いよいよ2019年になりましたね! 皆様、あけましておめでとうございます。皆様は今年1年どんな年にしたいですか?
私は「挑戦の1年にしたい!」という目標を掲げました。
そこで、今年初アウトドアアクティビティーとして、年末年始帰省していた故郷のスウェーデンで今まで経験したことがないことに挑戦してみました。
それは、寒中水泳!
寒中水泳は日本でも馴染みがあると思いますが、実は北欧でも昔から行なわれています。
「あんなに冷たい海水に入って、一体何の意味があるの?!」と思われる方も多いかもしれませんが、実は寒中水泳は、健康にはとても良い作用があると言われています。
(もちろん、健康状態によって寒中水泳をすべきでない人もいるので、医師の判断に従ってくださいね)
幸せホルモンでハッピーな気分になれます
まず、冷水に入ると体がストレスを受けて、その反動により、エンドルフィンが体内に分泌されます。エンドルフィンを簡単に言うと「幸せホルモン」のことで、そのホルモンレベルが上がることによって、もっとハッピーな気分になると言われています。
また、鬱や痛みを抑える効果もあるので、冷水によって一度はストレスを受けるものの、同時に最高のストレス解消方法でもあるのです。
スウェーデンの「ヨーテボリ」にて
今回私が向かった海は、スウェーデンの「ヨーテボリ」という町の近くの海です。まだクリスマス休暇中ということで、車から降りても町には人っ子ひとり見つからないほど、空いていました。しかも風がないから意外と暖かい。
「よし、これはいけるかも?」
大事なアドバイスがいくつかあります
海岸に到着。寒中水泳をする際に大事なアドバイスがいくつかあります。健康に良いとひと言で言っても、注意点を守らないと危険な面もあります。
例えば…
1)まず、必ずひとりで行かないこと。
2)海に簡単に入れて、上がれるところを選んでから入水すること。浅いところを選びましょう。
3)寒中「水泳」と言っても、初めての人は無理して最初から泳ごうとしないこと。
など、です。
最初は寒さを経験することが第一の目標です!
慣れてきたら、もっと長く入ったり、泳いだりしても良いそうです。
私もベストなスポットを10分探したところで、ハシゴのある海辺を発見! ここなら簡単に入れるし、浅いので入っても泳がなくても大丈夫! 初心者にはぴったりの場所を見つけました。
さて、ついに入水の時…
岩の上で着替え始めたら冬の風を肌にひしひしと感じ、一瞬たじろぎましたが、勇気を出して身を冷水に沈めて20秒キープ!!
寒さで体がショックを感じ、筋肉が固まったと同時に呼吸が速くなりましたが、しばらくすると、呼吸がだんだんと落ち着いてきました。
アドレナリンが体内を駆けめぐり、一気に目がさめます。ただ、不思議なのがそれと同時にとてもリラックスした気分になれます。ああ幸せ…。
ハシゴを上る頃には体がもう寒さに慣れてきたので、ゆっくり着替えをし、持ってきたコーヒーで体をゆっくり温めます。
「あ~」。寒い時に外で飲むコーヒーはやはり格別ですね。
また、北欧では寒中水泳をした後にサウナに入るのが一般的です。寒中水泳とサウナはセットみたいなものです。
ほっこりして、ものすごく幸せな気分になりました
体を刺すような冷水に入った後に、暖かいサウナで体を温めると、最高に気持ちがいいのですが、それだけではありません。寒中水泳をすることによって活性化された血液循環を、サウナと組み合わせることにより、その効果をさらに上げることが期待できるのです。
ところで最近、世界一幸せな国のランキングをよく見かけますが、トップには必ず北欧諸国が入っていますよね。
私も北欧人として寒中水泳を今回初めて経験してみて、こうした習慣が親しまれていることも北欧の幸福度の高さに少し関係があるような気がしました。
綺麗な景色の中、寒中水泳で体をリセットして、サウナの中でゆったり様々な話をして、人間関係を深める…ほっこりしてものすごく幸せな気分になりました。
今回は私の新年初の挑戦の話をしましたが、読者の皆様は今年はどのような挑戦をしたいでしょうか?
それでは、次回まで「Hej då!」(バイバイ!)
ヤンニ・オルソン
北欧スウェーデン出身のトリリンガルタレント、レポーター、アウトドアコラムニスト。
いつも赤ズボンを履いて登山やハイキングに出かけることから、ついたニックネームは「赤ズボンのヤンニ」。英語・日本語・スウェーデン語を自由自在に操るトリリンガル。自然やアウトドアをこよなく愛し、日本各地を旅するレポーターとしてタレント活動をする傍ら、アウトドアや北欧の暮らしに関するコラムを執筆する。
日本の温泉が大好きで、現在は温泉ソムリエの資格取得のため勉強中。
◎構成/ヤンニ・オルソン