トーザイアテオといえば、ドイツの「ホビー」やイギリスの「スイフト」といった名門ブランドを取り扱っており、長年に渡り輸入キャンピングカーを知る存在。
そんな2社が作ったデュカトベースのキャンピングカーとはいったいどんな仕様なのか? 細かく見ていきましょう。
キャンピングカーの達人・伴 隆之のニューモデルレビュー
WHITE TOP・TOZAIATEO「Sterna540KM」。全長×全幅×全高:5410×2050×260mm。乗車定員:4人、就寝定員:大人2人+子供1人。
心地のよいラウンジタイプのセカンドシートを採用
ベース車は輸入されているデュカトの最小モデルとなるL2H2。スライドドアを開けると小上がりのような玄関スペースが出現し、靴の脱ぎ着がと出入りがしやすいのが好印象。脇には傘立ても用意されており細かい配慮もされています。
中央にあるリビングは弧を描いた横座りのL字セカンドシートと回転させたフロントシートで展開。FFヒーターに床暖房が備わり冬でも快適な仕様となっています。車内トーンはウッドテイストを軸に、ブルーグレーを差し色にしたモダンな雰囲気。
ライン式間接照明も備わって上質さもあり、落ち着いた印象。特にセカンドシートは座面も低めでソファのような座り心地のよさだったのが特筆ポイント。
デュカトベースでリーズナブルプライスを実現
ソファと通路を挟んだ反対側にキッチンを配置。ここはシンクと冷蔵庫のほか、ガスコンロではなくIHクッキングヒーターと電子レンジを装備。キッチンキャビネットがややスライドドアにかかっているため、外からの視界も遮ってくれる効果も。また、キッチン上部にはオプションで家庭用エアコンを装着することもできる設計。
リビングの後方にはマルチルームを配し収納スペースとしてはもちろん、オプションでラップ式のトイレを置くことも可能となっています。収納についてはフロントシート上部やリビングの上部収納、マルチルームなどがあるため2人旅なら十分ともいえる容量を確保しています。
最後部は常設2段ベッドの就寝スペースになっていて、実際に寝心地をチェックしてみるとマットレスのクッション性がよくて驚きました。このステルナ540KMは4人乗車に2人就寝を基本に設計されていますが、セカンドシート部分はチャイルドベッドとしても利用できるため、大人2人に子供1人と3人就寝まで対応できる仕様になっています。
デュカトベースのバンコンは1000万円を超すモデルが大多数でありながら、ステルナ540KMは990万円。この装備で1000万円を切る価格を実現しているのはこのモデルの魅力のひとつ。
さらに日本マーケットを考えて作られた国産キャンピングカーというのも特徴で、特に小上がりの部分やラウンジタイプのリビングはステルナの個性が強く感じられました。
問)トーザイアテオ