「粒マスタード」は手作りがおすすめ!
粒マスタードの「粒」はマスタードの「種」のこと
自家製の粒マスタードを作るのに欠かせない材料がマスタードシードです。マスタードシードとは、アブラナ科の種子を乾燥させたもので、大きさは直径1~2mmで丸い形をしています。マスタードシードの中でも代表的なものが、ブラックマスタードシード、ブラウンマスタードシード、イエロー(ホワイト)マスタードシードの3種類で、それぞれ辛みや風味に違いがあります。粒マスタード作りには、辛みがまろやかで風味づけになるイエローマスタードシードと香りや辛みが引き立つブラウンマスタードシードを使います。
マスタードシードが持つ栄養や効能
マスタードシードは、さまざまな料理のスパイスとして利用されています。マスタードシードは、鉄分やマグネシウム、セレン、リンなどミネラルを豊富に含んでいるのも特徴のひとつです。また、マスタードシードを挽く、潰すことによって生まれる辛み成分「アリルイソチオシアネート」は、抗酸化作用、食中毒の予防やストレスを軽減するなどさまざまな効能が期待できると近年、注目されています。南アジアではマスタードシードパウダーを水や油と合わせて塗布薬にしたものが、肺炎や気管支炎、神経痛やリウマチに効果がある治療薬として使われています。
早速「粒マスタード」を作ってみよう!
自家製粒マスタードの味を例えるなら、「マスタードのピクルス」といったところでしょうか。口の中でぷちっと弾ける食感がたまらなくやみつきになります。市販の粒マスタードでは味わえない美味しさが、驚くほど簡単に作れてしまいます。ただ粒マスタードは作ってから数日寝かせる期間を要します。3日目くらいから食べることができますが、1週間くらいすると味が安定してきます。この完成を待つ時間も楽しみのひとつです。
材料と必要な道具類
材料 200ml瓶1本分
マスタードシード(イエロー) 30g
マスタードシード(ブラウン) 15g
りんご酢(白ワインビネガー、米酢、バルサミコ酢などなんでも) 150ml~
塩 小さじ1/3
メープルシロップ(はちみつなど好みの甘味料で) 小さじ1
※イエローはマイルド、ブラウンは辛みと苦みがあります。今回は、ブラウンマスタードシード1に対してイエローマスタードシード2の割合にしていますが、イエローマスタードシードだけで作ってもOKです。好みのバランスで作ってください。
※使用する調味料によっても味は変化します。
必要な道具
保存する瓶(煮沸消毒し、自然乾燥しておく)
スケール(はかり)
計量スプーン
すり鉢とすり棒(あると便利です)
【粒マスタード】レシピ
①スケールを準備します。スケールに煮沸消毒した瓶を乗せます。イエローマスタードとブラウンマスタードを好みの割合で計りながら、瓶に入れます。
②マスタードを入れた①の瓶に塩、メープルシロップを入れ混ぜ合わせます。
③ ②の瓶に150mlくらいのりんご酢を加えて蓋をします。
④そのまま常温で3日ほど置きます。
※酢の量は常にマスタードシードがかぶるくらいの量をキープします。たまに瓶をやさしく振り混ぜましょう。
ぷちぷちのままでも潰しても食べ方いろいろ
自家製の粒マスタードが完成したら、まずはぷちぷちのまま食べてみましょう、そのあと半量をすり鉢で摺ってみたり、全部をすり潰してみたりと自分好みにいろいろ試してみてください。摺って食べる場合は、食べる前に食べる分だけ摺るのがおすすめです。
「ドイツのバールで食べた粒マスタードの味だ!」
自家製の粒マスタードを食べた知人が懐かしそうに嬉しそうに言った一言です。定番のお肉やソーセージ、カルパッチョやサラダドレッシングなどの用途はもちろん、蒸かしたじゃがいもや青菜の和え物などにもよく合います。無添加の優しい美味しさを存分に味わってみてください。