キャンプの醍醐味は、酒と食と大自然というオーシタ。持参する調理家電は、蒸し器、クッキングケトル、ひとり用グリルと欲張った。これでお酒片手に食べ続け…られるのか!?
調理家電を多数持ちこんで、キャンプをしてみた!選んだポータブル電源は?
編集・オーシタが試したポタ電
ジャクリ/ポータブル電源1000
¥139,800
容量:1002Wh
定格出力:1000W
仕事を忘れるほど夢中に
タープの下に即席食堂を店開きすると、クッキングケトルで温めた熱燗でまずは乾杯! 矢継ぎ早に用意した家電で調理をスタート。おでん、蒸し野菜、焼き肉をペロリと平らげた。
「ポタ電なら、燃料系コンロのようなわずらわしさがなく、好きなときに料理を作れるのがいいですね。しかも、熱燗を片手に焼き肉が食べられて最高!」
調理器具を前にすると料理のアイデアが次々に浮かぶ。「朝食はソログリルでハム、ソーセージを焼いて、野菜を挟んでサンドイッチを作ろうと思う」とほろ酔いで語りつつも、電気の残量を確認しながら、パワー調整も小まめに行なった。
ちなみに、ここまで調理にこだわらないソロキャンなら、容量は600~800Whで十分。温かい寝袋とダウンジャケットなどで防寒の工夫をすれば、電力消費はグッと抑えられる。
幸福感に満たされたオーシタは、その日の仕事を忘れてテントに入り就寝するのだった──。
Step 1
ソロキャンのポタ電選び
容量600Wh~
1泊のソロキャンなら容量に余裕があり、電気毛布や扇風機などを長時間使うことができる。軽量・コンパクトで持ち運びしやすい。
定格出力800W~
高消費電力製品を除けば、800W以下の消費電力ギアは十分使える。コンパクトなコーヒーメーカーや湯沸かしボトルは複数回使える。
USB-C出力が1口以上
近年の家電やガジェットで採用されているUSB-C。急速充電に対応しているが、低価格帯や容量の小さい製品だと搭載されていないものも。事前にチェックしよう。
Step 2
押さえておきたい冬キャンプ快適ポイント
Point 1
タープを張ってリビングを作る
ソロテントの前室は狭く調理をするには窮屈。タープを張ることで空間を確保できるだけではなく、日除けや結露対策にもなる。
Point 2
ダブルウォールのテントを使う
シートが二重構造になったダブルウォールテントは内外の温度差で起きやすい結露を抑える。シート同士が密着しないように設営しよう。
Point 3
服は3レイヤーで防寒対策
ベースレイヤー、ミドルレイヤー、アウターの3層を使うと、汗をかきにくく、発汗してもスムーズに外へ放出。冷気からも身を守る。
オーシタが体験!酒が進むソロ向け調理家電はこれだ
蒸し器で旬の野菜をホクホクに
キャンプで人気の蒸し料理。野菜や卵、コンビニの肉まんなどを手軽に温められるので時短料理にも最適。新鮮な旬野菜を現地調達すればよりおいしくいただける。
ゆで卵も同時に調理できるフードスチーマー。消費電力は350Wで無理なくポタ電を使えた。
トフィー「コンパクトフードスチーマー」¥5,940
問い合わせ先:ラドンナ https://ladonna-co.net/
クッキングケトルは鍋も湯沸かしも◎
湯沸かしから鍋料理、ラーメンまで調理できる料理ケトル。消費電力が600W程度で、ソロキャンでも十分使える注目商品。
山膳「クッキングケトル(1.2ℓ)」¥3,980
問い合わせ先:山膳 https://book.yamazen.co.jp/
まずは熱燗から。自然を肴にお猪口で一献傾ける。キャンプサイトが居酒屋に大変身。
調理済みのおでんを入れて待つこと約7分。味のしみたアツアツのおでんにお酒もすすむ。
ひとり用グリルなら焼き肉が食べられる!
小ぶりなおひとりさまグリルは、消費電力が400Wで済み、最高240度Cで肉も野菜もおいしく焼き上げる。ソロキャンにもってこいだ!
サンコー「ソログリル」¥6,980
問い合わせ先:サンコー https://www.thanko.jp/
ソロキャンでこの使い方は要注意
調理家電の長時間使用はほどほどに
たとえば容量1000Wのポタ電で消費電力600Wの家電を使い続けると、約80分で電池切れになる。ご利用は計画的に!
小型ポタ電だと調理家電が使えないことも
ポタ電で家電を使える時間は「バッテリー容量×80%÷接続する家電の消費電力」で計算可。容量200Wh以下だと使える家電は限定的。
※構成/安藤政弘 撮影/中里慎一郎
(BE-PAL 2024年12月号より)