
本記事では、とくに気になったアイテム6点を中心にご紹介します。
まずは大ニュース!旗艦モデル「ストームクルーザージャケット」がリニューアル
今回も多くの新作が発表された展示会でしたが、一番のニュースはなんといっても、レインウエアの旗艦モデルである「ストームクルーザージャケット」がリニューアルされた点でしょう。
これまで同モデルでは長年にわたり「ゴアテックス」が採用されていましたが、今シーズンからはモンベル独自の防水透湿素材「スーパードライテック」が採用されることになったというのです。これはかなりの大ニュース。
今回採用されたモンベルの「スーパードライテック」は、環境に悪影響を及ぼすPFAS(有機フッ素化合物)を含まない防水透湿性メンブレン。
環境に配慮した素材でありながら、優れた透湿性と高い防水性をバランスよく備えているとのことです。
気になるそんな新生「ストームクルーザージャケット」の詳細ですが、表地は30デニールの「バリスティックス・ナイロンリップストップ」を、また裏地には60%植物由来原料のさらりとした質感の高密度ナイロンを採用。
これまでにないしなやかな着心地と高レベルの透湿性を実現しているそうです。
「ゴアテックスじゃないと不安……」と感じる方もいるかと思いますが、モンベル広報担当者いわく「そこはモンベルのレインウェアの中でもフラッグシップモデルである『ストームクルーザージャケット』ですから、ご安心ください!」とのこと。
昨年頃から徐々にモンベルのレインウェアに搭載されてきた「スーパードライテック」がいよいよ満を辞して「ストームクルーザージャケット」に採用されるのですから、きっと期待に応えてくれるでしょう。
近年、業界全体的にレインウェアの価格が高騰するなか、メンズ22,000円、ウィメンズで21,000円という良心価格を実現してくれているのは流石モンベルと言ったところです。
ゴアテックス採用モデルの新作も!
「ストームクルーザージャケットがゴアテックスじゃなくなる?」という一報を聞きつけた一部ユーザーの間では「モンベルはゴアテックスと決別してしまったのか?」という噂がささやかれていましたが、全くそんなことはなく、ゴアテックス搭載モデルもきちんとラインナップしていました。
その代表が、新モデルとしてお目見えした「テンペスト ジャケット」。
こちらのモデルにはゴアテックス社が作るPFASフリー素材である「ePEメンブレン」を採用。裏地にはこれまで「ストームクルーザージャケット」にも採用されていた「GORE C-ニット パッカーテクノロジー」が搭載されています。
また両脇下には、蒸れを素早く排出するベンチレーションも装備。お値段はメンズ35,200円、ウィメンズで34,200円と、「ストームクルーザージャケット」に比べると少しお高めではありますが、よりアクティブでタフなシーンで着用される方は、こちらのモデルがおすすめといえるでしょう。
なお、「ストームクルーザージャケット」だけでなく、他モデルも含めてレインウェアのラインナップが一新されていますので、そちらもぜひ注目してみてください。
ヘリノックス・チェアもリニューアルだ!

新作「チェアワン(re)」(写真左)と従来の「チェアワン」(写真右)。
キャンプチェアに革新をもたらしたヘリノックスのチェアも、なんとこの度リニューアル。アイテム名も新しく「チェアワン(re)」となり、進化を果たしました。
これまでも十分に快適でしたが、座面の横幅がよりワイドになったほか、座面も旧モデルに比べ高くなるよう改良がなされたのだそう。

新作「チェアワン(re)」(写真左)と従来の「チェアワン」(写真右)。
またフレームポールや各部パーツもより強固なものへ刷新。ポールを差し込むパーツは、従来の生地製のものからプラスチックに変更されました。
さらにシート周縁部の生地使いも工夫がされ、より張りのある安定した座り心地を実現したとのこと。
また細かい点では、右裏側にボトルホルダーも装備。これまでも別売でドリンクホルダーはあったものの、ヘリノックスの弱点であった「飲み物が置けない問題」をカバーしたというのも、大きな注目ポイントでしょう。

真横から見ると、新作(写真左)の方が座面、背面共に高いことが分かる。
「腰が痛くてローチェアは……」と敬遠していた方も、「一度座ってみて欲しい!」と強く感じさせてくれたリニューアルでした。
注目の新作を3つ続けてご紹介!
ロールトップ型の防水バックが新登場

※実際の商品はロゴが白になります。
バックパックにも気になる新作が登場しました。それがこちら、スタイリッシュなデザインが光る「アルチプラノパック」。
シンプルなロールトップ型の防水バックパックなのですが、注目すべきはその軽さ。本体生地に軽量性と強度を両立した素材を使用しています。20Lと30Lの2サイズがあり写真は20Lサイズのものですが、その重量はわずか452g(30Lサイズは548g)。この軽さで高い防水性を持ちます(水圧のかかる水中での使用には適さないので注意)。
じつはこのバックパック、防水素材を使用した内袋「アクアバリアサック」と本体の2層構造。これにより、高い防水性を発揮しているのです。
レインカバーが不要となるので、グラム単位で軽量化を図るウルトラライト派の方にはとくにおすすめといえるでしょう。
“折り畳まない傘”にUVカットタイプが追加
近年のモンベルの大ヒット作ともいえる「傘シリーズ」にも、新作「O.D.アンブレラ プラス」が投入されました。
これまでにも長傘タイプの商品はあったのですが、今期から裏面にコーティング加工を施した「UVカットタイプ」が新登場。 コーティング加工により、優れた遮熱効果を実現すると同時に、下からの照り返しを吸収し、まぶしさを軽減してくれます。
大人1人をしっかり覆い、さらに背負ったバックパックまでカバーしてくれそうなサイズ感。折りたたみ傘のようにコンパクトにはなりませんが、クルっと畳めばバックパックのサイドポケットに入るちょうど良いサイズ感に仕上がっています。
晴雨兼用なので、「アウトドアで使える長傘を探していた」という方はぜひこちらをどうぞ!
2wayで使えるクローズドセルマット?
そしてもう一点。展示会場を回っていて気になったのがこちらの「マルチフォームパッド 」。一見するとただのクローズドセルマットですが……
なんとこちらのマット、横に広げることで2倍の面積に展開させることができるのです。たとえばソロキャンプ時には幅50cmのスリーピングマットとして、デュオキャンプやファミリーキャンプでは広げて幅100cmのマットになるというワケ。
もちろん広げるとマットの厚みは半分になりますが、これひとつで2通りの使い方ができるというのは嬉しいですよね。キャンプだけでなく、ピクニックなど幅広く活用できそうです。
折りたたんだ状態は一般的なマットと同等サイズ。全面に施した凹凸パターンが高いクッション性を発揮します。凹凸でモンベルのロゴマークを表現しているところも◎ですね。
気になるR値ですが、幅50cmの状態で「R値2.1」、広げた状態では「R値1.4」となっています。
旧ロゴがかわいい!50周年の記念モデルも多数!
記事冒頭でも触れたように、モンベルは2025年で創業50周年!ということで、記念の限定アイテムも多数発売されます。
創業当時のロゴがあしらわれたパーカーや、名作テント「ムーンライト」の初期デザインがプリントされたTシャツなど、古くからモンベルを愛用するファンの心をくすぐるウェア、アイテムが多数ラインナップしていました。
いかがでしたでしょうか。今回ご紹介したアイテムは新作のごく一部。モンベル公式サイトでは全アイテム情報がすでに公開されていますので、気になる方はチェックしてみてください。
2025春夏特集ページはこちら