どんなスタイルでバイクパッキングする?
バイクパッキングとはバックパックを背負って旅をするように、必要なものを自転車にパッキングして旅をすること。テントと寝袋を持って走るキャンパースタイルから、サイクリングジャージの背中のポケットのみの究極のミニマリストスタイルまで、楽しみ方は本当に人それぞれ。その中で、僕が東北を7日間走った時の軽量パッキングをご紹介します。
2泊3日から7日間くらいまでのツーリングにおすすめな軽量パッキング
夏は防寒具の必要がなく、軽量パッキングが可能ないい季節。それでも山岳ルートを想定して、気温15度以上の設定におすすめなのが、フロントバッグ(容量8L)とシートポストバッグ(容量6L)で合わせて14Lの組み合わせ。バックパックでいうと小さめのデイパックくらい、持っていくものを選ばないといけないサイズです。ツーリングの宿泊は宿を利用して、持ち物を最低限にしています。民宿、旅館、ホテル宿泊ならば浴衣などを利用できるし、洗濯も毎日できるので着替えも最低限でOK。2泊3日くらいまでならこれで手軽にバイクパッキングができ、さらに最低限の持ち物で行く旅を楽しめるなら7日間、そしてそれ以上のツーリングも挑戦できます。
おすすめバッグ
フロントバッグ
現在は様々なバイクパッキング用のバッグが選べますが、僕はこの定番製品を使っています。そしてサイクリングツアーのレンタル機材にもこのバッグをずっと使っていて、5年以上使い続けているものも。耐久性と使いやすさでおすすめです。
「リクセンカウル/デイパックボックス」容量8Lで耐荷重が3kg。
このバッグのいいところは、プラスチックのフレームでバッグの形が整っていて、自転車に装着したときにとても剛性が高く、少々の悪路でもバッグ自体が暴れないところ。また、底面にはクッションが入っていて中の物も保護されます。そして中の3つの側面と上面はポケットになっていて小物も整理しやすいです。
バッグの前面にもポケットがあって便利。黄色いものはレインカバーで、小雨程度ならば雨をはじいてくれます。ただ、完全防水ではないので、中の物は防水のプラスチックバックなどで保護したほうがいいです。このバッグの唯一の残念な点はこの防水性。剛性、耐久性、利便性は最高なのですが、雨天時は別に防水対策が必要なことと、バッグ自体が水を吸って乾くのに時間がかかってしまうことが注意点です。完全防水ならば「オルトリーブ/アルティメイト6クラシック」がおすすめ。雨が予想されるツーリングや、長期間のツーリングでは僕も使っています。
ワンタッチで装着、脱着ができて便利。アタッチメントはガタつきもなく、剛性が高いです。プラスチック製ですが5年以上使用しても今のところ破損していません。
シートポストバッグ
バイクパッキング用のサドルの後ろに取り付け可能なバッグも、現在様々なタイプが発売されています。僕は利便性から、軽量パッキンングの時はこのバッグを使っています。
「リクセンカウル/コントアーマグナム」容量6Lで耐荷重が2kg。
このバッグもポケットが多くて荷物を整理しやすいです。両サイドにポケットと、内側にメッシュのポケット、そして上面にもメッシュのポケットがあります。また、上面が開くので必要なものにすぐにアクセスできます。
シートポストにアタッチメントを取り付けて使用します。バッグの取り外しがワンタッチで、持ち運びが簡単。ただし、耐荷重の2kgを守らないとこのプラスチックでできているアタッチメントが破損してしまいます。着替えなど比較的軽いものをこのバッグにパッキングするのがコツ。注意点は、シートポストがカーボン素材だと装着不可、金属製で円形のものが取り付け可能となっています。
パッキングリスト
フロントバッグのパッキング
では実際にどんなものをパッキングしているのかご紹介します。下の写真がフロントバッグに入れている持ち物。
①携帯ポンプ:「TOPEAK/Mini Morph」ホース付きでポンプの底を地面に固定させてポンピングできるタイプ。長さ26㎝でフロントバックの幅にぎりぎり収まるサイズ。もっとコンパクトなポンプもありますが、ここは利便性を重視しています。
②チェーンツール付きマルチツール: ツーリング中にチェーンのトラブルは結構あって、チェーンを切ったりつないだりできるチェーンツールはいつも持ち歩いています。写真のものではないですが、「crankbrothers/Multi-19」は剛性が高くておすすめ。
③オイル:雨天後などにチェーンや駆動部分などに使えるサラサラタイプのオイルを小さい容器に入れ替えて携帯。
④予備チューブ:パンクの時はチューブごと交換。
⑤パンクパッチ:「パークツール/スーパーパッチ」接着剤が付いたパッチでステッカーのように貼るだけの簡易修理用。携帯時は小さいプラスチックバックに入れるなど、湿気で接着力が劣化しないようにしたほうがいいです。また、耐久性が通常修理用のパッチよりは弱いので、使用した際はツーリング後に通常の修理を行ったほうがいいです。
⑥タイヤ補修材:「パークツール/タイヤブートTB-2」チューリング中にタイヤの側面が切れてしまったりした際に応急的に補修できます。予備タイヤを持つより圧倒的に軽量化。
⑦結束バンド:なんでも使える便利なアイテム。
⑧タイヤレバー:いろんな種類がありますが、「マルニ/タイヤレバー」は使いやすくておすすめ。
⑨手ぬぐい:軽量のトラベルタオルは様々ありますが、綿の手ぬぐいは速乾性、汎用性でおすすめ。
⑩プラスチックケース:救急セットなど小物を保護しながら整理できます。タテ15㎝、ヨコ11㎝、高さ5cmのものを使用。
上記のパッキングリストにはないですが、もちろんスマートフォンと充電器も携帯しています。これだけだとフロントバッグの1/3くらいしか埋まらないので、残りを食料やその他のスペースに利用できます。この空きスペースって結構重要で、ツーリング中に重宝します。
シートポストバッグのパッキング
今回のおすすめバッグは耐荷重が2kgしかないので、着替え、レインウェアなど比較的軽いものをパッキングします。
写真の赤枠はサイクリング中に着用しているものなので、パッキングはしていません。
①ベースレイヤー:速乾性の長袖ベースレイヤー。山岳ルートの朝や下りなどでちょっと肌寒いときに着用。雨天時に体が冷えそうなときも使います。
②ロングパンツ:これも万が一の寒さ対策のため携帯。
③Tシャツ:アフターライドのリラックス用。
④ショートパンツ:これもアフターライドのリラックス用。
⑤レインウェア上下:これは必須ですね。雨天時だけでなく、軽量な防寒具としても使えます。ゴアテックスなどの透湿性の高いものをぜひ選んでください。普段着としても着心地がいいです。
⑥シートポストバッグ:これは今回使ったシートポストバッグ。
まとめ
夏は軽量バイクパッキングが楽しい季節。日本国内なら、温泉宿に泊まり続けるルート設定も可能で、1日のライド後は温泉でリラックスするという素敵な旅ができます。そして、いい温泉って山奥にあることも多いですよね。そんな時にも、迷わず山道を上って温泉にたどり着くルートを選択できる軽量バイクパッキングは、とておおすすめです!