そこで、11月に海で狙える魚種と、その釣り方を4つピックアップします。
初心者におすすめ!ライトソルトルアー
まず紹介するのは堤防や漁港で手軽に釣りができ、初心者でも釣果をあげやすいライトソルトルアーです。狙える魚種は回遊魚のアジをはじめ、小型の根魚であるメバルやカサゴなど多岐に渡ります。
根魚とは海底の岩場などに生息する魚のことで、他にもソイやアイナメなど枚挙に暇がありません。ライトソルトルアーはそれらの魚種を幅広く狙うことができ、回遊魚のアジは大変釣りやすい魚なので初心者でも釣果の期待が大変大きいことが魅力です。
釣り方は、1~3g前後のジグヘッドリグと呼ばれるオモリ付きのハリに柔らかいソフトルアーを付けたり、おもちゃのような愛らしいハードルアー(硬質な樹脂製ルアー)を使用します。私が住む日本海側の地域では、大きいサイズのアジの回遊シーズンは10~12月ごろ、根魚の活性が上がるのは水温の低くなってからで、11月~春先まで狙うことができます。
手軽さは随一!大物も狙えるサーフルアー
次に紹介するのは、砂浜をフィールドにあらゆる魚種を狙うことができるサーフルアーです。ヒラメやマゴチなど砂に潜む魚や、ブリの幼魚であるイナダ、シーバス(大型に成長した個体をスズキと呼ぶ)など、中~大型の魚が狙えることが魅力です。また、砂浜は混雑して釣りができないということがほとんどなく、駐車場からアクセスの良い場所も多くあるため、手軽に釣りが行えるのも魅力のひとつです。
主なタックル(ロッドやリールなどの釣り道具)は10ft前後の比較的長めのサーフ用ロッド(シーバスロッドでも可)を使用し、9~14cmほどのハードルアーをキャスト(ルアーを投げること)して釣りを行います。少し歩いてはキャストを繰り返してヒラメなど砂浜に潜む魚を狙いつつ、イナダやシーバスの回遊があればそれらも同じルアーで狙ってしまうという釣り方で、時間の許す限り釣りを楽しむことができます。
サーフルアーは狙える魚種が多岐に渡ることもあり、ほとんどの地域で厳冬期まで楽しむことができます。特に晩秋は適切な水温の低下とともに、高水温を嫌い深場に避難していた魚が浅場に回遊してくるといわれ、釣果をあげやすい季節となります。
サーフルアーのタックルそのままで!ライトショアジギング
そして、サーフルアーで使用したロッドやリールをそのまま流用できてしまうのがライトショアジギングです。本来は100gを超えるような重量級のメタルジグ(金属製のルアー)を使用するショアジギングを、重くても60g程度のメタルジグを使い、手軽に楽しめる釣りとしたのがライトショアジギングです。主にイナダなどの回遊魚を狙い、運が良ければ60cm~80cmにもなるワラサと呼ばれるイナダの出世魚など、大型の青物も釣れることがあります。
メタルジグは重いルアーで飛距離が出て、よく沈むこともあり広い範囲を探ることができます。
また、ターゲットとなる回遊魚はいろいろな場所に回遊してくる可能性があり、サーフや磯はもちろん堤防でも狙うことができる手軽な釣りでもあります。堤防で釣りを始めてみて、釣り場が混雑していればタックルそのままに場所を移動してサーフルアーに切り替えるというのも、おすすめな釣りの段取りといえるでしょう。
まだまだ狙える!キロアップも射程のアオリイカエギング
最後に紹介するのは、300年ともいわれる歴史あるルアーを使用して、アオリイカを主なターゲットとするエギングです。アオリイカのシーズンは、水温の上下など季節のハッキリした本州付近では9~10月ごろに盛期を迎え、温暖な地域では通年狙えます。しかし本州や日本海側でも、水温の安定した深場では11月中旬ごろまで狙うことができます。
そして釣り人の間でキロアップと呼ばれる、1kgを超える大物アオリイカが狙えるのもこの季節です。専用のロッドとリールにエギを付けただけのシンプルなタックル構成で、手軽に始められるのがエギングの魅力です。反面、アオリイカのアタリを感じ取るには少々コツが要りますが、そのコツさえ掴んでしまえば他の釣りにはないアオリイカ独特の妙味ある釣りを楽しむことができます。
装備を怠りなく11月の釣りを楽しもう
11月の朝晩はかなり冷え込むため、防寒ウェアなどをしっかり着用し釣りに臨みましょう。また、海釣りではライフジャケットの着用はマナーですが、気温や水温が低いことからもライフジャケットを着用したとて落水はあってはなりません。
ライフジャケットと同様にスパイクシューズなどの装備も怠りなく、盛期を迎える11月の海釣りを楽しみましょう!