※SPECは❶サイズ、❷重量。
フィールドでテストしました!
各クーラーに1㎏のロックアイスを袋のまま入れ、1時間ごとに内部温度を計測し、その後30秒間開口部を全開する。6時間計測を続け、6時間後の氷残量を測定。ロックアイス量は全モデル同じなので、容量の大きなモデルは不利となる。比較ではなく、モデル個々の実力を知ることを目的とした本誌独自のテストだ。
テスト日は雲ひとつない晴天。テスト中の外気温は最低30.6度C、最高44.1度C。
レーダーチャートについて
公式の容量、重量、価格に加え、独自に計算した容積率、独自テストによる6時間後の氷残量、庫内温度の6項目を設けた。価格は安いほど、重量は軽いほど、最終庫内温度は低いほど良いので、0を外側に設定。変則的なレーダーチャートとなっている。
1 たっぷり容量でその上超軽量!
49.4ℓ
イグルー/
スポーツマン ラティ 52
¥15,000
持ち上げてみてビックリするほど軽い! 今回のテストでは容量に対して氷量の割合がもっとも少なく不利ではあったが、蓋に断熱材が入っていないだけに正直なところ保冷力はいまひとつ。でも、容量のわりにとても軽く価格もリーズナブルなのはうれしい限りだ。
今回テストした中で最大容量だけに6時間後の氷残量はゼロ。とはいえ、実使用時は氷等の保冷剤を増やせばOK。軽さと安さは魅力。
SPEC
❶63.4×37×H38.6㎝
❷4.4㎏
問い合わせ先:ニューテックジャパン TEL:045(315)4551
2 ドイツ発、超高性能な〝箱型魔法瓶〟
43ℓ
QOOL/
QOOL ボックス L
¥73,700
真空断熱パネルを6面に内蔵。外装はEPP(発泡ポリプロピレン)という衝撃吸収性に優れた素材を採用した。かなり高価ではあるが、とにかく保冷性能はバツグン! 真夏のキャンプでも安心して要冷蔵食材を保存しておける。容量27ℓのM(¥62,700)もある。
6面真空断熱パネルだけに高価。特筆すべきは6時間後の庫内温度。容量が大きく不利な中、どのモデルよりも低い庫内温度を記録した。
SPEC
❶52.5×52.5×H41㎝
❷7.6㎏
問い合わせ先:アンプラージュインターナショナル https://upioutdoor.com/
専用保冷剤「エレメント クール」(6枚セット¥20,350)を使って同じテストを敢行。6時間後でも庫内温度はマイナス1.2度C!
3 冷蔵庫の仕組みを応用した真空断熱モデル
40ℓ
HUGEL/
真空断熱クーラーボックス 40L
¥33,000(編集部調べ)
HUGELは2021年にアイリスオーヤマが創設したアウトドアブランド。中でも注目なのが、この6面真空断熱クーラーボックスだ。真空断熱パネルの外側には高密度発泡ウレタンが施され、優れた保冷力を発揮。しかもリーズナブル! ほかに20ℓ、60ℓモデルも。
6面真空断熱パネル仕様で容量40ℓなのに3万円台は実に魅力的。詰めたものに対して十分な保冷剤を使えば、真夏のキャンプも安心だ。
SPEC
❶約63.4×41.6×H41.3㎝
❷約8.6㎏
問い合わせ先:アイリスオーヤマ TEL:0120-211-299
冷気は下へ流れるので、保冷剤を蓋裏に付けられるバンジーコードは大きなアドバンテージ。
4 日帰りキャンプへ気軽に持ち出せる!
