松本明子のアポなし軽キャン日記|第6回 世の中すべてありがたや〜
熱いファンが支えてくれる!
前回、アムズレンタカーのスペシャルサービスで、車を借りてくれた方にはもれなく松本明子と写真が撮れるサービスが付きます、と書きました。10代、20代の人にはピンときてないようだとも。でも、なかには私の熱烈なファン? だかなんだか、変わった人もいるわけですよ。
アムズレンタカーでは、駐車場で車の貸し出しも返却も済んじゃうんですけど、なんかアムズのオフィスに来たがるおじさんがいらっしゃるんです。私は不在で廣田さん(アムズレンタカーの業務部長)が対応してくれたんですけど、全部車の中でできますよ、っていっても、「事務所行こう行こう」って。でも入ってもとくにすることなくて、携帯いじってるだけ、みたいな。あれは……松本明子のファンではなく、興味があっただけか。
あ、でも九州からわざわざ電話してきて、「松本さんいないんですかー」って聞いてくださる方や、「見学したい」っていってわざわざ大阪から車を見にきてくれた40代ぐらいの男性もいました。でも、車の説明をしても全然、興味なさそうで。で、見学終わって帰るときに、鞄からたくさん色紙出してきて、「サインいただけますか」って。結局車は借りませんでしたね。
夜行バスで三重県から東京まで来て、「松本さん助けだ」っていって、1日レンタカーを借りてくれた人もいました。私のデビュー当時の唯一の親衛隊長も、季節ごと、春夏秋冬借りてくれます。もう60代でその方も松本さん。ありがたいですね〜。東京の郊外に住んでいて、いつも必ずお土産に名物の土方歳三うどんを持ってきてくれるんです。ありがたいですね〜〜〜。
しかもツイッター(現X)に「松本支隊」という名前で登録してくれていて、私やマネージャーも把握していない、琉球放送や千葉テレビでのドラマの再放送とかを宣伝してくれるんです。ありがたいですね〜〜〜〜。いまだ鉢巻きしてアッココールしてくれています。本当にお客さんに支えられてこそのアムズレンタカーです。
ここらでひとつ山のお話を
もともと、山に登るための移動と宿泊を一緒にできたら、もっと節約できる! と思ってはじめたレンタカー事業です。
去年の12月、スノータイヤを履いたブギーライダーを駆って、谷川岳に登りに行きました。百名山に挙げられる人気の山で、標高約2000m。途中までロープウェイで行けます。そこから歩いて山頂まで向かうんですが、その日はド快晴、まさに冬晴れ!
ロープウェイで上がったら、もう新雪で山の斜面が雪一色!! 谷川岳はスキー場も兼ねているんですが、その日はリフトは止まっていて、誰も足を踏み入れていないので、それはそれは、美しいこと。
でもね、雪の装備をしていなかったんですよ。途中まで登ったんですけど、ツルツル滑って登れず、登山を断念! 降りてきて雪の草原にビニールシートを敷いてお弁当を食べました。前の晩に作った卵焼きにウインナー、コロッケ、野菜炒め。
おにぎりは来る途中でコンビニエンスストアで買いました。バーナーでお湯を沸かしてカップの味噌汁を飲んだり、ちっちゃいカップ麺を食べたり、それはそれで贅沢な光景でした。ひとりだけ雪山の真ん中にシートを敷いて、お弁当食べて……。
で、いつか雪が溶けたら谷川岳は登らなきゃいけないなぁ、と心残りだったので、行ってきました、8月に。リベンジです。そしたら、今度は今度で、もぉ、酷暑でね。今年の夏は暑かったですね〜。まずロープウェイで途中まで登って歩いて行ったんですが、枕木を敷き詰めて階段を作ってあって。人気の山は、整備されていて本当に歩きやすい。先人が作ってくださって、本当にありがたいですね。
人も多くて、どちらかというと女性が多かったかな。でも、なんせ暑かった。もう、熱中症寸前。しかも、かなりの急登でした。後半は両手両足を使って岩を登る感じで、鎖場もあったりと、結構ハードでした。私、登りが苦手で。完全に無口になってました。いや、なかなかきつかったですね。
キャンプも急なら山も急。思い立ったら行動あるのみ
山頂はピョンピョンとネコの耳みたいにふたつあって、トマノ耳とオキノ耳、ふたつを制覇しないとダメなんですが、片耳を制覇して帰ってきました。ヘタレですね、もう暑さと疲労困憊で。でも、夢の谷川岳に登れたってことが本当にうれしかったですね。ふたつ行かなきゃいけないんでしょうけど、ダメ。自分のなかでは登った、ということにしました。
この夏の、山に次ぐ思い出
今年の夏は舞台の稽古があって、谷川岳以外はなかなか遠出はできませんでした。とはいえ、6月には鎌倉アルプス(ここは2回目。ミーハーだから、1回目は2年前、NHK大河『鎌倉殿の13人』を見ていて行きたくなった)、7月には“松本支隊”、親衛隊長の地元にある奥多摩のむかし道に行ってきました。インバウンドの方が多くて驚きました。
で8月、1か月の舞台稽古の真っ只中、たまには夏らしいことしたいわって思い立ち、区民プールに行きました。昔から息子と行っていたところで、いい区民プールなんですよ。数百円で済むし。今回は、「廣田さんも一緒に泳ぐ?」って聞いたら、「ボク、駐車場で待ってます」っていうから、待っててもらって、子供たちに混じって2時間ずーっとひとりで泳いでました。ノンストップで。
ちょっと緩やかな流れがあって、漂ってさえいれば流れていくんですが、平泳ぎでノンストップで。1周3分ぐらいかな。ぐるぐるぐるぐる40周はしました。癒やしですね〜。暑いなか、ありがたかったですね〜。
その他お出かけの記録
御坂黒岳
四万湖・奥四万湖
●松本明子さんのレンタカー、オフィスアムズはこちら→https://officeams.com/
※構成/大石裕美 写真提供/オフィス アムズ
(BE-PAL 2024年12月号より)