バイクパッキングでブッシュクラフト的焚火を楽しむ!おすすめの道具とマナー
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    2020.05.23

    バイクパッキングでブッシュクラフト的焚火を楽しむ!おすすめの道具とマナー

    私が書きました!
    CLAMP店長
    武村信宏
    長野県伊那市のバイクショップCLAMPで店長をしております。大阪で自転車メカニックの修行をし、その後、長野に移住。そこで、約10年間アウトドアスポーツのガイドをしました。2011年にオープンしたCLAMPは、自転車屋だけどアウトドアグッズやコスメ、古道具も売っているお店。夏はMTBとトレイルランニング、冬はスキーと雪板を楽しむアウトドアホリックな店長です。http://clamp-bike.com/

    自然豊かな南信州はアウトドアパラダイス

    初めまして。長野県伊那市の自転車店『CLAMP』の武村です。
    お店のある伊那市は長野県南部、南アルプスと中央アルプスの二つの山脈に挟まれた天竜川に沿って南北に伸びる“伊那谷”の北部に位置しています。お店から自転車で30分も走れば自然豊かなフィールドがたくさんあり、サマーシーズンは自転車はもちろん、ハイクやトレイルランニング、テンカラ釣りにキャンプ、ウィンターシーズンは雪板やスノーシューなどなど、1年を通して様々なアクティビティが楽しめます。

    便利グッズを使ってスマートに焚き火を楽しもう

    CLAMPオリジナルのグラベルロードバイクに乗って、バイクパッキングスタイルで森へ焚き火を楽しみに出かけました。

    そんな豊かな自然に恵まれた伊那市にある自転車店なので、自転車を中心に今紹介したアクティビティのギアやウエアもCLAMPでは幅広く取り扱っています。

    さて、今回は、バイクパッキングに最適な焚き火台、PAAGO WORKSのニンジャファイヤスタンドと、焚き火によるフィールドへのダメージを抑えることができるアイテム”スパッタシート”を使い、ブッシュクラフトの要素を取り入れた焚き火術を、焚き火のマナーと合わせてご紹介します。

    バイクパッキングってなに? どう始める?

    先ほど“バイクパッキング”と言う言葉を使いましたが、上の写真の自転車の様に、自転車のフレームやサドルの下、ハンドルバー等に専用のバッグを直接取り付け、ロングツーリングやキャンプツーリングを楽しむスタイルを“バイクパッキング”と言います(バックパッキングに由来する言葉ですね)。

    従来の自転車旅によく用いられていた自転車にキャリアを取り付けて、その両サイドにパニアバッグをつけるツーリングスタイルよりも基本積載量が劣る部分もありますが(パッキングの方法やバッグの種類によってはバイクパッキングでも多くの荷物を積載することが可能です)、最近ではコンパクトで軽量化されたトレイルランニングやULハイクのギアも数多く販売されていて、私自身もそんな道具と合わせてパッキングするとが多いです。

    フレームにピタリと取り付けられるニンジャファイヤスタンド。

    最初は少しハードルが高く感じてしまうかもしれませんが、お気に入りの場所でお湯を沸かしてコーヒーを飲む、インスタントラーメンを作って食べる。まずはそこから始めて行くことが大切です。そこで何が必要で何が不必要だったか、Try&Errorを繰り返し自分のバイクパッキングスタイルを見つけていただけると嬉しく思います。

    “パーゴワークス”の焚き火台ニンジャファイヤスタンド

    前置きが長くなってしまいましたが、今回は焚き火でお湯を沸かしコーヒーを飲もう!と言う事なのでパッキング自体はすごくシンプルです。パーゴワークスの焚き火台“ニンジャファイヤスタンド”とコーヒーセットと火起こしセット。上の写真のように、自転車のフレームに取り付けているのが、なんと焚き火台なのです。

    まさにニンジャの巻物のようなシルエットです。

    早速組み立てます。

    ケースの中には通常セットのメッシュネットと五徳にもなるスタンド、スペアパーツを兼ねた火吹き棒が入っています。今回は、焚き火による地面へのダメージを考慮して、折りたたんだスパッタシートを合わせてセットしました。

    こちらが耐熱性に優れたスパッタシートです。

    地面のダメージを防ぐスパッタシート

    スパッタシートとは、溶接などの作業時に、飛び散る火花などを受けるためのシートです。耐熱性の高い素材を使用しており、焚き火台の下に敷くことで、熱や火の粉による地面へのダメージを抑えることができます。

    焚き火台を使っていても、その熱で焚き火台下の植物が焦げてしまったり、地面にダメージを与えます。焚き火台が低い位置のものだと、そのまま落ち葉などに引火することもありますので、焚き火台を使用する際にはスパッタシートなどを使用して、極力自然を傷つけないようにマナーを守って楽しんでいただけらと思います。

