株式会社エルソルの代表取締役。縄文人を目指し、信州白樺高原で狩猟採取生活を実践しながら生計を立てる。集めた食料は経営する宿泊施設『B&B sora』『Picnicbase&Hostel』(https://picnicbase.com 白樺高原、女神湖畔にある自炊宿。冬季を含め通年でアウトドア設備のご利用可能)『takibi hut』(https://takibihut.com 白樺高原、白樺湖畔にある小規模なキャンプ場。冬季を含め通年でご利用可能)で提供している。ジビエ・山菜・キノコ狩り、各種味噌づくりなどの他、囲炉裏小屋やテント用ウッドデッキ制作、室内の改装など食料が揃うと余暇はDIYに明け暮れている。
高原に春がやってくる
3月も終わりごろになると春の気配が高原に訪れる。4月に入ると残雪を押し上げてザゼンソウが咲き始め、山ぶきと共に山菜のシーズンが訪れる。縄文人は厳しい冬から野山に山菜が出る春をどれだけ待ち望んだことだろう。とりわけ冬の長い高原地帯では春の訪れを告げる「蕗の薹ふきのとう)」は格別のごちそうだったに違いない。
ふきのとう味噌を作って春を食べよう
ふきのとうは芽吹き始めると一斉に芽吹く。取り切れないほどのふきのとうを小脇に抱えると自然と笑みがこぼれる。私はそんなふきのとうは長く楽しめる「ふきのとう味噌」にして保存しながら少しずつ食べるのが好きだ。ご飯にのせて、お肉に添えて、豆腐にのせて、独特の風味と苦味がなんにでも良く合う極上の味噌となる。天然ものならでは、大小さまざまなふきのとうが採れた。
レシピは簡単だ
<材料>
- ふきのとう:味噌 = 1:1
- ①の合計量100gに対してごま油小さじ2(10ml)
まずはふきのとうを手早くみじん切りにしよう。
ここで手間取るとふきのとうはどんどん黒くなっていく。山菜は全般的にアクが強いので酸化が早い。市販のふきのとうに比べるとあっという間に色が変わるので注意が必要だ。
そして、すぐに分量のごま油で炒めよう。
油がまわって全体がしんなりしてきたら味噌を足そう。
ここまで手早くできれば鮮やかな緑の「ふきのとう味噌」ができるはず。
ふきのとうから出てきた水分で全体が柔らかくペースト状になれば完成だ。
これを冷蔵庫で冷やして1晩置けば味噌とふきのとうが馴染みおいしい「ふきのとう味噌」になる。
春の香りが口いっぱいに広がり、ほのかな苦味がクセになる。鹿肉を焼いてこの味噌をのせて食べるのが春一番の贅沢!みんなも試してみよう!