33.1ℓ
ローバー/
トラベラー 35
¥42,900
表地は丈夫な防水地、800デニールのターポリンで、開閉部には止水ジッパーを採用。蓋裏の凸状断熱材がピタッとはまる設計なので、頻繁に開け閉めする場合にジッパーを開放したままでも冷気が逃げにくい。2ℓのペットボトルを立てた状態で7本まで収納可能。
バッグタイプとはいえ、分厚い断熱材が内蔵されているので見た目より重い印象。少々値も張るが、保冷力に関しては文句ナシだ。
SPEC
❶42.5×29×H42㎝
❷2.2㎏
問い合わせ先:津田商会 https://www.tsudakobe.jp/
5 一生モノの頑丈さが大きな魅力
33.1ℓ
イエティ/
タンドラ 35
¥58,300
継ぎ目なくモールド成型されたボディーに、接着材を使わずに厚さ5㎝もの断熱材を圧力注入して作られる。だからとんでもなく丈夫。少々重いのが玉に瑕ではあるが、蓋とボディーの密閉性も高く、保冷性能もバッチリ。冷却能力の高いドライアイスも使用可能だ。
断熱材が分厚いだけに容積率は低いが、保冷力の高さには満足。重さについても、優れた耐久性、堅牢性を考慮すれば納得できるはず。
SPEC
❶54.29×40.96×40.01㎝
❷9.07㎏
問い合わせ先:エイ アンド エフ TEL:03(3209)7575
6 優れた保冷力と使い勝手の良さを両立
30ℓ
シマノ/
アイスボックス プロ 30L
¥55,000
釣り業界ではすでに高い信頼を得ている、6面真空断熱パネル+発泡ウレタン仕様。蓋の扱いやすさに加えて特筆すべきは、90度回すだけで開閉できる水抜き栓だ。キャップをクルクル回す必要がなく、使用後のメンテナンスも楽にできる。
真空断熱タイプの中で最も容積率が高く、保冷力にも満足。安定感のあるハンドルが付いているので、数値ほど重さを感じることもない。
SPEC
❶58.3×35×H35㎝
❷7.7㎏
問い合わせ先:SHIMANO TEL:0120-860-390
前後どちらからでも開け閉めでき、蓋の着脱も可能。この使い勝手の良さは唯一無二だ。
ボディー底面が地面に密着しない設計。灼熱した真夏の地面の熱に影響されにくい。
7 クマでも壊せない堅牢性が魅力
20.8ℓ
シベリアンクーラー/
アルファプロシリーズ 22QT
¥31,900
回転成形されたワンピース構造で、とても丈夫。1~2泊程度のソロやデュオキャンプに最適な容量で、内部にセットするワイヤーバスケットとカップホルダー付き。クマでも壊せない耐性食品容器として、IGBC(グリズリーベア委員会)の認定を受けている。
力を必要とせず、スムーズに開閉可能な独自のラッチシステムが印象的。ハンドルを立てるだけでロックでき、安定して持ち歩ける。
SPEC
❶49.7×34.2×H34.9㎝
❷8㎏
問い合わせ先:Siberian Coolers Japan カスタマーサポート https://siberiancoolers.jp/
写真右側の開閉用ラッチは、ボディー内に埋め込まれている。収納性を考慮した秀逸なデザイン。
8 週末ピクニックや日常の買い物にも
20ℓ
ハイドロフラスク/
20L インシュレーテッド トート
¥13,200
保冷機能があるとは思えないスタイリッシュなトートバッグデザイン。裏地は「PEVA(ポリエチレン酢酸ビニル)」という素材で、ソフトな手触りで防水性に優れている。クーラーボックスとは別に、キャンプ地での食材買い出し用として使うのにも重宝するサイズだ。
とても軽量で、容積率が高いのはうれしい。泊まりで使うというよりは、ピクニック時のランチ入れとして使うのに適している。
SPEC
❶50×16×H33㎝
❷450g
問い合わせ先:アルコインターナショナル TEL:06(6563)7346
9 人気モデルの2024限定カラー
18ℓ
チャムス/
キャンパークーラー 18L
¥9,680
シンプルだが、チャムスらしいカラーリングの樹脂製モデル。ボディーの一部には波板状の補強加工が施され、耐久性も十分。ボディー上部に蓋をするようにセットできる、別売りの専用保冷剤(¥1,320)を併用すると効率よく内部を冷やすことができる。
デザインのかわいさもさることながら、1万円を切るリーズナブルさは大いに魅力的。野外フェス参加時のドリンク保冷用としても◎。
SPEC
❶42.5×31×H33.5㎝
❷3.4㎏
問い合わせ先:チャムス 表参道店 TEL:03(6418)4834
ボディーに引っ掛けて使えるドリンクホルダー付き。使わないときは蓋裏に収納しておける。
10 両手が自由になるバックパックスタイル
17ℓ
ペトロマックス/
クーラーバックパック 17L
¥29,700
家族で里山歩きを楽しむときに、ランチやドリンクを運ぶのにぴったりなモデル。左右と正面にはアウトポケット、カップや食器類を留めておけるバンジーコード、メッシュポケット、ボトルオープナーが付いている。ボディーには分厚い断熱材が内蔵され、保冷性能もバッチリ。
ロックアイスは底部に置いたので、庫内温度が高めの結果。でも氷残量は700g超もあり、庫内下部は十分に冷えていたことがわかる。
SPEC
❶37×31×H51㎝
❷2.4㎏
問い合わせ先:スター商事 TEL:03(3805)2651
11 日帰りのソト遊びにぴったり!
