5月から週末移住をスタート!
はじめまして、アウトドア女子・ヒミカです。沖縄から関東のほうへ上京して早8年。キャンプから登山、グラベルバイクまでアウトドアは幅広く楽しんでいます。今回から連載で私の身の回りや生活を少しずつ紹介していきますので、どうぞよろしくお願いします。
さて、私は今年の5月から奥武蔵の山腹にある別荘を借りて週末移住を始めました。しばらく売りに出してもなかなか買い手がつかなかったこともあってか、家主が賃貸にしてもよいと言ってくれたうえに、相場よりもぐんと安い家賃で借りられることになりました。
今住んでいる場所からは車で約1時間、実はここにも1年半ほど前に都心から引っ越してきたばかり。マンションのベランダからは周辺の山々が一望でき、晴れていると遠くには富士山を眺めることができる素敵な場所なのに、好きこのんでとても不便な山中に移住しようというのだから、相当な物好きと思われても仕方のないことです。
窓からは奥武蔵の名峰「武甲山」が一望できるこの辺りは、当時は分譲地として相当な人気があったそうです。しかし今や当時の賑わいもなく購入者もご高齢になり、いくつか空き家になっているものや建物の無い土地は何十年も手入れもされずに、まるでうっそうと茂る森のようになっています。
そんな場所ではありましたが、私が惹かれたのは数年前に土間から改装されたという、天井の高い一室にある素敵な囲炉裏があったからです。 焚き火好きの私は一目見て「ここに住みたい! 」と思い、その後はそう長くはかからずにここの鍵を手にすることになりました。
週末山暮らしを始めてみると
ご高齢になった家主さんが通えなくなって手放すことを決めたというこの別荘には、残された家具や日用品が。そして数年間雨戸を閉めきり手入れされぬまま山中に佇む空き家であったため、内部はひどい湿気と、ところどころカビている家具、どこから侵入してきたのか床には無数の虫の残骸がころがっています。
外に出ると庭とは思えないほどに草木が生い茂り、一目では何が庭木で何が雑草かも分からぬ有様でした。囲炉裏に魅せられたものの、冷静に全体を見回してみると何から手を付けてよいものか急に先行きが不安になってきます。
とりあえず床の埃や虫の残骸をほうきで掃き、雑巾がけしてシュラフを敷き寝床を作り、最初の週末はただただ眺めていただけで帰路につくことになりました。
いろいろと頭を悩まし、翌週には「スコップ、カマ、三角ホー、アメリカンレーキ、折りたたみノコギリ」を購入して向かってみることに。
季節は間もなく梅雨入りを迎えようとしている時期でしたが、30℃前後の暑い日が続き太陽も容赦なく照りつけてきます。 日中に草刈りをやろうものなら30分もしないうちに汗だくになってしまいます。 この山暮らしをスタートして初めて学んだことは「外の作業は早朝にやるべし! 」ということでした。 なので早朝に外作業を行い、日中はできる限り外には出ないように残された家具などを庭の物置へ運搬したり、食器を片付けたりして過ごしました。
その次に学んだのは「刃のついた農具はあっという間に刃が鈍る」ということ。 カマで草を刈っていると最初は切れ味もよく順調でも次第に切れ味が悪くなり余分な力が必要になってくるのです。 最初のうちは定期的に砥石で刃を付け直していましたが、それも時間と根気のいる作業と気付き、数週間後には格安のグラインダーを入手して簡単に砥げるようになり格段と草刈りも楽になりました。スコップや三角ホーも同じようにある程度砥いでやると作業がぐんと楽になりますよ。
山暮らしと大好きなキャンプを伝えたい!
山暮らしは自然とともに生きて、キャンプは自然の中で過ごすこと、どちらも自然と人間の共生だと思っています。 これから奥武蔵の山腹で生活を始めるわけですが、私が学ぶこと、楽しいこと、苦労したことをこのコラムを通して皆さんへお伝えできれば嬉しいです。 囲炉裏や薪ストーブで作る料理や、奥武蔵で採れる旬な野菜やフルーツを使った料理、斧で薪を割って冬支度、夏の防虫対策など四季折々のエピソードを書き綴っていきたいと思います。
それでは皆さん、次回もお楽しみに!