前回の記事(https://www.bepal.net/diy/88759)はダーニングの基本編をご紹介しましたが、続いて応用編としてメリノウールのTシャツにできたやや大きめの穴を直していきます。
やや大きめの穴は、あて布を使ってダーニング
「余っている布があるんだけど、つかってみる?」とカゴいっぱいの切れ端を見せてくてたマユミさん。大きめの穴や擦れて薄くなってしまった部分は、あて布をするとより丈夫に直すことができます。チラリと布が見えるのも可愛いかも!
用意するもの
・ダーニングマッシュルーム
・糸、毛糸
・針
・余った布
※糸や針は100円ショップなどで入手できます
準備
穴より大きいサイズの布を選び、ダーニグマッシュルームにそわせてゴムで止めます。
布を固定したダーニングマッシュルームを、Tシャツの穴の下にもぐりこませ、ずれないようにゴムで固定します。
糸は光沢のあるポリエステルの糸を選びました。修繕したいアイテムの目の細かさに合うような糸を選ぶと、仕上がりも綺麗です。
ザクザク大胆に針を走らせよう
1.あて布を縫い付ける
Tシャツとあて布を縫い付けていきます。その際、空いてしまった穴のまわりを返し縫いで縫っていきます。(なみ縫いでもいいですが、返し縫いの方がより強度が上がります)
丸、三角、四角、どんな形にしてもオッケーです。基本のダーニングと同様に、縫い始めと縫い終わりは少し離れたところに糸端を出しておきます。
これであて布はずれないので、あとは好きなように装飾のダーニングを楽しみましょう。このTシャツの穴が胸の位置にあるため、ブローチのように見せたいなと思い、糸の色を変えてなみ縫いで針を進めます。
縦にも糸を通し、カラフルに。ポイントは大胆に思い切ってすることです。多少針目が粗くなったって気にしません。(これは性格がでますねぇ……)
2.裏面の処理
裏返して、あて布の余剰部分を切ります。
表に出ていた糸を裏に引き出して、表に出ないように気をつけながら縫い目に入れ込みます。
3.完成!
ここはあえて表側に玉止めをして、飾りにするのもありです◎
さらなる応用編
実はこのTシャツ虫食いだらけで、肩にも穴が……。「サクッとやっちゃおう!」と、何やら可愛らしいモコモコの羊毛がマユミさんの手に。
この羊毛を使って、穴をニードルフエルトで塞いでいきます。
用意するもの
・羊毛
・土台となるスポンジやブラシなど
・羊毛フェルト用のニードル
※100円ショップなどで入手できます
トントンすれば1分で完成
1.生地の下に、土台をセットします。
2.穴より少し大きめに取った羊毛を、Tシャツの穴の上に置き、ニードルでトントンとさして縮絨(しゅくじゅう)していくだけです。
先がギザギザのニードルが羊毛をからめてフエルト化され、穴を埋めていきます。このときのコツはニードルをさす向きが斜めにならないように、上から真っ直ぐさすこと。
羊毛が足りない場合は後から足せばオッケー。色を混ぜるのも可愛いです。
完成!
元々同じ素材だから当たり前なのですが、メリノウールのTシャツとは相性抜群。洗濯をするとさらに縮絨されて馴染んでくるみたいです。
穴が空いていなくても、胸元にワンポイントとしてモチーフを入れてみてもいいですよね。
最後に
あっと言う間に、お直し完了。
最初は穴があいてボロっとしていた手袋とTシャツが、カラフルに彩られてキラキラと輝きを取り戻しました。ますます愛着がわき、次に使う時が楽しみです!
装飾ダーニングはただ穴あきを修繕するだけではなく、シミや汚れを隠すにも最適な方法です。
基本編・応用編と3つの修繕方法をご紹介しましたが、基本をおさえてしまえばアレンジは無限にできます。試行錯誤しながら、色々と試してみてくださいね。
先生のご紹介
イワタマユミ
手芸作家。羊毛フェルト(原毛)に始まり、フックドラグ、糸巻きボタンなどの作品を作る。カフェや美術館、専門店などでワークショップも開催。マユミさんの作品や今後のワークショップ予定はインスタグラムで随時更新中。
インスタグラム:@feltm