15ℓ
コールマン/
エクストリーム アイスクーラー/15L
¥4,950
内部にはPETアルミニウム製の着脱式インナーが付いてメンテナンスが楽。そしてなにより、たたむためのストラップも付いているから、不要時だけでなく保管時にもかさばらないのが大きなメリットだ。軽量かつ価格がリーズナブルなのもありがたい。
フルーツやドリンク程度を入れて、ピクニックへ行くのにちょうどいいサイズ感。小さく収納でき、手ごろな価格帯なのも好印象だ。
SPEC
❶30×25×H25㎝
❷890g
問い合わせ先:コールマン カスタマーサービス TEL:0120-111-957
上部には面ファスナー開閉の小窓がある。必要なものをスピーディーに取り出すことができて便利。
12 トランクカーゴコンテナとの相性抜群
14ℓ
トランクカーゴ/
ソフトクーラー 14L
¥5,980
軽くてリーズナブルなソフトクーラーと、同ブランドのコンテナを併用する──というコンセプトから生まれたモデル。コンテナから出せばコンテナの蓋にぴったり載せられ、車に積載するときもコンテナに入れれば他の荷物に潰される心配がないというわけだ。
断熱材は比較的薄手なので保冷力はそこそこ。軽さとリーズナブルさ、愛用者の多いコンテナとモジュール化したアイデアは秀逸だ。
SPEC
❶34×27×H29㎝
❷809g
問い合わせ先:リス https://www.trunkcargo.jp/
50Sサイズのトランクカーゴならソフトクーラー 14Lがぴったり入り、その他の道具も収納可。
13 保冷力に優れた5層構造
11ℓ
エーオー クーラーズ/
12パック キャンバスソフトクーラー
¥10,560
3層目に1.9㎝厚の独立気泡フォームを内蔵。350㎖缶12本と氷2.2㎏を収納でき、ソロやデュオキャンプに最適なサイズだ。好みに合わせて選べるように、8種類もの色柄がそろっているのも特徴的。緩衝性に優れ、カメラ機材などの持ち運びにも活用できる。
容量が小さいとはいえ、氷残量680gというのはお見事! 軽さと保冷力の高さは、バッグタイプの中でもズバ抜けている。
SPEC
❶36×18×H30㎝
❷905g
問い合わせ先:ビッグウイング info@bigwing.co.jp
14 デイリーユースにもぴったりなサイズ
10ℓ
ジャック・ウルフスキン/
ナインカンズバッグ
¥6,600
350㎖缶が最大9本入るサイズ。職場へ冷たいフルーツや飲み物、弁当類を持ち込むのに重宝する大きさだ。近場の公園でのピクニックのほか、日常食材の買い出し時に要冷蔵食品を保冷して持ち帰るのにも便利。表地にはリサイクルポリエステルを採用している。
断熱材は薄いが、小容量だから短時間の保冷にはまったく問題ない。320gと軽く、普段も気軽に使えてヘビロテ間違いナシのモデル。
SPEC
❶24×18×H35㎝
❷320g
問い合わせ先:ジャック・ウルフスキン カスタマーサービス TEL:0120-300-147
※構成/坂本りえ 撮影/永易量行
(BE-PAL 2024年8月号より)