タイ北部にある小さな街、プレーは、スア・モーホームと呼ばれる藍染の木綿シャツの特産地として知られています。チェンマイからは車で約4時間半。こぢんまりとしたのどかな街で、どういうわけか、至るところに猫がいるのが印象的です。
街の中心から1kmほど離れた場所にあるテッサバン通り沿いには、スア・モーホームをはじめとする藍染の服を扱うお店がずらり。商品の種類も豊富で価格も安いものが多く、おみやげをたくさん買うにはいい場所です。ただ、本物の天然の藍で染めた服となると、ここではかなり数が限られるそうです。
プレーの街から南東に数キロ離れた場所にある、伝統的な天然藍染の手法に取り組んでいる工房、ケーオワンナ・ナチュラル・インディゴを訪ねました。オーナーのウッティ・カイさんが、柔和な笑顔で出迎えてくださいました。カイさんが身につけている服は、もちろん全部天然の藍で染めたものです。
ケーオワンナ・ナチュラル・インディゴ
http://kaewwanna.blogspot.jp/
カイさんの案内で、藍染工房の様子を見学させていただくことになりました。後をついて歩いていくと、緑の木立の中に、風通しのよさそうな建物が見えてきました。
工房のすぐそばに、天然の藍の葉が生えていました。材料となる藍は、プレーの周辺で採れるもののほかに、ラオスなどからも取り寄せているそうです。藍を建てた染液を満たした壺が、工房の中にずらりと並んでいます。