キノコ探しは、近所の公園の森が狙い目!
所要時間 約半日
団地内の公園など、里山の名残がある場所には意外とキノコが生えている。なかでも夏から秋にオススメなのが、コナラの森に発生する代表的な食用菌の「アカヤマドリ」だ。探すときのポイントは、①古木があること。②下草が少ないこと。③地面が軟らかく適度に湿っていること。カサの表面は黄褐色〜橙褐色で、裏面はスポンジ状で黄色。成長した姿は特徴的で覚えやすく間違えにくく、紛らわしい毒キノコもない。ニンニクと相性が◎、パスタのソースに。
キノコ写真家
柳澤牧嘉さん
1960年長野県生まれ。『長野県きのこ食中毒指導委員』だった父親の影響でキノコの観察と撮影をはじめる。
大きく見えるのは錯覚!?月の出を観察しよう!
所要時間 約30〜60分
月は出てきた瞬間も、天頂にあるときも、大きさは同じですが、高度が低いときはなぜか大きく感じてしまう。その違和感を楽しめるのが月の出の観察です。撮影する場合は500㎜相当以上の望遠レンズで。上の写真は1000㎜相当の望遠で撮ったものですが、面白いでしょう? 月の出る時間や方位などを知るには「日の出マップ」というサイトが役立ちます。
夜光写真家
田川哲也さん
1960年宮崎県生まれ。雑誌等で活躍するかたわら、月、星、ホタルなど「夜光」をテーマにした作品を発表している。
隠れたご近所地名を散歩で探そう
所要時間 約60分
地名探しは私の趣味&仕事だが、しばしば上を見て歩く。お目当ては電柱に取り付けられたプレートだ。電力会社とNTTが設置したこれらの札には、ずっと昔に廃止された小字の地名や通称地名、施設名が採用されている。写真は東京都日野市大坂上で見かけたもので、上の「神戸」はかつて神戸製鋼所の工場があった名残(後に神鋼電機、今は学校)で、「栁町」は分譲住宅地の通称。一面の畑だった台地が都市化した激動の歴史を静かに語っている。あなたの地元にもきっと知られざる地名が……。もちろん足下にもご注意を。
地図研究家
今尾恵介さん
1959年神奈川県生まれ。小中学校時代より地形図と時刻表を愛好。地図や地形、鉄道に関する著作を多数執筆。
植物の開花時間を観察すれば時間がわかる!?
所要時間 約60分
オシロイバナは午後4時ごろに咲き、翌朝しぼむ。ツユクサは早朝に咲き、午後しぼむ。カラスウリは日没ごろに咲き、翌朝しぼむ。ハゼランは午後3時ごろに咲き、夜しぼむ。それには理由があるはず。たとえば、夜、活動する昆虫を引き寄せようとしているとか……。生物の謎や不思議に触れる手がかりとして時間に着目し、「なぜ?」の答えを自由に考えると、植物観察が楽しくなります。
植物観察家
鈴木 純さん
1986年東京都生まれ。現在、大ヒット中の『そんなふうに生きていたのね まちの植物のせかい(雷鳥社)』の著者。
チョウ、それともガ!?シークレット幼虫を育てよう!
所要時間 約60分
道端の植物や庭木の葉っぱについている幼虫を採集して飼育してみよう。あえて、図鑑で調べたりしないのがミソ。幼虫がくっついていた葉っぱが食草だから、同じものをエサとして与えよう。いつもは害虫くらいにしか思わなかった幼虫も、育てるうちにかわいく思えてくるはず。最終的にどんな成虫になるのか、ドキドキワクワクだよ~。まぁ、俺の経験上、ほとんどが「ガ」だけどね(笑)。
日本野生生物研究所
奥山英治さん
1960年東京都生まれ。動物、鳥類、昆虫、植物……と、あらゆる生き物に精通する野遊びのスペシャリスト。
(BE-PAL 2020年8月号より)