藤野「ひかり祭り」(神奈川県 相模原市 緑区)の魅力を紹介しながら、ローカルフェスの楽しみ方をお伝えするレポート後編。前回、取り上げた“地元感”、“アート”に続いて、今回は、コチラから。
魅力その3 美味しい食べ物
素敵な音と同じぐらい、美味しいお店に出会うのもフェスの楽しみ! 食材や調理法にこだわる個性的なお店が軒を連ねるのも「ひかり祭り」ならではです。
どのお店も甲乙つけ難い美味しさなのですが特にお薦めなのが「パエリヤ職人の店 ホセ」。実は、昨年も食べに来たのですが、その時の味が忘れられず今年も真っ先に来店! 誰しも足を止めずにはいられない大きな鍋と真剣に調理に勤しむホセさんのビジュアルが目印。一度に作られる量が決まっているので、作っては即ソールドアウトの人気ぶりなのです。
もちろんお酒も美味しいですよ。染色アーティスト昌希さんは、今回、バーテンとしても参加し特別に自家製の果実酒の数々を披露。女子ウケ抜群の酵素入りの「よりみちサングリア」は、数種のお酒がブレンドされ、絶妙な味わいでした。
他にも、この日のために焼き窯を手作りしたピザ屋さんも。自宅でピザ窯を焼いてるおじいちゃんに、窯に適した粘土のある場所を教えてもらい土の採取から自分で行ったという筋金入り。そんな話を聞いた後に食べた後のピザの美味しさといったら格別ですね。
出店の軒先以外にも、校舎内の教室で懐かしさを感じながら食事出来るのもポイント。とにかく美味しい食事には事欠きません。飲んで食べてが充実すれば、フェスの楽しさは倍増です!
魅力その4 子どもに優しい、親子にも優しい
今やフェスはファミリーでも楽しめるのが常識。親子連れの姿が多いのも「ひかり祭り」の特徴です。広大な校庭を活かした手作り遊具施設など、子ども達が楽しく遊べる工夫はもちろん、ママが快適に過ごせる場所も設け、親子が共に楽しめる配慮が随所に見られました。子育てに優しい藤野を象徴するかのようでした。
おしゃれな授乳室も完備されています。フラワーアーティストさんが手がけたオブジェが優しい落ち着きのある雰囲気を醸し出しています。
魅力その5 美しく広大な自然
神奈川県の水源地、相模湖のほとりにたたずむ町として美しい環境が保全されてきた藤野。新宿から電車で70分という近郊ながら、豊かな自然に恵まれた里山を今に残しています。駅から遠くて不便と感じるか、この大自然の中でフェス体験を満喫できることを貴重と感じるかは、あなた次第です!
最後に「ひかり祭り」のWebディレクターであり、実行委員のひとりである、土屋拓人さんに「ひかり祭り」の魅力を伺いました。
「もともと藤野が芸術家を支援していて、(作品の)お披露目会をやろうってことで第1回目のひかり祭りがスタートしたようです。’04年の発足当時、地元の祭りっていうのが根源にありながら地域のお祭りにアートイベントを融合させるという画期的なものだったと思います。新しい人を受け入れてくれる土壌があり、いろいろな立場、考え方、生き方を認めあえる寛容さを持つ不思議な場所。だからこそ、地元の人と外部の人がひとつになって盛り上がれるんだとお思います」
「ひかり祭り」を機に、この地に住みついてしまう人もいるんだとか!
ちなみに3日間開催の期間中、宿泊希望者は、寝袋持参で体育館に寝泊りOK!
他にも、千葉県山武市で行われる体験型音楽祭り「山のおんぶ」(10月15日開催)、岩手県南部、気仙地方で開催されるケセンロックフェスティバル(こちらは既に終了)などなど地元色豊かなローカルイベントは今後、増えていきそうです。住民が楽しみながら率先して参加し、レベルの高いコンテンツを作り上げ、外部のお客さんを巻き込み地元を盛り上げる。これこそ、これからの時代の祭り!
その土地の本当の魅力、パワーは、その場所でしか体感できない貴重なもの。その地元ならではの魅力を十二分に味わえるローカルフェスに、是非足を運んでみてはいかがですか!
「ひかり祭り」http://hikarimatsuri.org/
「山のおんぶ」http://yamanoonbu.wo-un.com/
「ケセンロックフェスティバル」http://kesenrockfes.com/
オーバー40にして、自らのワクワクに導かれるまま、長年お世話になっている会社を休職。これからの豊かな暮らしを探求するWebマガジン「MeLike」(http://melike.info/)を立ち上げ、全国取材の旅を敢行中。