アウトドアの定番調理道具、スキレット。鋳鉄製のフライパンで、熱効率に優れて蓄熱性が高いことから、じっくりムラなく食材に火を通すことができます。分厚いステーキもお手のもの。焼く、煮る、揚げるなどが、スキレットひとつでまかなえます。
まさに万能調理道具なスキレットをアウトドアだけで使うのはもったいない。BE-PAL編集部・早坂は、普段の生活でもスキレットを使用しています(写真は早坂の私物)。
左:LODGE スキレット 10 1/4インチ(26.04 CM CAST IRON SKILLET)
右:LODGE ラウンドグリドル 8 3/8インチ(LOGIC OLD STYLE ROUND GRIDDLE 8-3/8″ DIAMETER)
今でこそ、ホームセンターや大型家具店、100円ショップ、雑貨店などでさまざまなスキレットが発売されていますが、代表的なスキレットメーカーといえばアメリカのLODGE(ロッジ)です。
今も昔もスキレットの代名詞といえばLODGE
LODGEは約120年もの歴史を持つアメリカのキャスト・アイアンメーカーです。古くはカウボーイたちが旅の相棒として持ち運び、今では世界中のアウトドアズマンが、キャンプやBBQの相棒にロッジ製品を好んで使用しています。
使い込んで馴染んでいく過程を楽しむのも鋳鉄製ならでは。使う毎にほどよく油が馴染んでいき、錆びにくくこびりつきにいスキレットへと仕上がってきます。
ただし、これはきちんとメンテナンスするからこそのこと。スキレットは使った後にオリーブオイル等の食油を薄くひくなど、一般的なフライパンとは異なりメンテナンスが必要です。きちんとお手入れすることで錆びを防ぎ、油馴染みをよくします。油を塗る前にはいったん火にかけてよく乾かすようにしましょう。
また、スキレットを洗剤等で洗うのは基本NG。洗剤が中に染み込んでしまいます。タワシやスクレーバーで汚れを取り、こびりついた汚れはお湯を沸騰させて浮かせます。
このようなメンテナンスは必要ですが、スキレットで焼く肉料理は絶品です。カンカンに熱したスキレットに分厚いステーキ肉を置いて、両面をよーく焼き、いったんスキレットから取り出して、アルミホイルに巻いて休ませる。焼き時間とアルミホイルの巻き時間は同じぐらいがポイント。その後、再びサッとスキレットで焼いたら、美味しいステーキの出来上がりです。
しっかりと断熱ができる鍋敷きなどあれば、そのままテーブルにサーブしても見栄えがします。冷めにくいので熱々のまま食べれて、片付けも楽チン。スキレットの余熱で付け合わせの野菜を温めることも可能です。
一度はみんなやる、スキレットでジブリ飯
スキレットレシピで人気なのが、ジブリ『ハウルの動く城』で出てくるカルシファーのベーコンエッグ。ベーコンと卵を焼くだけなので、非常に簡単です。ポイントはベーコンをカリカリに焼いて、目玉焼きには蓋をして蒸らしを入れること。蒸らし時間で黄身の焼き具合が調整できます。
とても簡単なので、キャンプの朝ごはんはもちろん、忙しい日々の朝食にももってこい。朝からスキレットで料理すると気分もあがります。ホットサンドとスキレットを両方持っていれば、日々の朝食レパートリーが充実しますよ。
フィールドでも自宅でも、実はマルチに使えます
アウトドアをしない人には「スキレットって面倒」「重いし、扱いに困りそう」「そもそも家のコンロで使えるのかどうかもわからない」と、なにかと敬遠されがちですが、メンテナンスの手間を惜しまなければ、非常に便利な調理道具です。
ロッジのスキレットには種類が多々あり、大きさやハンドル形状の違いはもちろん、IH対応のものも数多く揃っています。家でもフィールドでも使えるマルチアイテムなんです。
よく「使う前にシーズニングが必要?」という質問がありますが、現行のロッジ製品はほぼシーズニング済みなので、くず野菜で炒めたり、油で慣らしたりなどは不要です。お湯でサッと洗えばすぐに使えます(シーズニングとは製造過程で出るワックスやオイルなどを落とす作業のこと)。
長く付き合える一生モノ! せっかく持つなら良いものを
スキレットはメーカーを選ばなければとても安く買うこともできますが、鋳造製品ゆえ、安いものは品質があきらかに落ちます。耐久性に問題があったり、厚さが均等ではなかったり。なので、せっかくスキレットを手に入れるのであれば、ずっと使い続けられる確かなものを選ぶようにしましょう。メンテナンスさえしっかりすれば、一生モノの相棒になりますよ。
SPEC:
LODGE スキレット 10 1/4インチ
全長:約42cm
内径:25.7cm
深さ:4.7cm
重さ:2.54kg
LODGE ラウンドグリドル 8 3/8インチ
内径:20.2cm
深さ:1.5cm
重さ:1.2㎏
LODGE(ロッジ)|公式ブランドサイト : https://www.lodge-cooking.com/
※構成、文、写真、買った人/早坂英之