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アウトドアでも日常でも使える!一生もののロープワーク
「結ぶ」というシチュエーションは、日常生活でけっこう多い。だが、だいたいは「片結び」ではないだろうか?
ここでいうロープワークとは、船乗りや山男たちが使う、本気の結び方のことだ。本気の結び方といっても、けっして難しくはない。一度覚えてしまえば一生もの。この結び方ができるだけで、命が救われるなんてこともある。
そんな技術だが、日常生活のなかで雑誌を縛って捨てるときなどにもさらりと活用できるのが、ロープワークのすばらしい点だ。
▼参考記事
強度◎な定番ロープワーク「もやい結び」
船を杭につなぐ=舫うときに使われたことから名づけられた。輪を作って対象物に引っかけるのが基本だが、モノに結ぶときも使え、強度が高い。
「もやい結び」の結び方
1.ロープの交差するところで末端側が上になるようにして輪を作り、末端を輪の裏側から通す。
2.末端を矢印のようにロープの下からまわして絡めるようにする。
3.末端を矢印のようにもう一度輪に通す。
4.このような形になっていれば正解。
5.左右にロープを引き、結び目を締めれば完成。
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汎用性バツグン「ふた結び」
結ぶのもほどくのも簡単で、なおかつゆるみにくいという利点を持っている。
ロープを立ち木に結ぶときのほか、テントの張り綱をペグや石に結びつけるときによく使われる。キャンプ、山登りはもちろんアウトドアのありとあらゆることに役立つ。
「ふた結び」の結び方
1.末端を矢印のようにくぐらせる。
2.こうなれば正解。
3.結び目を締める。これをハーフヒッチという。
4. (1)と同じようにもういちど末端を矢印のようにくぐらせる。
5.ふたつ結び目ができる。
6.結び目を締めれば完成。
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実用性の高さは随一「巻き結び」
実用性の高さはロープワーク界随一。古くから船乗りに愛用されてきた古典的な結びで、ロープを対象物に結びつけるだけで頑丈に固定することができる。
「巻き結び」の結び方
1.ロープの途中に小さい輪を作る。ロープが交差するところで、どちらが上にくるか注意する。
2.隣にもうひとつ輪を作る。どちらの輪も交差するところは、左に流れるロープが上に来ていることを確認する。
3.右の輪を左の輪の上に重ねる。
4.重ねたふたつの輪を対象物に通す。
5.ロープの両側を引っ張って締めればOK。
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タープの張り綱にも役立つ「トラッカーズヒッチ」
滑車の原理を使って3倍の力でロープを引きしぼる結びの総称。結びの途中でロープを引っ張ることで、テンションを強めたり弱めたりできる。トラックの荷台に荷物を固定するときに使うことが名の由来。タープの張り綱を張るときも役に立つ。
「トラッカーズ・ヒッチ」の結び方
1.ロープの途中に輪を作って、輪を半回転ひねる。
2. ひねった輪と、末端の間をU 字につまんで輪に通す。
3. 末端を対象物にまわしたあとに輪に通す。
4.末端を矢印の方向に引っ張って、テンションを調節する。
5.ロープを下からまわして矢印のほうへ。
6.ハーフヒッチ(ふた結びの1回分)になる。
7.外側にもういちどハーフヒッチをする。
8.この形になっていればOK。
9.結び目を締めれば完成。※テンションの強さを変えるときは手順4に戻る
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簡単で強度の強い「本結び」
1本のロープで輪を作るときや、複数のロープを連結するときに使う。簡単で強度が高くほどけにくいので、ほどく必要がないときに使う。
「本結び」の結び方
1.ロープの両端を交差させて、下側のロープの末端を矢印のようにまきつける。
2.イラストのような状態に絡ませる。
3.再度交差させ、末端を矢印のようにくぐらせる。
4.絵の形になっていればOK。
5.左右に引いて結び目を締めれば完成。
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