせる
一般的な消火方法は、斜め上からふたを近づけて、素早くかぶせる方法です。かぶせた直後のふたは熱くなっているので、時間を置いて冷ましてから、ふたをし直しましょう。
小さいふたを炎に近づけるのは、慣れるまで怖いと感じる人もいるかもしれません。ふたの代わりに、アルコールランプが収まる大きさの鍋やビーカーをかぶせる方法もあるので、試してみましょう。
中には、ロウソクの炎を消すときのように、息で吹き消そうと考える人もいるかもしれません。しかし、息で吹き消そうとすると、他のものに火が移る恐れがあるため、やらないようにしましょう。
製品によっては、火力調節機能があり、つまみを回すことで消火できるものもあります。製品の消火方法を確認してから、使用しましょう。
オーソドックス・おしゃれなアルコールランプ
アルコールランプの購入を検討しているときに、商品の数が多すぎてどれを選べばよいのか分からないと感じる人も、いるのではないでしょうか?
特にこだわりがない人は、シンプルでオーソドックスなアルコールランプがおすすめです。インテリアとしても使えるような、おしゃれなタイプもあります。
HARIO「アルコールランプ」
サイフォンに使うアルコールランプで、綿芯が1本付いています。日本製で、サイズは約95×76×75mmです。持ち手があるため、火をともしているときでも持ち運びがしやすいでしょう。
風防は付属品ではありませんが、別途購入が可能です。キャンプなど、風の影響を受けやすい屋外で使用する際に役立ちます。
キャンプの朝には、アルコールランプとサイフォンで本格的なコーヒーを入れて、楽しんでみてはいかがでしょうか。
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- 商品名:HARIO「アルコールランプ」
- 公式サイト:商品はこちら
MG TRAIL「ミニオイルランプ」
サイズが約27×45mmと、手のひらにすっぽり収まるコンパクトなアルコールランプです。重さは約30gと軽量なので、洋服のポケットなどに入れて携帯できます。すっきりとシンプルなデザインで、おしゃれ感があるのも人気の理由でしょう。
本来はオイルランプですが、アルコール燃料を使うこともできます。ただ、アルコール燃料を使った場合は青白い炎になるため、照明としては不向きでしょう。
また、燃焼時間と炎の大きさは、露出している芯の長さで調節が可能です。芯の露出が多いと燃焼時間は約60分と短めですが、その分炎が大きくなります。
炎の揺らぎを長く楽しみたいなら、芯の露出を少なくするとよいでしょう。芯の露出を1mm程度にすれば、約90分は燃焼を続けます。
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- 商品名:MG TRAIL「ミニオイルランプ」
- 公式サイト:商品はこちら
アウトドア調理に使える機能的なアルコールランプ
アウトドア調理に使いたい場合は、調理に適したタイプを選ぶ必要があります。数あるアルコールランプの中から、簡単な調理にも使える機能性に優れたものを紹介します。
trangia「アルコールバーナー」
長年にわたり愛され続けている、trangiaのアルコールバーナーです。真ちゅう製の昔ながらのデザインで、使い込むほどに味わい深い風合いになるのが魅力です。
優れた熱伝導率で高い火力を維持できるため、別売りの五徳と組み合わせれば調理に使えます。静音性の高さも特徴なので、「燃焼音で周囲の人に迷惑をかけたくない」「静かな自然を満喫したい」と考えている人にもおすすめです。
燃焼時間は、約70mLの燃料で約25分です。
- 商品名:trangia「アルコールバーナー」
- 公式サイト:商品はこちら
trangia (トランギア) アルコールバーナー
SOLO STOVE「ALCOHOL BURNER」
サイズが約74×46mm、重量が約99gとコンパクトなアルコールバーナーです。消火ぶたの操作で火力調節ができるため、調理の状態に合わせて火のコントロールができます。
