「バーコ」というスウェーデンのプロ用ハンドツール・メーカーがあります。一本で何サイズものナットを回せるモンキーレンチを発明したことで知られる創業128年の老舗なのですが、ここが作っている園芸ナイフがポケットナイフとして重宝します。
しっかりとしたロックが付いていて、広い刃を親指で押さえられるので、皮むきなど細かい作業ができ、オールステンレスのボディーは厚さが5mmなのでどんなポケットにも入ります(仕舞い寸法ほぼ10cm。重量85gと軽量)。
バーコは、その昔釣り針も作っていたとかで、マークが魚と釣り針なのが洒落ています。15年前にアメリカの工具メーカー、スナップオンの傘下に入りましたが、この「BAHCO FISH & HOOK」マークは健在です。
製造は刃物のメッカ、英国シェフィールド。「ファクトリーギア」の店舗およびウェブで注文すると取り寄せてくれます。
おなじみのビクトリノックス・ポケットナイフ、オピネルNo.10と並べると中間のサイズ。しかし薄く軽く短く、刃はアウトドアで料理によく使われるオピネルとほぼ同じで使いやすい。ただし、木を削るなどの力仕事はグリップが薄いステンレスボディーなので、手袋が要ります。
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http://www.factory-gear.com
キホアル中村/中村滋1944年、東京都生まれ。『BE-PAL』『DIME』『サライ』の創刊編集長を歴任。現在、シニアのためのウエブマガジン「Cool Senior Magazine」編集。NPO法人むしむし探し隊会長。財団法人植村記念財団理事。
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