商品数こそ最大手の「ダイソー」に劣りますが、500円商品だったことにレジで気づく、なんて失敗がありません。それでいて100円とは思えない「高見え」アイテムも豊富。
今回はセリアで購入したアイテムで、ハイエースベース・バンコンの快適化に挑戦。これまで不便を感じていたところを一挙に改善してみたいと思います。残念ながら実用に耐えず、失敗してしまったアイテムも、恥ずかしながらありのままご紹介します。以下、価格はすべて税込110円です。
「すべて100円」で買いやすいのがセリア
傘ではない用途にぴったり「シート傘ホルダー」
カー用品のコーナーにあった「シート傘ホルダー」は、ヘッドレストポールに固定し、傘を引っかけられるようになるアイテム。単純な形状ですが、アイディアが光る便利グッズです。
しかし真価が発揮されるのは、「じゃない方」の用途ではないでしょうか。
寒冷地では傘よりも遥かに出番の多いスノーブラシ。朝夕、毎日のように使うので、ワンシーズン出しっ放しになります。
シート下に置いておく人が多いと思いますが、乗降時にハードル競技のバーのように足に引っかかり、大怪我につながる危険が。私もひやりとしたことがあります。
足元に投げ出さず、常に立てておけると安全性がぐっとアップします。後部座席に人を乗せる場合も活躍するはず。
雪かき後には水滴が垂れるので、受け皿を用意するのがよさそうです。また、スノーブラシは上部が大きいため落下のおそれがありませんでしたが、傘や杖の場合はクルマの振動でズレることが予想されます。ゴムを巻くなどすれば滑り止めになりそうです。
唯一の難点は、助手席・運転席の裏側はさまざまなアイテムを設置できる「一等地」なので、どの便利グッズを採用するか悩ましいところ。
とくにハイエースベースのキャンピングカーの場合、運転席から手が届き、かつ「玄関」にあたるスライドドアから至近、という貴重なスペースです。
掃除用具、衛生用品、ゴミ袋など配置したいものがたくさん。私の場合も、後述するオーガナイザーと干渉するので、ビニールなどで水滴をカバーする必要がありそうです。
100円で買えることにびっくり「包丁カバー」
アウトドアコーナーでは「包丁カバー」を発見。普段は自炊よりも外食派で、キャンプ時にもキッチンバサミで簡単に調理を済ませますが、念のため包丁も持ち歩いています。惣菜を切り分けたり、皮をむいたりするのには、やはりナイフ状のものが便利。
しかし、家で余っていた包丁を持ち出してから、ずっと使っていたカバーは実は「扇子入れ」。無理に入れているので布が切れています。
もちろんアウトドア専門店に行けば多くのナイフカバーを売っていますが、革製の高価なものであったり、ブランド品であったり……。そこまでのこだわりもなかったので、もっと簡単なものはないかなぁと思っていました。そんな折、見つけました。
刃渡り185mmまでの小型の包丁に対応し、スナップボタンでしっかりキープ。アイテム自体は珍しいものではないですが、このような、ある意味ニッチな商品を100円ショップで買えることに驚きです。
長尺の荷物の収納に「トランク収納吊り下げバッグ」
カー用品のコーナーから、「トランク収納吊り下げバッグ」。長尺の荷物、形状が決まっていない荷物を、包むようにして吊り下げられる帯状のシートです。
クルマで生活用品を使うとき、自宅と大きく違うのは常に振動にさらされること。クルマの動きによってズレたり落下したり騒音を生んだり、といったことがしばしば起こります。また、床などの平面が極端に少ないため、収納のコツは「浮かせること」だと私は考えています。
このアイテム、ボリュームのある寝具の収納にぴったり!枕なら2個、秋冬シュラフなら1個、毛布なら2枚ほど、余裕で包むことができました。ヘッドレストポールを使うのがもっとも安定しますが、一点保持でも吊り下げられます。
同商品を2つ並べて使うことで、さらに長尺のものも収納できるそうです。ほかにも普通車なら、最後部のシートの背面に、折りたたみキャンプチェアやテーブルを浮かせるといった使い方も考えられます。空いた床面を有効活用できそうです。
意外に実用性あり「車用カーゴネット ポケット付き」
カー用品コーナーから収納アイテムをもうひとつ。ハンモックのようなネット収納です。
天井を利用して着替えなどを収納するのは、車中泊では比較的お馴染みのアイディアですが、果たして100円ショップのものは使い物になるのか。
素材は軟らかいメッシュ生地。2枚の生地がポケットのように縫製されているので、縦方向に設置したときにもアイテムを挟み込むことができます。
天井で使うには、四隅の固定が必要。長さ調整可能なストラップをアシストグリップに通します。
……と、ここで気づいたのですが、ハイエースの運転席上部にはグリップがない! この辺りは車種やメーカーによってまったく異なるので、事前に確認が必要です。別のところに伸ばして固定しましたが、それでも使用は可能でした。高さが多少異なっても、四点を固定できればOKです。
伸縮性があるので、ボリュームのある寝具なども収納可能。重さがあるものは難しいですが、着替えや身の回り品くらいなら十分に吊り上げてくれました。
車両後部だけで四点保持できるなら、さらに利便性アップ。起床後に外す必要がなくなります。これも100円なら「買い」ではないでしょうか。
「買うんじゃなかった……」失敗例3つ
逆に「買ったけれども使えなかった」という失敗例もご紹介します。まずはマグネットタイプの収納アイテム。
ボディーに磁石がつくという性質を利用して、ティッシュケースなどを浮かせるライフハックがよく知られるクルマの内装。
しかし、断熱材でカバーされているキャンピングカーでは、「強力マグネット」をうたうものでも、まったくつきませんでした。これは失敗。
また、化粧板などで覆われた家具に吸盤タイプのアイテムを使いたいとき。通常、木材にはフィルムフックや吸盤は貼りつかないのですが、補助シートを併用することを思いつきました。
しっかりと貼ることができ「固定成功!」と思ったのですが、数時間後には暑さではがれ落ちてしまいました。車内は高温になるので、一般的な粘着シートや両面テープでのDIYはやはり難しいです。3Mテープなど、専門ツールが必要ですね。
最後に試してみたのが「車内用3ポケットバッグ」。シートの背面に装着する収納オーガナイザーです。
これまでカー用品店で購入したものを使っていたのですが、よりポケット配置がシンプルなものが欲しいと思っていました。100円で買えるならかなりおトク!
しかし、ストラップの長さが固定で、調節ができなかったり……
シートが薄すぎて、収納物で簡単に形が崩れてしまったりと、やはり品質が気になるものでした。
カー用品店で売られているものは、もちろん長さ調整が可能ですし、芯材が入っているなど、耐久性や適合性が考えられています。
以上、「買ってよかった」と一軍入りしたアイテムと、実用できずすぐに退場したアイテムをご紹介しました。
今回失敗したところも含めて、まだまだ改善したいところがたくさんあります。なるべくお金をかけずにキャンピングカーを快適化、試行錯誤は続きます。