というわけで今回の旅では、とびきりの3軒を食べ歩いてきました。キャンプへの道すがら立ち寄るのはもちろん、現地の道の駅やスーパーなどで半生麺を購入。簡単おいしくアウトドア料理にもオススメですよーというお話です。
日本三大うどん「水沢うどん」とは
群馬県は年間を通して日照時間が長く水はけのよい土壌のため、昔から「小麦の一大産地」だったそう。いにしえからうどんを食べる習慣があったとか。水沢うどんの歴史は約400年といわれています。水澤寺の参拝者や湯治客のお腹を満たすために、小麦と水沢の清らかな湧水で打ったうどんを提供するようになったのが発祥だそうです。水沢うどん街道は伊香保温泉と前橋を結ぶ県道15号線沿いにあります。
このあたりは自然豊かな場所です。近辺には景勝地やキャンプ場もあるので、旅の途中に立ち寄ってみてはいかがでしょう。
国井が厳選する3店はここ!
冷たい麺を冷たい付け汁で食べるスタイルが水沢うどんの定番といわれており、その付け汁はゴマだれと醤油だれ、2種類あるのも特徴です。
同じ「水沢うどん」といってもお店によって麺のコシ、出汁香るつけ汁の味わい、天ぷらや山菜などサイドメニューもさまざま。ぜひ食べ歩いて違いを楽しみたいところ。
都内から水沢うどん街道までの距離は120kmほど。関越自動車道を利用して渋川伊香保ICを下車します。私が訪れたのは夏休み終わりの週末。朝7時半に自宅を出発。「まぁ、渋滞していてもお昼くらいに着ければいいか~」なんて思っていました。クルマの数は多かったものの、とてもスムーズで9時半には到着。群馬県って近いんですねー。
ていうかこんなに早く着いちゃってお店やってる!? 安心してください!8時半くらいから営業している店舗もあります。気をつけるべきは閉店時間。どの店も麺が売り切れたら終了なので、わりと早く閉まるようです。
1.田丸屋
まずは「基本のキ」。水沢うどんの元祖と言われる「田丸屋」を訪れました。入ってスグに感じたことは、「老舗の迫力」! 店内はとても豪奢な造りで、うどんというより「ご馳走」を食べに来たような、背筋がしゃんとする気分。さすがの人気店、9時半過ぎの来訪でしたが、すでに何組ものお客様が麺をすすっており、広い店内の半分ほどの席が埋まっていました。お昼どきを外した方が待たずにスムーズかもしれません。
水沢うどんの特色に「量がやや多めで食べごたえが十分」があります。ほかにも食べ歩きたかったので、一番人気の「ほてい様福膳」の大盛りを家族4人で2つオーダー。大人と子どもとペアを組み、シェアしていただきました。麺は透明感があり、やさしいコシが楽しめます。「二色つゆ」を選ぶと、味わい深いゴマだれとサッパリした醤油だれの2種類の付け汁が一度に味わえました。次男はゴマだれがとても気に入っていました。
田丸屋
- 所在地:群馬県渋川市伊香保町水沢206-1
- 電話番号:0279-72-3019
- 営業時間:9時~15時(麺が売り切れ次第終了)
- 定休日:水曜日
- ホームページ:https://mizusawaudontamaruya.jp
2.本舗 丹次亭
先ほどの田丸屋から坂をちょっと下ったところにあります。この旅に行く前、私のインスタのストーリーズで読者様からオススメを募ったところ、地元出身の方が「一押し!」と教えてくれた丹次亭なんです。
その方のコメントは、「お出汁のうまさと濃さ、甘すぎないところが(醤油だし、ゴマだれどちらも)好きなのと、うどん自体のシコシコ感とつるつる感のバランスが抜群。水沢うどんといえば舞茸天ぷらですが、丹次亭は最高にサクサクです!」。うーん、期待が膨らみますネ。
丹次亭はコシの強いメリハリを感じるうどんでしたね。讃岐うどんもそうですが、同じくくりでも店によって全然表情が違う。だからおもしろい。なんだかうどんのオバサン、ノリノリになってきましたよ(笑)。
大盛りだと天ぷらにヤングコーンが入っており、それを気に入った長男は夫の分までペロリと平らげていました。衣が薄くサクサク。幸せ~。
本舗 丹次亭
- 所在地:群馬県渋川市伊香保町水沢192
- 電話番号:0279-72-3739
- 営業時間:8時30分~17時(土日祝日)、8時30分~16時(平日)
- 定休日:火曜日
- ホームページ:https://tanjitei.com
3.カレーうどん専門店 游喜庵
伊香保温泉を楽しんだ2日目、帰りがけのランチにカレーうどんが有名な「游喜庵」に立ち寄りました。前日にスタンダードな水沢うどんを2店舗味わったので、3つめには変わり種を持ってきたのです。
游喜庵は、うどん街道に2店舗、伊香保温泉の石段街におしゃれな店舗も構える「大澤屋」プレゼンツのカレーうどん店です。スパイスからこだわっており、トッピングもいろいろ楽しめます。辛さの調節も可能なのでお子さん連れでも大丈夫。伊香保の町の入り口にある「食の駅」内にあります。
生産者直売の地産マルシェが同じ建物にあります。地元で採れた野菜はもちろん、肉、スイーツ、お土産などリーズナブルな価格で買えます。自宅用の水沢うどんも購入しましたよ。キャンプの食材などはぜひこちらで。
20分くらい待ったか店内に通されると、おしゃれなBGMがうっすらかかる落ち着いた空間。スパイスの香りが漂います。
子どもたちはこちらをふたりでシェアしました。一見辛そうですが全然大丈夫。6歳次男も「おいし~」と。たっぷり野菜のほか、温玉、揚げ餅と具だくさんなのがいいですね。
20種類以上のスパイスが使用されているそう。そこにうどん屋さんの和風つゆが加わり、ココでしか食べられない一杯となっています。
褐色のカシミールカレーをベースに、手作りの和風出汁を加えたそう。私も少しいただきましたが、いろんな味がしてクセになるスパイシーな味わいでした。辛いけど旨い。
スパイシーにも馴染むなんて、うどんってやっぱり奥深い。水沢うどん、3軒とも全部おいしかったです。もっと食べ歩きたくなってしまった(笑)。
カレーうどん専門店 游喜庵
- 所在地:群馬県渋川市伊香保町伊香保544-130(食の駅伊香保店内)
- 電話番号:070-1062-5886
- 営業時間:10時30分~16時30分
- 定休日:火・水曜日
- ホームページ:https://www.osawaya.co.jp
※9月24日より移転のため閉店するそうです。最新情報は、ホームページをチェックしてくださいね。
キャンプや家で水沢うどんを作ってみよう!
キノコと豚の温かい付け汁でいただく水沢うどん
材料(3~4人分)
- 水沢うどん2人前
- スープ→豚コマ、お揚げ、舞茸、ネギ、生姜すり下ろし(白出汁ベース)
- トッピング→細ネギ、胡麻、温玉
- 天ぷら+塩(スーパーの惣菜です)
- 〆の温かいごはん(残りの付け汁に入れて)
作り方
箱に書かれたゆで時間で、吹きこぼれないように注意して。
醤油とか酒とか、味を見ながら加えました。舞茸や豚から醸し出るいい味のおかげでテキトーです(笑)。
うどんのオバサン、この行程はとても丁寧に行います。洗い足りないと塩分やぬめりが残り、もったいない。
ネギや胡麻を加えたり温玉を割り入れたり、最後はごはんをドサッと。どんどん味変させて栄養価もアップ。いろんな食感を楽しんでくださいね~。