メキシコ湾とカリブ海を分け隔てるように位置する、中米のユカタン半島。
透明度が高いパステルブルーの海が自慢のビーチリゾートをはじめ、マヤ文明にまつわる世界遺産など様々な見どころがあることから、毎年世界中から多くの観光客が訪れています。
そんなユカタン半島には、世界的知名度を誇るカリブ海のリゾート「カンクン」のほか、神秘的な青さが魅力である泉「セノーテ」をはじめとする人気の観光地が多く点在しており、どこを訪れたらいいのか迷ってしまうもの。
今回ご紹介する「七色の湖」は、お盆・GWなど長期休暇やハネムーンで訪れる方が多い人気リゾート地・カンクンから約350km南下したところにあるレイクリゾートです。
※本記事は2017年11月に取材しました。価格や時刻等はすべて取材時のデータです。必ず事前に最新情報をご確認ください。
七色の楽園『バカラル』
「バカラル(Bacalar)」はメキシコ南東部にある人口約1万人ほどの小さな町で、南北に約60km延びる美しい湖沿いに位置しています。湖は訪れる時間帯によって色の見え方が異なることから「七色の湖」という名で親しまれ、近年では海外セレブも密かに訪れるレイクリゾートとして密かに人気を集めています。
一般に治安があまり良くないとされるメキシコですが、バカラルは周辺の町や都市に比べ治安が良く、カンクンやトゥルムなどのビーチリゾートよりも観光客が少ないので、リゾートならではの雰囲気を楽しみながらゆっくりと寛げます。
また、カンクンやプラヤ・デル・カルメンなどのリゾート地に比べ、物価が2〜3割ほど安いのも嬉しいポイント。
レイクサイドには1泊約1,200円から宿泊出来るバックパッカー向けのゲストハウスから、客室から眺める絶景が自慢のホテルまで様々な宿泊施設があります。オシャレなカフェやレストランもリーズナブルに利用できるので、カンクン周辺と同じ予算でもはるかに贅沢な体験を味わうことができるのです。
旅のハイライトはSUPツアー!!
バカラルを訪れる際、皆さんに是非体験して頂きたいのがSUP(サップ)。
サップとは「スタンドアップ・パドルボード(Stand Up Paddleboard)」の略称で、ボードの上に立ち、パドルを漕いで進むハワイ発祥のマリンスポーツです。
この町では、What Sup Bacalarという会社がサップやカタマランヨットを使用したツアーを催行しています。
筆者が体験したのは、サップで朝日を見に行く「Sunrise Sup Tour(サンライズサップツアー)」。今回は筆者の実体験をもとにその魅力をご紹介したいと思います。
旅行先だからこそ贅沢に過ごしたい『朝の時間』
普段忙しく動いていると、あっという間に過ぎ去ってしまうのが “朝の時間” 。
せっかくの旅行!朝からお酒を飲んだり、自然と目が覚めるまで寝たりなど、ゆっくりと過ごしたいものですよね。
しかし、バカラルには早起きしてまで味わっておきたい贅沢も存在するのです。
「早起きは三文の徳」といいますが、まさにその通りだと思います。朝の時間が素敵だと、なんだか心が満たされるような気がしますよね。
水上から眺める朝日は一生の思い出に
サンライズツアー(約2,700円)は、辺りがまだ真っ暗な日の出前に出発し、朝日を望むベストスポット、ブラックセノーテ、かつてこの町に海賊が侵攻した際に築かれた水路などを巡ります。
夜明け前の静けさ、日の出と共に動き出す鳥の鳴き声や風の音、そして光の角度に応じて変化する湖の色。
バカラルでは、忙しい現代人の日常ではなかなか気づくことのできない、本来あるべき時間の流れをゆっくりと体感することができます。
所有欲を満たす日常よりも、余計なものをなるべく手放して自分らしく生きる “贅沢なひと時” を。
昨今は日々の情勢が目まぐるしく変化しておりますが、状況が少し落ち着いたら気分転換を兼ねてリトリートしに出かけてみるのも良いでしょう。その際は、心を満たしにぜひバカラルへ足を運んでみてくださいね。
日本からバカラルへの行き方
◾️ 日本からカンクンのアクセス
日本からカンクンへの直行便の就航はありません。そのため、カンクンへ向かう場合は首都・メキシコシティーまたは第三国を経由してアクセスすることになります。
成田空港から乗り換え便を利用してアクセスする場合の所要時間は約16時間です。
◾️ カンクンからバカラルのアクセス
カンクンからバカラルへは、レンタカーもしくはADO BUSというバス会社が運行する中長距離バスを利用してアクセスするのが一般的。バスはカンクンの市街地から出発し、途中にあるいくつかの町に立ち寄るため、トゥルムやプラヤ・デル・カルメンといったその他の地域からも乗車することができます。
カンクンからバスで向かう場合の所要時間は約4〜5時間が目安です。