メスティンで作る、ちょっと贅沢なアウトドア飯
スタミナ料理で残暑の疲れを吹き飛ばそう
YouTube「winpy-jijiiのアウトドアチャンネル」で、様々なアウトドア情報を配信しているwinpy-jijiiさん。今回は、ひとつのストーブで、メスティン2個を同時に調理する裏技を披露してくれた。作るメニューは、うな丼だ。
材料
うなぎ(スーパーで購入)
かば焼きのたれ
山椒
米 1合
みつば
道具
メスティン 2個
メスティン用底網 1個
ポケットストーブ
固形燃料 30g
クッキングシート
保温袋
湖畔のキャンプ場でのんびり調理開始
「今回は、メスティン2個を使って”うな丼”を作る方法を紹介します。メスティン2個を上下に重ねて使うことで、たったひとつのストーブで同時に料理できるんですわ。燃費がよく、手っ取り早く作れる裏技ですね」
湖畔のキャンプ場に手際よくキッチンセットを広げるwinpy-jijiiさん。使い込まれたメスティンを取り出し、エスビットのポケットストーブを組み立て、固形燃料をその上に置く。
たったひとつの固形燃料で料理一品が完成する
「今回、固形燃料は30gのものを使います。これひとつで、だいたい20分ぐらい燃焼するんちゃいますか。ご飯を炊く時間だけ火があればいいから、うな丼を作るには、これ1個で十分です」
テーブルセットが完成すると、クーラーボックスから材料を取り出す。”登山の時でも楽しめるレシピ”とのことで、使う材料も少なく、とてもシンプルだ。
「米は自宅で洗っておき、ビニール袋に入れて運びます。うなぎは、スーパーで買ったもの。焼いて味がついてるやつを買いました。それと今回は、奮発して国産にしました。これをメスティンのサイズに合わせて切ってから、ラップにくるんでおく。このひと手間で、ごみや現地での手間を減らせます。うなぎに味はついているけど、米にもタレの味を染み込ませたいんで、市販のかば焼きのたれも用意しときます。それと、みつば。自宅の庭にあったやつを、朝、切ってきたんですわ」
ひとつ目のメスティンに、米を入れ、水を注ぐ。
「米1合に対して、水は180~200cc。水を入れたらふたを閉めて20分ほど浸水します。あとは、着火したストーブの上に置くだけ」
おかずはメスティン折りしたクッキングシートを利用して
winpy-jijiiさんは、メスティン折りをしたクッキングシートを取り出し、ふたつ目のメスティンの中に敷いた。その上に専用の底網を置く。さらに水を網の高さを超えない程度に少しだけ加えた。続いて、ラップでくるんできたうなぎを取り出し、丁寧に網の上に並べる。
さあさあ、メスティン2階建調理の開始ですよ
「はいはい、それではこちらも、ふたを閉じて、ひとつ目のメスティンの上に載せますよ。米を炊くメスティンの上に重ねて置くことで、十分な熱が伝わり、うなぎがしっかりほっこり温められるんですわ。火にかけてだいたい7~8分は、上下を入れ替えずに待ちます。米に十分熱が入ってから様子を見つつ、おかずにも熱を入れたければ上下を入れ替え、直接、熱をかけます。その日の気温や湯気の出具合など様子を見ながら自分で判断して、上下を入れ替えてください」
固形燃料の熱で、ぐつぐつと音を立てて沸騰する米の入ったメスティン。湯気が止まり、固形燃料の火が消えたら炊き込み終了だ。
「さあさあ、火が止まったね。次は、保温袋にメスティンを入れて、蒸らしますよ。メスティンは、熱くなっているから手袋をつけてくださいね。保温袋の中にふたつ並べて10分ぐらい置いときます。おしゃべりでもして、待っていればあっという間ですわ」
ふっくらと炊けたお米。そして、つやつやになったうなぎ。キャンプ場にいい香りが広がった。お米の入ったメスティンは、そのまま食器(丼)として使う。うなぎの入ったメスティンから、うなぎを取り出し、ご飯の上に盛り付ける。追いたれをかけ、最後にみつばを載せたらできあがり。
「完成しましたね~。では、山椒を振りかけて、いただきましょう。食欲をそそる香りがしますね。う~ん、美味い! さすがは国産うなぎ。今回も上出来で満足ですわ」
静かな湖畔のキャンプ場に甘いたれと山椒の香りが広がった
ポットに入れてきた赤出汁の味噌汁をカップに注ぎ、優雅なランチタイムがスタートした。湖から吹く風が心地よい。
ほんの少しの道具と知恵で作る美味しい野外料理。すぐにでも真似してみたくなる一品でした。
構成/山本修二