    組み立てたニンジャファイヤスタンドの下にスパッタシートを敷くとこんな感じです。

    ニンジャファイヤスタンドの4本の脚の部分に合わせてスパッタシートに穴を開けているので、地面の状態にもよりますが、そのまま脚を地面に刺すことができます。こうすることで、ただ立てるだけよりも、かなり安定するのでメッシュネット上の薪を動かしたり、五徳の上にクッカーなどを置いてもしっかりと支えてくれます。

    焚き火台の準備ができたら薪集め

    今回焚き火をさせていただいた場所は、地域の方に許可を得て特別に使用させていただいており、キャンプ場ではありませんので薪は売っていません。ということで、まずは薪を集めることからスタートします。

    さて、焚き火台の準備ができたら薪集めからスタートです。

    軽量、コンパクトな“OLFA WORKS”のフィールドノコギリFS1。

    最近のお気に入りはカッターナイフでお馴染みのOLFAのアウトドアライン“OLFA WORKS”から発売されたフィールドノコギリFS1。こちらはなんと、カッターナイフのようなフォルムですがノコギリなんです。軽量でコンパクトになり、替刃もあるので、こちらもバイクパッキングには最適なアイテムです。

    集めた枝や木は丁度良いサイズにカットしていきます。

    ナイフで薪を割り、さらに着火しやすくする

    切った木が太い場合は着火しやすいように、更に細く割っていきます。薪割りと言うと斧やナタを使用するイメージが強いと思いますが、フルタングナイフ(グリップ内まで刃金が入ったもの)を使い、バトニングというテクニックを用いて薪を割っていきます。万が一ナイフが流れて内腿の動脈を傷つけてしまう恐れがあるので、ナイフの刃先の位置と足の位置には気をつけましょう。

    バトニングして薪を細く割り、火着きをよくするための準備をします。

    薪の準備ができたら、いよいよ着火

    ライターやマッチを使ってしまえば簡単に着火できますが、ここはあえてブッシュクラフトっぽくファイヤスチールを使用して着火させてみました。

    ファイヤスターターをナイフでシュッと削り、火花を散らして麻紐に引火します。

    これぞ焚火の醍醐味!

    ほぐした麻紐に枯れた杉の葉を火口にして、小さな枝から順番に薪を大きくしていき、少しずつ炎を安定させていきます。焚き火の面白さはここにあるかもしれませんね。

    薪を割り、火起こしに使う道具たち。ナイフは、HulutaForsのアウトドアOK4。ファイヤスターターは、同社のHulutaForsを愛用。

    “HulutaFors”のナイフ、アウトドアOK4とファイヤスターターで火起こし

    普段愛用しているフルタングナイフはHulutaForsのアウトドアOK4と、同じくHulutaForsのファイヤスターター。リーズナブルな価格帯でもしっかりと使える、ブッシュクラフトを始める最初のナイフとしては申し分無い1本だと思います。

    火が安定してきたらお湯を沸かして、コーヒーを淹れる準備をします。

    豆から挽いて香りを楽しむ

    お湯が沸くまでの間にハンドミルで豆を挽いていきます。
    その間にも薪を足したり、火力を調整したりといろいろ忙しいのですが、それも焚き火の醍醐味。

    コンパクトなハンドミルを使ってコーヒー豆を挽きます。

    お湯が沸いたら少し熱を落としてから丁寧にお湯を注いでいきます。

    焚き火を見ながら森で飲む至福のコーヒー

    ここまで手をかけて飲む1杯のコーヒーはまさに至福の1杯。もちろんインスタントコーヒーであっても家で飲むコーヒーとはまた違った美味しさになると思うので、ぜひ挑戦してください。

    出勤前に焚き火で朝食を

    自転車でアプローチして焚き火を楽しみ、その火でお湯を沸かしてコーヒーを淹れる。奥さんの作ってくれたサンドウィッチで朝ごはん。

    実はこれ出勤前なんです。出勤前にサクッと焚き火と朝ごはんとコーヒーを楽しめるのも伊那谷という場所で生活しているからこそ。とても贅沢で有意義な日常です。

    焚き火の後始末も忘れずに

    炭は極力燃やしきる。残った炭はしっかりと鎮火をして、ちょうど今回はサンドウィッチを包んでいたアルミホイルがあるので、それに包んでお持ち帰り。

    燃え残った薪は必ず持ち帰ります。

    焚き火の跡を残さず、しっかり元通りに片づけます。

    焚き火をしたら跡を残さず

    焚き火痕や灰跡など、形跡を残さずにしっかりと元の状態に戻してあげるのも焚き火をする時の最低限のマナーですね。焚き火に限らず遊ばせてもらっている自然に感謝をして、これからも目一杯“CLAMPの遊び方”の提案とご紹介をしていきたいと思います。

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