記者・櫻井&新メンバーとなる編集・西村による試乗レポート。今回は、ホンダ/N-VAN編です。
「仕事グルマ」っぽく見えないのがいい!
ハイルーフ仕様はN-BOXよりも全高が130㎜高い(2WD比)。テスト車両のボディーカラーは落ち着いたグリーン。商用車の無味な印象はなく、フィールド映えもする。
西村 この夏発売されたN-VANは、商用車にもかかわらず一般ユーザーからの支持も熱いとか。
櫻井 一番の理由は、もちろん室内の広さ。そしてなんといっても、仕事グルマに見えないデザインが遊び心をくすぐるんだよね~。
西村 ベースとなったN-BOXよりも愛嬌があります。
櫻井 N-VANのボディーはロールーフとハイルーフの2種類で、今回テストしたのは後者。天井のふくらみが愛らしいプロポーションを強調しているし、テスト車両のグレードだけに採用されている、丸目を強調したヘッドライトが、いいアクセントになっている。
超フラット空間で快眠確実!
前後のシートをたたんだときのラゲッジ開口部までの長さは、2,635㎜。助手席側はピラーレスで、横からの荷物の出し入れが楽。
後席の片側をたたんだ状態。おひとり様キャンプには十分すぎる容量だ。
ラゲッジの壁には28個の取り付けポイントが。M6サイズのネジ穴として利用できる。
西村 ボディーサイドのデザインは、N-BOXよりもシンプルですね。
櫻井 代わりに施されたのが、3列のプレスライン。まるで鉄製の工具箱みたいでしょ? ルノー・カングーにも通じる「道具感」が、みんなの心をとらえているんじゃないかな。
西村 テスト車両のエンジンはターボ付きです。なかなかいい加速ですよ~ !
櫻井 わずか2600回転で最大トルクを発生する力強さと、発進加速および高速巡航時のレンジを広くとったCVTの組み合わせで、静粛性と低燃費を両立。荷物を満載したときでもエンジンを高回転まで回す必要がないから、音や振動による疲労感も少ないよ。
西村 ダッシュボードの作りもショボくないし、商用車だからといって我慢しなくて済みます。助手席のシートは、もっと座り心地のいいものにしてほしいけど。
櫻井 折りたたむために薄くしているから、仕方ないよ。フルフラットにすればバイクも積めるんだから。
西村 ただ、このサイズでトランスポーターとして使う人は少数派では?
櫻井 うん。むしろ車中泊の利便性に注目すべき。
西村 天井にポールやネットを付ければ、連泊しても荷物が散らからないでしょうね。おすすめグレードは?
櫻井 N-BOXとそれほど高さが変わらないロールーフ仕様を選ぶ理由はないわけで、やはりテスト車両のグレードがベスト。ただし、自然吸気エンジン搭載車では6MTが選べて、しかも
軽スポーツカー、S660のと同じ部品を使っている。走るのが好きなら、そちらもぜひご試乗を!
ドライバーはストレスフリー
機能的にレイアウトされたインテリアは、傷がついても目立ちにくい処理が施されている。シフトレバー左下にフックが付く。
助手席ドアの内側にも袋を吊り下げられるフックが。収納は多く、シートをたたむときに取り外したヘッドレストもスマートにしまえる。
HONDA N-VAN
+STYLE FUN TURBO HONDA SENSING
※構成/櫻井 香 撮影/見城 了