簡単で30分以内に作れることが大前提。そこにプラスαすることで、 みんなの求める朝ごはんに。アウトドア料理のプロにさっそくオーダーしてみました!
アウトドアイベントや自身が主宰するアラスカツアーなど、大勢の人に朝ごはんを作ることが多い、小雀さん。「朝は焚き火でお湯を沸かし、コーヒーを飲む。イベント時はパーコレーターでいれるけど、アラスカやほかのツアーではインスタントが多いかな」
まずは目覚めの一杯を飲み干してから、朝食を出す。「アラスカでの夕食の多くが、炊きたてのごはんとみそ汁、おかずという定食仕様。だから、朝食はその残ったごはんで雑炊にしています。夏のアラスカは昼間天気がいいと暑いくらいだけど、朝はちょっと肌寒いから、温かいものが好まれる。片づけも楽だしね」
ならば、残り物を使ったメニューなどお茶の子さいさい(!?)。「そうだなぁ、みんなが夕飯でよく作る、カレー、BBQ、ローストチキンの残り物で考えてみようかな……」
なるべく新たな材料を加えず、パン派、米派、麺派と三大派閥が満足するメニューを考案していただきました!
「そのときの状況や、気温、気候なんかも考慮して、自分でアレンジするといい。朝食を出すタイミングも重要で、行動しはじめる時間を逆算し食べはじめる時間を決めれば余裕ができる。朝食は簡単にメニュー変更できるようにしておくことも大切」
ふんわり卵でやさしく包む
カレーオムレツ
ドライカレー風に変身したごはんに卵をのせた、子供も大人も喜ぶオムレツメニュー。忙しい朝は、わざわざ卵で包まず、ごはんの上に半熟トロトロをのせるだけでOK!
作り方
材料 食の残り物……カレールーとごはん
卵………………3個
バター…………20g
ケチャップ……適宜
❶カレーを弱火で温めたら、そこに残りごはんを入れ、よく混ぜ合わす。具は潰しておく。
❷スキレットにバターを溶かし、溶き卵を加える。弱火で半熟状態になるまで焼く。
❸器に盛った❶を包むように❷の卵をかぶせる。好みでケチャップをかければ完成。
いろいろ野菜の歯ごたえを楽しむ
トルティーヤサンド
端っこ野菜を炒めて具にすれば、女子に人気の粉ものディッシュに。一見ハードルが高そうだが、市販のトルティーヤを使えば即完成。生野菜も加えて歯ごたえを楽しもう。
作り方
材料 夕食の残り物……………………BBQ食材
市販のトルティーヤ……………適宜
タコス用スパイスミックス……10〜15g
ケチャップ………………………適宜
❶キャベツとパプリカは千切り、その他の野菜はザク切り、肉は短冊切りする。
❷フライパンでオリーブオイルを熱し、キャベツとパプリカ以外をすべて炒める。
❸材料に火が通ったらスパイスミックスを加える。途中水を少量加えると早く火が通る。
❹トルティーヤの生地の両面をフライパンで温めたら、生キャベツとパプリカ、❸を挟む。
骨の髄まで鶏をいただく
鶏だし煮込みうどん
だしのきいたあっさりスープは、レモンを搾れば暑い日だって朝から快食! 鶏の身をほぐしてごはんにのせ、鶏ガラスープをかければ、鶏飯茶漬けにも。
作り方
材料 夕食の残り物………骨付きローストチキン
茹でうどん………………1袋
乾燥ショウガ…適宜
ネギ……………1/2本
白だし…………適宜
塩………………適宜
黒コショウ……適宜
レモン…………1切れ
❶お鍋に水を張り、乾燥ショウガを加えて火にかける。乾燥ショウガはショウガを蒸してから干して乾かせば自作もできる。
❷沸騰したら鶏の身をほぐしながら加え(骨も)、30分〜1時間煮てだしをとる。夜にだしをとっておき、朝スープを温めるだけでもOK。
❸ネギをスライスして加え、白だしと塩で味を調え、うどんを投入。うどんが温まったら器に盛り、レモンを搾って、黒コショウをふる。
朝ごはんMEMORY’S
アラスカ旅の途中、メスのサーモンを釣り上げた。さっそく腹を開き、卵でイクラを作った。翌朝、焚き火の燠火でさばいた切り身を焼き、サーモンの親子丼を朝食に出した。作っていても楽しく、ツアー参加者も喜んでくれた。美味しさもさることながら、イクラかけ放題ですからね。
(BE-PAL 2020年6月号より)