日本のミライを明るくする! 園児野生化計画 vol.63
先日子ども達とフィールドに入ったとき、緑の草村はまさにバッタ天国だった。
バッタには子供達を引きつける魅力がこれでもかというほどつまっている。
体長が5センチを越えるショウリョウバッタや2匹がくっついているオンブバッタ、そしてキングオブバッタのトノサマバッタと、単体でのフォルムやその生態の面白さもさることながら、突然大型ジャンプを決め込んだりと子供にとって”読めない”ことが多いのがその魅力のようだ。
オンブバッタは2匹対になっているコミカルな容姿が人気のバッタ
また、その”読めない”が逆に怖くてなかなか近づけない子供も、読めない元である足を押さえて持たせてあげればすぐにバッタと仲良くなれる。
バッタを捕獲する瞬間は真剣勝負
静かに、そして気配を消してゆっくりとバッタと向かい合う
友だちが捕獲したトノサマバッタを持つことができて満足の男の子
自分が捕獲したバッタはどこだ?
どれだけケースに入っていっても自分のバッタは見つけられるらしい
大量にバッタを捕獲した先生と子ども達は、僕に面白い質問を投げかけてくれた。
「ハセベ先生、このバッタを保育園のお友達にもたくさん見せてあげたい!」
「保育園にバッタのお家を作れないの?」
などなど、なんともワクワクする質問をたくさん投げてくれた。
やろうじゃないか。そう。やらないわけにはいかないのだ。
保育園の先生達はすぐ翌日にこのプロジェクトを実現してくれた。
まずは園庭にテントを設営。そしてそのテントの中にマットを敷き詰め、大量のバッタを放った。
簡単にいうと、大きな虫かごに人間も入れてしまうようなもの。小さな子供も、大きな子供も、大人も、バッタが住むテントを存分に楽しんだ。
園庭に設営されたのは4人用のテント
空気の流れが滞らないようにインナーのみにした
魅力が詰まったバッタに好きなだけ会えるとあって、バッタテントの中で様々な年齢の子供達によってたくさんの遊び込みが行われた。
ある子供は自慢げに小さな子供にバッタを丁寧に触らせてあげた。
ある子供は、バッタが住みやすいように園庭の草をたくさんバッタテントに入れてあげた。
これは、”自分たちで捕獲したバッタ”だからこその熱量だったのもあるだろう。
テントの中ではバッタの動きを予想しやすいらしく
子供達はじっくりバッタと触れあうことができた
この満面の笑み!バッタのつかみ方や関わり方をじっくりと体験できた様子
バッタのほとんどが数日の内にテントから脱出してしまったが、そこで小さな園庭の中で起きた様々なストーリーは何にも代えがたい五感への刺激と学びのチャンスがあったに違いない。
先生と子ども達がちょっと思いついたアイデアを形にすること。
そしてそのアイデアをストーリーに乗せながら勧めていくことが幼稚園や保育園、そして家庭での体験教育の肝なのだ。
次はどんなお願いが出てくるだろうか?