消火する際はふたをしますが、ハンドルが付いているので、ふたをかぶせるのが怖い人でも安心でしょう。
シンプルかつスタイリッシュなデザインで、キャンプサイトをおしゃれに演出したい人にもおすすめです。また、しっかりと強い火力でありながら静かなので、ムードを損ねることなく使えます。
- 商品名:SOLO STOVE「ALCOHOL BURNER」
- 販売サイト:商品はこちら
SOLO STOVE
ALCOHOL BURNER
コンパクトサイズ: 高さ5cm(1.8インチ) 直径7cm(2.9インチ) 軽量: 99g(3.5 oz)
LOGOS「アルコールバーナー」
真ちゅう製のアルコールバーナーで、燃焼時間が長いのが特徴です。火力など使用環境によりますが、約110mLの燃料で約145分使えるため、長時間調理をしたい人に適しています。
アルコール揮散穴を付けることで、素早く温度を上昇させ、効率的な燃焼を可能にしました。外ぶたの操作で、火力調節もできます。別売りの調理器具と一緒に使うと、料理の幅が広がるでしょう。
サイズは約75×50mm、重量は約110gとコンパクトで、収納袋も付いているため簡単に持ち運びができます。
- 商品名:LOGOS「アルコールバーナー」
- 公式サイト:商品はこちら
LOGOS (ロゴス) アルコールバーナー
EVERNEW「Ti アルコールストーブ」
湯を沸かすことに特化したアルコールストーブです。上段・下段の両方から炎が出るので、素早く湯を沸かせるでしょう。強度・耐久性の高いチタン製なので、アウトドアでの使用に適しています。
燃料の量が分かるように30mL・60mLの目盛りが付いており、燃焼時間は約30mLで約5分です。約400mLの湯を沸かせるので、2人分のコーヒー・お茶を作れるでしょう。
サイズは約71×42mm、重量は約34gなので、持ち運ぶ際にも負担になりません。
- 商品名:EVERNEW「Ti アルコールストーブ」
- 公式サイト:商品はこちら
EVERNEW(エバニュー) Ti アルコールストーブ
アルコールランプに関するQ&A
アルコールランプに関する、よくある疑問をまとめました。燃料の購入方法やアルコールランプの現状を知りたい人は、チェックしてみましょう。
アルコールランプの燃料はどこで買える?
アルコールランプを初めて購入する人の場合、燃料となるアルコールはアウトドア用品専門店でしか購入できないと、思うかもしれません。
しかし、実際にはホームセンターのアウトドアコーナーやドラッグストアなど、身近な店で手軽に購入できます。ただし、ドラッグストアは店舗によって販売されていないケースもあるため、二度手間にならないよう事前に確認するのがおすすめです。
また、インターネットショップでも購入できます。インターネットショップなら、種類・値段などの比較検討が容易で、店舗に足を運ばなくても購入できるのがメリットです。
アルコールランプは今はなくなっている?
近年、学校での理科の実験で、アルコールランプが使われなくなりつつあります。燃料が少なくなると爆発する恐れがあることや、倒して火災になる危険性があることなど、取り扱いに注意が必要なのが主な理由です。
代わりに使われているのが、カセットコンロやガスバーナーです。カセットコンロと聞くと、家庭で調理に使用するものを想像するかもしれません。
しかし、実験用のカセットコンロは、家庭用よりも小ぶりで網台も設置されています。カセットが正しく設置されていないと機能しなかったり、ボンベが熱くなりすぎたら自動消火されたりと、安全面がしっかり考慮されています。
まとめ
アルコールランプは、手に入りやすい燃料用アルコールが原料のランプです。炎の揺らめきが癒やしになったり、湯を沸かせたりと、多様な使い方ができるのが魅力です。
ただし、正しく使用しないと、やけどや火災の原因になります。使用前のチェックや消火方法の確認などを含め、基本的な使い方をしっかり把握して、安全に正しく使うことが大切です。
紹介したおすすめのアルコールランプの中から、用途や好みに合うものを見つけ、キャンプを楽しみましょう。