FILE.87は、葛飾区の飯塚富士です。
第87座目「飯塚富士」
今回の登山口は、JR金町駅です
今回の登山口(最寄り駅)は、前回に続きJR金町駅です。今回は北口登山口からの出発です。
南口と比べ北口の方が多くのお店が軒を連ねています。もともとはこちら側に商店街などあったのかもしれません。理科大学通りを西方向、お店の多い方へ歩いていきます。
駅北口の商店街にある人気店
気になるお店はあるものの、なんとなく触手が動きません。と思ったら、通りの隙間からから見えたのが「クレージー餃子」。大きな看板なので、遠くからでも嫌でも(?)視界に入ります。
外観が強烈で、かなり目立ちます。クレージー餃子は、満州出身のオーナーが営んでいて、餃子専門店というよりは中華料理屋さんといった方が近いかもしれません。テレビ番組などでも紹介されているようで、金町の人気店なのかもしれません。店名にもなっている「クレージー餃子」は、羽つき餃子にチーズが乗っているそうです。
理化大学通り沿いで、もう一つ気になるお店を発見しました。総菜やお弁当のお店「おかずや」です。通りを歩いていて結構人が入っているので気になったのでした。
学生街のお店ということもあって値段が安い!焼き鳥なんか1本60円です。その他のお弁当も安く、懐にありがたいお店ですね。地元では有名店のようです。
理科大学通りを進むと、東京理科大とその向かいに大きな公園、そしてオシャレな建物が見えてきました。歩き終えてから看板を見て知ったのですが、通りにある公園の名前は「葛飾にいじゅくみらい公園」。東京理科大学葛飾キャンパスを囲む、水と緑豊かで明るく賑わいのある公園だそうです。つまり、僕が歩いた大通りの他に、公園内を通る道もあるそうです。今回は知らず大通りを通りましたが、次回は理科大の周りにある緑に囲まれた歩道を歩いてみたいなと思います。
実際に僕が歩いた大通りは、公園内のグラウンドで試合があるらしく、道路は駐車場に入れない車の渋滞の列、公園のグランドは応援に駆けつけた家族で賑わっていました。
ここからは、三菱ガス化学(株)東京研究所の高い柵に覆われた広い敷地の周りを歩いていきます。中川の土手を目指して歩いていきます。住宅街を抜けると、中川沿いにある道に出ます。
今度は、中川の土手を北方向に進んでいきます。もはやこの先も完全な住宅地で、ポツポツと小さな公園が点在。横に中川を眺めながらゆっくりと歩いていきました。数分後、右手の土手下に神社が現れました。ここが今回の目的地、飯塚富士神社です。
目的地は中川沿いの神社
飯塚富士神社
飯塚富士神社は、葛飾区南水元にある神社です。1332年(正慶元年壬申)創建と伝えられ、江戸時代には旧飯塚村の鎮守だったといいます。
真新しい神社内の建物を眺めつつ、本殿までくるとその後ろにこれまでに見てきた中でもかなり大きい富士塚が目に止まりました。本殿を過ぎ、柵に覆われた富士塚の目の前まで行くと、ドーンと飯塚富士がありました。
飯塚富士
この富士塚は拝殿の裏にある浅間山の上に、さらに盛土をして築かれています。これは1879年(明治12年)に地元富士講の人々によって造られたものだそうです。さらに、2014年(平成26年)頃に整備工事が行われ、社殿や富士塚は一新されました。改修後もここに上るための石段や富士浅間の石祠・灯籠などが残されいて、当時の様子をしのぶことができます。
例祭とともに行われる「飯塚の富士講」(区登録無形民俗文化財)とあわせ、葛飾区における富士信仰を今に伝える貴重な資料として残されています。
ただ、高さ約20mともいわれる飯塚富士ですが、現在は残念ながら入り口が閉められていて登れません。しかし、神社の周りが道路で囲まれているので360度、すべての角度から富士塚を見ることが出来ます。周囲から山容を見渡せるところは、本家の富士山と同じですね。
そもそも富士塚は、ミニチュアの富士山です。なので、「巨大な富士塚」という言い方はおかしいのですが、そうとしか言いようがないのが飯塚冨士なのです。とにかく、その大きさや美しい姿に圧倒されました。こんな立派な富士塚が現存しているとは。登れなくても一見の価値あり!です。
次回は葛飾区の立石富士です。