そこになにげなく置かれたベンチや東屋でたたずんでいると、なんだかその街をよく知ったような気分になれます。…完全に「知ったかぶり」なんですけどね。笑
どうも。オーストラリア在住ライターの柳沢有紀夫です。
というわけで今回の「メルボルン市民憩いの場」の紹介です!
さてメルボルンの市の中心部には様々な公園があります。たとえば「王立展示館」前の「カールトン庭園」は歩道や街路樹がほぼほぼシンメトリー(左右対称)に配置されたヨーロッパ風の見事な公園です。
一方、今回紹介するのは全然シンメトリーじゃない「ロイヤル植物園」。「侘び寂び」の世界を愛する私はこんな公園のほうがホッとします。
市の中心部であるフリンダースストリート駅からトラムと徒歩で約16分、すべて歩いても約23分とすぐそば!
入場は無料です! ただしゲートが9ヵ所あり、そこからしか入れないようです。しかも開園時間は一年中朝7時半で、閉園時間は南半球の夏場にあたる10月から3月までは19時半で、4月から9月は17時半という点に要注意。前に紹介した【メルボルン早朝…というか未明ウォーク】だと入れないですね。
もちろんどこから入ってもいいんですが、私は宿泊しているホテルの位置から「サザンゲート(南門)」から入園しました。
案内所の係員に見どころを聞きます。すると紙のマップの表紙を見せながら「これが最近人気ですよ。SNS映えするとかで。ちょっとゆりかごみたいでしょ?」とのこと。なるほどなるほど。ブランコとロッキングチェアとゆりかごのコラボレーションというかハイブリッドというかトランスフォーマーというか。…もっと優しい表現ないんか、私?
次に係員はこのマップを広げながら「ここの湖の周辺も人気ですね。あとこの火山!」…ふーん、火山。ってか火山! 火山って何よ? ここ市内の公園だよ?
と頭の中から疑問のマグマが噴出してきたのですが、「閉園まで1時間もないからちょっと急いでくださいね~」という声に後押しされて出発しましたよ。
確かにこれは「ゆりかご」だ!だが…
まずは一番近い「ゆりかごみたいな椅子」へ。「Fern Gully(シダの水路)」にあると聞いたのだけど、紙のマップの表紙写真にあるように大きなものではなく、また茂みの中にあるのでなかなか見つけられず。
それでもなんとか発見しましたよ。
でもこれ単体で見ると「巨大な虫かご」というか「食虫植物を模したオブジェ」にしかみえないじゃないですか(変かな、私の感覚)。これって素敵~とか思えないじゃないですか。
というわけで同行者もいないので10秒タイマー機能を使って自撮りすることにしました。だけど…。
というわけで顔を見せるためにちょっと起き上がってみました。
というわけでアングルを変えてみました!
やっぱり旅には相棒がいたほうがいいですね。いっしょに旅する家族や友人でもいいし、【パース旅】シリーズで描いたメディアチームのようなある意味「寄せ集め」でもいいし、たまたまその場で意気投合した人でもいいし。「旅は道連れ」とはよく言ったものです。
で、揺れる心を置き去りにしながらスゴスゴと退散したのですが…原稿を書いている今、気づきましたよ。「紙のマップの表紙にあるように靴を脱いで斜め上から撮るのがいいじゃん!」と。…昔から他人の言うことを聞かず、失敗ばかりしている私です。
どなたかSNS映えする写真を私の代わりにリベンジしてくださいな。
橋あり、小屋あり、ベンチあり。安心の「湖」
次の目的地は「湖」周辺です。今回の「三大目的地」の中で「ゆりかご」でも「火山」でもない、唯一普通の場所。で、ここがいいんですわ。
木道があるだけでその場所の好感度が2割増しくらいになるのは「ハイキング・トレッキング愛好家」の「あるある」ですね。
ちなみに私はこういう温かいような物悲しいようなベンチがあるとつい写真を撮りたくなります。ベンチフェチ。笑
まあ、湖はどこも安定した良さがありますね。どこに行っても外れないというか。
でも市の中心部から徒歩で23分にこんな優雅な公園があって! …と言いながらじつは東京の日比谷公園なんて東京駅から徒歩4分。今度一時帰国したときにゆっくり行ってみようと思いました。
そしていよいよ火山に登頂!
そしていよいよ、今回の散策でいちばん「謎」度が高い「火山」に向かいます。改めて地図を見ると確かに「Guilfoyle’s Volcano(ギルフォイルの火山)」とあります。「ギルフォイル」はメルボルンにゆかりのある人の名前かなにかだと思います。
まあ、ここは植物園で「北アメリカの乾燥地帯」というエリアがあっても不思議はないですが、異世界感が半端ないですね。夕陽が当たる時間帯にベンチに腰掛けて眺めたら良さそうに思いました。
と余裕をかましていますが…いよいよ「火山」の登場です。このサボテン地帯からそちらの方向に目を向けると…。
ここもサボテンなどの乾燥気候を好みそうな植物たち。
緩やかな階段となだらかなスロープ。だがその先に待ち受けているのは…。
どうやら円すい台の形状を「火山」に見立てただけのようです。笑
でも夏の夕陽を浴びる時間とかだと「火山」感を愉しめそうな気がします。
さてさて宿泊していたホテルもこのロイヤル植物園のすぐそばなので、サクッと紹介しましょうかね。「ユナイテッドプレイシスホテルボタニックガーデンズ(United Places Hotel Botanic Gardens)」です(名前にちゃんと「ボタニックガーデンズ」って入っていますね。笑)
客室数12の小さなブティックホテルです。翌朝からスタートする世界各国からのジャーナリストを集めたプレスツアーの前日に泊まったのですが、私にあてがわれたのはなんと2ベッドルームの広い部屋。
一瞬「どうせなら両方使っちゃう?」というよこしまな考えが頭に浮かんだけど、ベッドメイキングの方のお仕事を増やすだけだと思いとどまりましたよ。
日本の温泉の「客室露天風呂」的で、通りの向こうの植物園の風景を眺めながら優雅に風呂に入りましたよ。とはいえそれなりに人通りもあり、夜中に電気をつけて入ったら丸見えですね。笑
豪華すぎるところに泊めてもらうと申し訳ない気持ちになる私です。にんげんだもの。
でも拒否はしません。大歓迎です。にんげんだもの。
世界は愉快!
オーストラリア政府観光局
https://www.australia.com/ja-jp
ビクトリア州政府観光局
https://jp.visitmelbourne.com/
ユナイテッドプレイシスホテルボタニックガーデンズ(United Places Hotel Botanic Gardens)
https://www.marriott.com/en-us/hotels/melwh-w-melbourne/overview/