“山の秘密基地”での過ごし方
「最近は自分で買った山にこもって、チェーンソーで木を切ったり、地面をならしたり、整備を楽しんでいます」という、タレントであり、YouTuberでもある『さばいどる かほなん』。今やそのチャンネル登録数は27万を超えている。YouTubeさばいどるチャンネルでも、すでに数本、自身で買った山を開拓する様子が紹介されている。
今回は、そんな山の秘密基地を舞台に、竹を使った簡単なカトラリー(食卓用のナイフ、フォーク、スプーンなどの総称)づくりを紹介してくれた。
竹林に出かけ自分で選んで伐採した竹を準備
「カトラリーづくりに使った竹は、知り合いの竹林に入らせてもらって、とってきたものなんです。急斜面なんですごく歩きにくかったけど、適度な太さと必要な節の間隔の竹を自分で選んで、それを切り倒して手に入れたんで、楽しかったです」
竹を切り出す際には、キズや目立つ汚れがないかを入念にチェック。豊かな竹林とはいえ、使いたい竹を探すのは、けっこう大変な作業だったそう。そんな竹の切り出しの様子も、すでにYouTubeで公開されているのでチェックしてみよう。
※下の方にリンクが貼ってあります!
キャンプで使えるカトラリーを竹で自作する方法
今回、かほなんが作り方を教えてくれたのは、スプーン、フォークと箸の3種類。使った道具は、ノコギリとナイフだけ。では、早速、作ってもらおう。
3種類のカトラリーを1本の材料から作る
まずは、材料の準備から。ノコギリを使って節の下を5㎝程度、上を20㎝程度の長さに切る。短い方が、スプーンとフォークの先端部分になるので、それをイメージすることが大切。この1本の材料から、3種類のカトラリーを作る。
竹割りはバトニングでテンポよく
ノコギリで適度な長さに材料を切ったら、続いてバトニングで半分に割る。
「竹は縦方向に繊維が入っているから気持ちよく割れますよ」
半分に割った2つの材料の端をそれぞれ1㎝程度、バトニングで割る。これが箸の材料になる。
1.スプーン作り
スプーン用に切った大きいほうの材料をひとつ用意する。ノコギリで、節の上にそうように両側から切れ目を入れる。この切れ目の間が柄になるので、自分の手の大きさを考えて、適度な位置まで切れ目を入れる。
次に、材料を立てて、節の上(長い方)の切れ目までバトニングで割る。そうすると、左右の不要な部分を簡単に取り除ける。次に柄の部分の端をきれいにナイフで削って仕上げる。
次に、スプーンの先のすくう部分を仕上げる。形を整えるため、節の下、竹の内側をバトニングで切り落とす。あとは、スプーンの形をイメージして、先端の両サイドを切り落とし、先を薄く削り、表面を滑らかに削ればできあがり。かほなんは、この一連の仕上げ作業をヤスリなしでナイフだけで仕上げてしまう。
2.フォークを作る
フォークを作るために、(1)の手順でもうひとつスプーンを途中まで作る。「節の内側の不要な部分を切り落とす」ところまでできたら、スプーンの先端部分から、ノコギリで切り込みを3本入れる。
「切れ目を深く入れすぎると材料が割けてしまうので慎重にやってください」
刺さりをよくするために、外側を先が細くなるようにナイフで削って仕上げる。これでフォークも完成。
3.箸を作る
箸は、先ほど切り出した細い材料2本の表面をナイフで削って仕上げるだけ。繊維が縦方向に入っているから、スイスイ削れるので、削りすぎに注意。先に向けて細く削れば箸もできあがり。
竹は日本の各地に自生しているが、山で材料を手に入れるのは、地主さんの許可が必要なので少し難易度が高いかもしれない。場所によっては、ホームセンターでも竹材を置いている場合があるので、それを探すのもあり。キャンプ場で、切り出した竹を見つけたら、交渉してみるのもいい。
「キャンプ場で作って使えば愛着がわくし、それを自宅に帰って使うのもありですね。ダメになったら、薪にしちゃって、また作ればいいですし。竹細工を気軽に楽しむぐらいの感じで挑戦してください」
BE-PAL本誌2020年8月号では、かほなんが山の秘密基地で、テーブルや木のカトラリーを作る様子も紹介。本誌もあわせてチェックしよう。
構成/山本修二
◆【さばいどるチャンネル】「ノコギリ1本持って竹林に来ました」編はこちら! ぜひ、ご覧ください。