レギュレーターストーブ発売がひとつの転機に!「SOTO」の革新が止まらない
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    2025.03.24

    レギュレーターストーブ発売がひとつの転機に!「SOTO」の革新が止まらない

    レギュレーターストーブ発売がひとつの転機に!「SOTO」の革新が止まらない
    優れた機能性や技術力で、独自の製品を生み出している日本ブランド。近年は外国の専門誌で賞を獲得し、注目を集めるギアも増えている。ここでは、実際に海外で話題になっているとっておきの商品をピックアップ! 今回はSOTOを取り上げる。

    CB缶ストーブを続々と発表!マイクロレギュレーターストーブが海外に打って出る足がかりに

    SOTO

    設立:1992年 
    拠点:愛知県豊川市

    問い合わせ先:新富士バーナー TEL:0533(75)5000

    新富士バーナー 開発部 係長 西島丈玄さん。2003年に入社、20年以上にわたり開発・設計を担当。ST-301以降のモデルを手がけ、ブランドが生み出すデザインの全てを監修している。

    工具メーカーとして創業した新富士バーナーがアウトドア市場に進出したのは、ポケトーチ(ロウ付け用に開発)が「風にやたら強い」とキャンパーに人気を博したのがきっかけだった。

    確かな技術と自社工場の強み、そして後発ブランドだからこその自由な発想で既成概念を覆す製品を次々世に送り出している。

    美しいフォルムが特徴的な製品の数々。長年設計を担う西島丈玄さんは開発部門の統括、「無駄を削ぎ落とした機能美」をつねに心がけていると話す。

    そして『創造的に、挑戦的に』がモットー。過去に発売日発表後に、南極(!)での使用のフィードバックを受けて発売を急遽延期し、改良に踏み切ったことも。信条を地でいくエピソードだ。
     
    ’09年発売のマイクロレギュレーターストーブは北米でも注目され現地雑誌の賞を受賞し、欧米での販売もスタート。’11年には予熱不要の液体燃料ストーブMUKAを発表。欧米の様々な賞に輝き「高い利便性に加えて音も静か」と話題をさらった。
     
    国内に目を向けると、’08年に発売したレギュレーターストーブがひとつの転機となっている。

    「日本の家庭でお馴染みのカセットボンベ(CB缶)を使った器具は通常、気温20〜25度Cでの使用が前提で寒さに弱いんです。そこで、小型のレギュレーター(つねに適量の燃料を供給する機構)を付けることで弱点を解消しました。5度Cくらいでも安定した火力が保てます」
     
    このときのレギュレーターをさらに小型化したものが、マイクロレギュレーターだ。海外に打って出る足がかりとなった。
     
    その後も続々とCB缶ストーブを発表しているのは「日本のキャンプをもっと身近なものにしたい」というテーマがあるから。近年は米国でもCB缶ストーブの人気が出ているという。さらなる発展に期待が高まる。

    家から外へそして山へ。つねに可能性を模索。革新は止まらない

    レギュレーターストーブ
    TriTrail ST-350 
    ¥9,900

    登山での使用を想定し’24年に発売。高地での安定した火力の実現のためにCB缶自体も高性能に新開発した。安定感がありつつも本体は135gの軽さ。

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    KEY POINT

    CB缶バーナーの可能性を引き上げ、登山シーンも圏内に。’25年には更なる新型が発売予定。待ち遠しい!

    海外の賞を総なめしたヒットメーカー

    MUKAストーブ
    SOD-371 
    ¥19,965

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    液体燃料バーナーでは必須だった予熱作業を不要にした画期的モデルに世界が絶賛。燃料を高精度に「霧化」させることで安定した燃焼を実現した。’11年発売。

    キャンプを身近なものにする馴染みあるCB缶が外へ誘う

    上:シングルバーナー ST-301
    参考商品

    ’97年にCB缶専用のシングルストーブ第1号のST-300を販売。その型を踏襲し風防を付けたのがST-301(’07年)だ。今も根強いファンがいる。’21年に生産終了。

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    下:外でも快適なクッキング
    レギュレーターがちょうどいい炎を生む

    レギュレーター
    ストーブST-310
    ¥6,985

    CB缶ストーブにレギュレーターを付け、ある程度の低温環境でも性能を発揮するよう開発されたモデル。’08年の発売以来、不動の人気を誇っている。

    主要部品の製造から検査まで自社

    SOTO製品は本社からすぐ近くの自社工場で作られている。工場の1階では部品製造、2階では組み立てや製品の検査。精密な製作過程を経て厳しい検査をパスして世界へ出荷する。

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    24時間オートメーションの機械もあるが部品の裁断や溶接では人が手を動かす。

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    ガス漏れの検査中。水中に本体を沈めて漏れている箇所がないかを確認している。

    ※構成/須藤ナオミ 撮影/岡野朋之

    (BE-PAL 2025年3月号より)

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