私達が普段生活をしている陸地は、地球の表面積のうちたった3割ほど。約7割は海なのです。世界で一番深いマリアナ海溝は1万メートルをゆうに超える深さで、エベレストをひっくり返して沈めたとしても山頂が底につきません。
こんな身近に未知の領域があると考えると、なんだかワクワクしませんか?
この未知の領域・海中を楽しむアクティビティとして、おすすめしたいのがスキューバダイビングです。「泳げないから……」と不安に思う人でも大丈夫! 私自身が、10mも泳げないのにライセンスを取得したひとりなのです。
初心者でも楽しめるダイビング
ダイビングのライセンスには様々な種類があります。ライセンス取得の専門性のレベルはもちろん、指導団体によっても少しずつ内容が違ってきます。
私が取得したライセンスは、PADIという世界最大のスキューバダイビング教育機関によるものです。ライセンスは大きく「ダイバーレベル」「プロレベル」「テクニカル」のコースに分かれていますが、そのなかでも、一番軽いダイバーレベルの「オープン・ウォーター・ダイバー」を選びました (詳しいライセンスの種類についてはこちらへ!) 。
理由は簡単、もし肌に合わなくても、一番軽いものであれば、取得を目標になんとか頑張れると思ったから。でもそれは、杞憂でした。
オープンウォーターは水深18mまで潜れます。18mといえば、沖縄ではウミガメやサンゴなどが見られるくらいです。でも、南国の楽しみは後にとっておき、東京からでもアクセスのよい、富戸のダイビングショップ「マリンステージ」で受講しました。
受講期間は合計で4日間。最初は水やダイビング機材になれるためにプールで練習します。「泳げないのだけど」という不安も、練習を重ねていくうちに「機材があるから大丈夫」という安心に変わります。
「カナヅチでもウェットスーツを着れば浮けますし、マスク・スノーケルがあれば呼吸もできます。水が苦手でも、練習すれば必ずダイビングがうまくなりますよ!」
と、指導をしてくれた、春原佳奈(すのはら・かな)さん。初めてのダイビングがライセンス取得コースという人も多く、海に入るのが何十年ぶりという人も少なくないとのことです。
ただ、病気など体調によっては断念してもらうケースもあるそう。アウトドアアクティビティの際は当然ですが、必ず自分の体調と相談して望みましょう。
これからの季節にもおすすめ
ところで、ダイビングといえば夏、というイメージを持つ人も少なくないはず。でも、実はダイビングは1年を通して楽しめるアウトドアアクティビティ。春原さんが「冬のほうが透明度が上がるので、潜った瞬間からテンションが上ります!」というように、冬は水がクリア。その透明度は、30メートル先が見えるなど、夏と比べて約2倍になることも。魚の観察には、もってこいの季節です。
条件が良ければ、水面から差し込む光のラインも見ることができます。春原さんおすすめのダイビングスポットである「富戸ホール」で見るラインはことさらキレイなので、ぜひ訪れてみてはいかがでしょうか!
冬の魅力はそれだけではありません。人が少ないので、どこのダイビングポイントでも空いています。「エントリーに並んだり、急かされる心配も無いのでのんびり過ごせますよ!」と春原さん。冬の限定ポイントを設けている場所もあるそうです。
冬は当然水温が低くなりますが、ホッカイロを活用すれば大丈夫。ドライスーツのなかに仕込めば、暖かく水中を楽しめます。
この冬は富戸でダイビングを楽しもう
ダイビングは、初心者から上級者まで楽しめるので、長く続けるにはもってこいのスポットです。 泳げないし、水中はあまり……と思っていた人も、ぜひとも年内最後にダイビングにチャレンジしてはいかがでしょうか?
ライセンスの取得につき発行されるCカードには、通常バージョンと、一口500円を追加で支払って発行される「AWAREデザインカード」があります。追加の500円は、海洋環境保護を目的に活動する「プロジェクトAWARE財団」に寄付される仕組みです。
私が取得した2017年はサメのデザインでしたが、2018年はマンタです。記念と環境保護のサポートとして、AWAREデザインカードを選ぶのもおすすめです!
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協力:マリンステージ
〒413-0231 静岡県伊東市富戸206-6 TEL:0557-51-5869
インストラクター 春原佳奈(すのはら・かな)さん