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快適な車中泊のポイント
フルフラットになるかをチェック
車中泊を想定して車を選ぶ場合においてはフルフラット、つまりほぼ平らなスペースを作り出せるかどうかが重要なポイント。ラゲッジの後端からリヤシートの背面にかけて、大きな段差や溝がないことを確認しよう。床がフラットかつ水平だと、なお理想的だ。
仮に段差があったり水平でなかったりしても、市販のベッドキットを導入したり、ベッドを自作したりして、快適な就寝スペースを作ることもできる。
十分な奥行き・高さがあるか
快適な車中泊を実現するために、脚を伸ばせるほどの奥行きも欲しいところ。奥行きが足りないと脚に疲れを感じ、よく眠れない可能性がある。仮に、縦方向に寝た状態で脚を伸ばせなくても、斜めに寝た状態では脚を伸ばせる場合も。奥行きをチェックする際は、斜めの長さも忘れずに確認しておこう。
天井も高いほうが快適だ。実際に座ってみて、頭上に握りこぶし1個分以上の空間があれば窮屈に感じることはないだろう。座椅子やクッションに座りたいのであれば、その厚みの分も計算に入れることを忘れずに。
▼参考記事
車中泊にも最適!ルノー「カングー ゼン」をBE-PALスタッフがレポート
車中泊にも最適な、フランス仕込みの実用車「ルノー/カングー ゼン EDC」をBE-PALスタッフが試乗レポート!
沢木(以下、沢):カングーって、商用車がベースなんですよね?
櫻井(以下、櫻):うん。広大な積載空間は、ヨーロッパ規格の大きな輸送用パレットを積むために設計されたんだ。後席をたためば大人ふたりが横になれるうえ、天井が高いからのびのびと過ごせる。
沢:大きなL字型のパーキングブレーキも商用車ならでは。一日に何百回も操作するフランスの郵便局員の意見を基に設計されたというだけに、使いやすいです。
沢:助手席の背もたれが前に倒せます。長尺物も無理なく積めるのはアウトドアズマンに朗報。
▼参考記事
ラゲッジがさらに広くなった!「カングー クレアティフ」に試乗&レポート
モデルチェンジでさらに上質になった「ルノー/カングー」。BE-PAL記者・櫻井と編集・早坂が試乗レポート!
早:久しぶりのフルモデルチェンジということもあって、ずいぶん刷新された印象です。
櫻:確かに、スタイリングは寸法含めて一新された。特に全長は従来型と比べて210mmも長くなり、積載能力はいうことなしだ。
早:実用性に長けているのは、商用車がベースだからですよね? 新型カングーはそう感じないほどしっかりと作り込まれています。
櫻:うん。ドイツ車にも通じる強い顔つきや、インテリアの質感の高さに、これまでにない乗用車的アプローチを感じるね。何よりもLEDヘッドライトや先進運転支援技術などが装備され、ドライブでの安心感が高まったのはうれしい点。
観音開きの"ギアボックス"がさらに容量アップ
櫻:「商用車ベースだけど見た目が可愛くて愛着がわくクルマ」という、カングーの魅力に惹かれて購入する人が、これまで以上に増えるんじゃないかな。雨の日は上開きのほうが良かったりするけど、観音開きには実用性を超越したワクワク感があるよね~。
【カングークレアティフ(ディーゼル)2WD】
●ボディーサイズ:全長4,490×全幅1,860×全高1,810mm
●車両重量:1,650kg
●最小回転半径:5.6m
●排気量・種類:1,460cc直列4気筒ターボ
●エンジン最高出力:85kW(116PS)/3,750rpm
●最大トルク:270N・m/1,750rpm
●燃費(WLTCモード):17.3km/L
問い合わせ先:ルノー
▼参考記事
カングーでの車中泊におすすめの便利ギア
MIGRATRAIL(ミグラトレイル) バックドアフック
テントの設営・撤収が不要でタイパもいい車中泊旅。ドアをロックしつつ車内の換気ができるものがあれば…そんな願いを叶えてくれるのがミグラトレイル「バックドアフック」だ。
ミグラトレイルはオートバイのパーツ開発で知られるダートフリークが、アウトドアアクティビティをサポートするために作ったブランドで2022年にスタート。バイク好きキャンパーの目線で、ありそうでなかったキャンプギアや車中泊ギアをリリースしている。
もっともドアロックが効いているとはいえ、隙間があるので盗難対策は100%安全とは言えないが、入・退場者が限られているキャンプ場であればなかなか使える。手持ちのメッシュカーテンと併用すれば、虫や視線を気にすることなく車内に風を通せるのもいい。
車体側のドアストライカーを外側に伸ばすイメージだから、一部車両をのぞきバックドアのロックが効く。ハイエースやキャラバン、デリカD:5、カングーなど車中泊に人気の車種に幅広く対応していて、クルマを買い替えても使える可能性は高い。
▼参考記事