さばいどる かほなん、渓流釣り歴1年にして名人の風格!
里からほんの少し山に入った岐阜県のとある渓流。水の流れる音が心地よく響いている。YouTuber『さばいどる かほなん』は、片手に釣り竿を持ち、ウエーダー姿(胴長靴)でスタンバイしていた。
「渓流釣りは、はじめてまだ1年ぐらいです。昨年の5月に、初挑戦でなんとかウグイを1匹釣ったんです。苦戦したけど楽しかったですね。9月になって念願のアマゴを釣り上げ、あの赤い点々を見たときには、ほんと感動しました」
かほなんの渓流釣りの記録は、すでにYouTubeで公開されている。最初は、白いTシャツを着て、絡んだ釣り糸と格闘し、釣り竿を折ってしまうハプニングまであり。しかも、ダメもとで置き竿にして、戻ってきたら魚がかかっていたというミラクルまで巻き起こしている。そんな、かほなんが一転、今では、ベテラン釣り師の風格を漂わす。まずは、この日の服装について聞いてみた。
渓流釣りの服装はアースカラーが基本
「服装は、魚からわかりにくいこと。自然に溶け込むアースカラーがいいです。今日は、雨の予報もあったのでサンドベージュのレインウェアを選びました。足元はフエルトソールのシューズが絶対です。これを履いていれば、苔の生えた石の上や、濡れた岩でも滑りにくいので。今日は、寒かったので腰まであるウエーダーを選びましたが、夏は、長靴タイプのフエルトソールのシューズを使います」
魚から発見されにくいこと、滑りやすい渓流でケガをしないこと。釣果を出すには服装から整える。次にこの日の道具について聞いてみた。
かほなんの釣り具とバッグの中を拝見
「今日の釣り竿は、長さ6.1mのカーボン製の振り出し竿です。仕掛けは、PEライン(枝やクモの巣が多い渓流では道糸が絡まりやすいので、短めで!)に、細いハリスを電車結びします。水深に合わせてマーカーとガンダマをつけてできあがり。その他の道具は、100均で買った小さなプラスチックケースに入れています。自宅で作った仕掛けを数本、予備の針、PEライン(伸びにくい素材の釣り糸)、ガンダマ、ナイフ、針外しが入っています。このほかに、入漁証も携帯しています。餌は、ミミズを専用の餌入れに入れて腰につけて持ち運びます。誰もいない山に入るので念のため、バッグには、クマよけスプレー、動物よけの鈴をつけています。このほか、飲料水と携帯食、釣った魚を入れるビク、調理用のシースナイフも持ちます」
クマとはまだ遭遇したことはないそうだが、「サルに物を投げられたこともある」とのこと。釣りといっても自然をなめずに、細心の注意を払うことが大切だという。
かほなん、いよいよ渓流へ。さて、釣れるかな~?
「じゃ、いきましょう!」と元気に渓流へ繰り出した。そして、軽い足取りで水際を歩いては、大きな岩をよじ登り、ポイントがあれば針を落とす。渓流の下流から上流に向けて竿を出す。魚から見つからないよう、姿勢は低く。時には、大きな岩陰から腕を伸ばしてポイントにそっと糸を流す。振り出し竿を両手で持ち、ポイントの距離に合わせて素早く伸縮させてはアタリを待つ。
「あ、キター! なんだろうこの子は? おー、あった赤い点々が。これはアマゴですね。本命ですが、小さいから逃がしますね。バイバーイ!」
それは、魚体の横にくっきりとした赤い点がある美しいアマゴだった。このエリアでは、15㎝以下の魚はリリースするのがルール。魚を弱らせないよう、素早く針を外して、流れに返した。
美しい魚体に黒い縦じまと赤い点々。美しいアマゴが釣れた!
その後も、いいテンポで魚をヒットさせるが、なぜか小さなサイズばかり。時折、カワムツも釣れる。流れの緩い場所、水泡が立つ流れの脇、水が落ちる段差の下などに丁寧にエサを投入しては、アタリを待つ。そして、少し遠くの小さな滝つぼのような場所を見つけたかほなん。「ここはいけそう!」と岩陰から竿を伸ばした。
「おー、これは大きい。手ごたえが違います! やったー」と手にしたアマゴは、20㎝超のこの日一番のサイズ。笑顔でビクに魚を入れた。「今日必要な食料を調達できたんで、これでやめますね。楽しかったー」と、引き際良く渓流横の道に上がり、ベースへと引き返した。
「釣った魚は、あとで料理して食べます。渓流にいる魚を釣って、自分でさばき、その流れの横で火を使って料理する。この一連の流れが渓流釣りの醍醐味なんです」
かほなんが釣った美しいアマゴたち。さて、どのように料理されるのか? 次回にご期待を!
協力/郡上漁業協同組合 http://www.gujo-fc.or.jp/
構成/山本修二
↓↓↓かほなんが渓流釣りをする当日のムービーが「さばいどるチャンネル」で公開されました! ぜひ、ご覧ください。