焚き火に必要な道具といえば、マッチと火バサミと革手袋と手斧。個人的には直火が好きだが、キャンプ場では焚き火台も欠かせない。火吹き竹もあると便利。我が家では、この焚火の道具たちが自作の焚火道具ケースに収納されていて、キャンプに行こうと思い立ったときはサッと待ち出せるようになっている。
では、これらの焚火に必要な道具を詳しく解説していこう。
マッチ
最近はメタルマッチや火打石で、火起こし自体を楽しむ人が増えているようだけれど、私は手っ取り早くマッチで一発着火をおすすめする。
マッチのいいところは軸木が焚き付けを兼ねていて、30~40秒も燃え続けるところだ。その間に余裕を持って乾いたスギの葉や細い枝に火を移すことができる。その点で、点火するだけのライターより優れているような気がするし、焚き火はマッチの方が何となくさまになる。ただ、管理がずさんなもので、雨の日のキャンプで濡らしてしまうこともしばしば。だから、念のためライターも持っていく。
マッチやライターは焚き火に限らずアウトドアの必須道具。通常焚き火をしない登山でもバーナーに火を付けるのに使うし、いざというときに役に立つので、タバコは吸わないけれどアウトドアをするときは常にポケットに忍ばせている。
火バサミ
燃えている薪を動かすときに使う。ただ、本当のことを言えばあまり火をいじくりまわすのは感心しない。なぜなら、丁寧に薪を組んでやれば、何もしなくても火は自分の意志で好きなように燃え上がり、薪をすべて燃やしきって最後は灰だけ残して消えるのだから。
では、どういうときに薪をいじるかというと、それは焚き火をコントロールするときだ。崩れた薪をちょっと直して、空気の通り道を作ってやれば、弱くなった火も再び勢いよく燃え出す。逆に火力を抑えたいときは薪を広げてやればいい。特に焚き火で料理をするときは火力調整が肝になる。
私が愛用している火バサミは、テオゴニアのファイヤープレイストングというもの。最近、某雑誌で芸人でソロキャンプYouTuberのヒロシさんを取材したのだが、その彼が使っていたのがこれ。
一般的なトングタイプの火バサミは、反発力を利用したものだが、これは大きなハサミのような構造で薪をつかんだり、離したりできる。丈夫なスチール製で、安価なトングタイプによくある太い薪をつかんだときのよれやねじれが発生しないのも使いやすいところ。それに何より見た目がいい。愛着が持てる道具というのは使い勝手はもとより、やっぱりカッコよくなくちゃいけない。
手斧
薪を小割りにするときに使う。斧身にそこそこ重さがあるため、軽く振り下ろすだけで簡単に薪を割ることができる。直径の小さな薪なら鉈でも小割りにできるが、本来、鉈は枝を打ったり、ツルを切ったりするための刃物で、薪割りにはやや力不足。鉈で薪を割るときは振り下ろすのではなく、木口に刃を当てて、別の薪で背を叩いて刃を食い込ませて割ると安全だ。
革手袋
薪をいじったり、調理器具を持ったりするときに熱から手を保護するために装着する。ホームセンターなどで売っている作業用の安価なもので十分。厚手のほうが、熱は通しにくいが、直接火のついた薪をつかむわけではないので、フィット感の方が重要。薪を集めたり、割ったりする際にも使うからだ。今、愛用している安価な革手袋は4~5年使って煤で真っ黒になっているけれど、まだまだ長持ちしそう。
焚き火台
今やキャンプ場ではこれがないと焚き火ができない。そんなわけで、自作の焚き火台を3つと10年以上前にバイクツーリング用に入手したユニフレームのファイヤスタンドⅡを持っている。それぞれ用途に合わせて使い分けているけれど、気に入っているのは大きな鉄板に鉄棒の脚を溶接した自作の焚き火台。ただ、大きくて、重くて、持ち運びは困難。もっぱら庭での焚き火専用。
インターネットの通販サイトや個人のブログなどを見ると、アウトドアギアの中でも焚き火台ほど次々と新作が登場する道具もないのではないか。自作している人も多い。ユニークなしくみのものもあって、試してみたくなるけれど、焚き火台はシンプルなほうが使いやすい。市販品でも定番といわれているものは、きっとそういうものだと思う。
火吹き竹
薪が湿っていて火付きが悪いときや、火がくすぶって消えそうなときに火吹き竹を使って空気を送ると、消えかけた火が赤く発光して、再び炎を上げる。バーベキューで炭を起こすときにも便利。熱が集中しているところにピンポイントで力強く空気を吹きかけるのがコツ。息だけで炎をコントロールできる結構楽しい道具。
簡単なので自作がおすすめ。内径2㎝ほどの竹を末端に節を残して50㎝ほどの長さに切り、鉄棒などで中の節を抜き、末端の節に2~3㎜径の穴をあければできあがり。
と、焚き火の道具といったらざっとこんなもの。
極力、道具なしで焚火を楽しみたい人もいるかもしれない。本来、焚き火はマッチ1本あればできるものだけど、道具があればそれだけ遊べる。火をいじるのが焚き火の楽しみなのだ。