ハイマーの代表モデルのひとつがエリバツーリング
ヨーロッパを代表する、大手キャンピングカーメーカーである「ハイマー」。60年以上も続くハイマーブランドは、2人の天才によって築かれました。
今回紹介するエリバツーリング310を紹介する前に、ハイマーの歴史を少し振り返ると、1956年にアーウィン・ハイマーは「車の中で過ごす休日」といういままでになかった新しい休暇のあり方を模索し、航空機の設計技師であるエーリッヒ・バッへム(愛称:エリバ)と一緒にキャンピングトレーラーを構想し、具現化に着手。翌’57年には現在でもブランドの代表モデルのひとつであるキャピングトレーラー「エリバ」の原点となる「トロル」が誕生しました。
その後も長い歴史と共に工場の拡大をはじめ、他メーカーの吸収合併、技術革命を起こして企業規模を拡大しながら今年創業67年を迎えました。現在も業界をリードしていく大手メーカーとして常に新しい技術を開発し続けるのはもちろん、快適性や安全性へ取り組んでいます。そして、ロングセラーとなるエリバはキャンピングトレーラーでありながらも、ポルシェ・911やMINI、VW・ビートルやフィアット・チンクチェントのような普遍的なデザインを踏襲しており、世代を超えて愛され続けています。
最新モデルは豊富なボディカラーに注目
さて。本題に戻り、2024年のエリバツーリング310を見ていくことにしましょう。ロングセラーモデルであるエリバツーリングには全長5060mmの310/320、同5540mmの420/430、同5990mmの530/540/542/550/560といった9モデルが用意されています。
ボディサイズやインテリアのレイアウトは異なりますが、どのモデルもエクステリアの基本スタイルは同様で、クラシカルかつ気品溢れるものとなっています。
310はボディサイズがシリーズ最小のモデルながらも車両重量が800kgあるため、けん引免許は必要ですが、車重が軽めなのでヘッド車は幅広いクルマでけん引できるので安心です。
2024年モデルの大きなトピックとして、カラフルなボディカラーが追加されていることに注目。定番カラーである上部ホワイト/下部シルバーやシルバー/シルバーの塗り分けのほか、ホワイト/ホワイト、ホワイト/レッド、ホワイト/イエロー、ホワイト/ブルーと全6色も展開しています。キャンピングトレーラーでここまで豊富なボディカラーを用意しているのも大変珍しく、エリバツーリングのイメージもクラシカルにポップさが加わって新しさを感じます。
カップルや小さい子供との滞在キャンプ&旅にお薦め
インテリアについては基本的に2023年モデルを踏襲。走行時は空気抵抗を減らし、目的地での楽しみが広がるポップアップルーフを搭載。コンパクトなボディでも快適な空間を実現しています。
レイアウトは前方にリビング、後方に常設ベッドを配したモデルと前方・後方にリビングを配した2タイプを用意。取材車両は前者のタイプで、ボディカラーと同様にレッドのソファ生地によるコーディネートがなされており、キッチンやテーブルの天板は以前紹介したアーバンシリーズと同じブラックカラーで上質さとポップさを巧みにミックスしているのが印象的でした。
自走式のキャンピングカーに比べてキャンピングトレーラーでの旅やキャンプは、1泊というよりは長期滞在に向いています。このエリバツーリング310もお気に入りのキャンプ場やRVパークで何泊か滞在しながら、買い物や観光はヘッド車でサクッと移動というスタイルにぴったり。飽きのこない普遍的なデザインに加え、上品かつポップなスタイルで旅を楽しんでみてはいかがでしょう?
価格は638万円〜。
問)ハイマージャパン