昔、仕事仲間と伊豆大島にキャンプに行ったとき、ライターのTさんがポップコーン用のコーンを持ってきていた。フッ素加工のコッヘルに油をたらして、バーナーの火の上でコーンをコロコロところがすと、ポンッポンッとコーンがはじけだす。音がしなくなったところでコッヘルのふたを開けると、香ばしいにおいがして、湯気のなかからポップコーンが現われた。ポップコーンをキャンプで食べるのは初めてだった。なかなかうまいものだなと思った。メンバーには女性2人もいたのだが、その女性たちのTさんへの熱いまなざしも印象に残った。
ポップコーンは材料が軽いわりに、かさが増えて食べごたえがあるし、味つけも塩だけでよい。なおかつ温かい。キャンプに持っていくおやつとして理にかなっている。余談だが、そのときTさんはハウス食品の「フルーチェ」も持ってきていたが、フルーチェの場合はけっこうな量の牛乳が必要であり、島のキャンプに妥当なおやつであったかどうか、疑問が残る。
今回、このファイヤーサイドの「シェイクポップ」を見て、あのときの味と女性たちのまなざしを思い出した。「シェイクポップ」はポップコーン専用のフライパンである。開閉式のふたが付いているのと、焚き火で使いやすい長い柄(ハンドル)が付いているのが特徴といえる。本体はステンレスにポリエステルシリコン加工が施され、焦げつきにくい。あの伊豆大島の一夜からそれなりの時が流れ、2人の女性も結婚した(Tさんと、ではない)。こんどは私がポップコーンを作る番だろう。
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