※カヌーキャンプ体験の詳細は、後日配信する「海外『山・川・馬』旅のススメ」でお楽しみいただけます。
WIND from ONTARIO~森の海、水の島~
番外編 湖と森の原野へ、いらっしゃ~い! Eh! Eh! Eh!
by Tomoki Onishi
撮影・文/尾西知樹
トロント在住のフォトグラファー、マルチメディア・クリエイター、カヌーイストでサウナー。オンタリオ・ハイランド観光局、Ontario Outdoor Adventuresのクリエイティブ・ディレクターを務める。カナダの大自然の中での体験とクリエイティブを融合させたユニット magichours.caを主宰。
カヌーでしか辿り着けない特別な場所へ
この秋、日本からBE-PAL ハラボーがカヌーの体験取材に来てくれた!
「やっと実現したわね! (英語)」とカヌーの上で、パドルを漕ぎながら、カヌーガイド仲間ホリー・ブレフゲンがいった。「Finally, Eh!」(ほんま、遂にやねっ!)とカメラのシャッターを切りながら、僕は短く答えた……。
愛してやまないこのカヌーの文化を伝えたいと、ウェブ等で発信を始めてから、10年余りを要した。
この写真を見てほしい! 周囲を深い森に囲まれた湖と森の原野でのキャンプは、本当にカヌーでしか辿り着けない特別な場所だ! しかも、キャンプエリアは1グループ限定で、他のグループの人影は全くない。
川の流れに身を任せる川旅ではなく、美しく静かな湖を人力でワッシワッシと漕いで進んでいく、これが先住民の方たちの暮らしから紡がれたアート、カナダの真のカヌー旅だ。
「さぁ、ここからが始まりね!Eh!?」(※)と、後ろでホリーがしみじみとつぶやく、取材最後の日。カヌーの上では、感慨深いのもよく似合う……。
日本のキャンパーのみなさん! 次のデスティネーション(目的地)は、オンタリオへ。悠久の時を経て、綿々とつながるカヌーから始まる物語、一緒に紡いでみませんか?
※カナダ英語独特の表現で、口語の最後に「~Eh」と付けて、「エイッ」と発音する。「~だよね」「~でしょ?」というニュアンス。
森の彩りを映す水の上を、滑るようにカヌーは進む。慣れればカヌーは心地よく爽やかで、自然と一体化する素敵な装置。
人影のない貸し切りキャンプサイト。焚き火で暖まりカヌーを漕いで疲れた体を休める。夜は満天の星のなか、星が流れたり。
カヌーを担いで運ぶスタイル、カナダ名物ポルタージュ。「こんなの持ち上がらない〜っ!」と編集部ハラボー、撃沈!
※協力/カナダ・オンタリオ州観光局
(BE-PAL 2025年1月号より)