私がこの時期になると各地の産直を回って探してしまうのが青唐辛子。夏に旬を迎える青唐辛子は、1束数百円、もしくは、枝に付いたまま安価で販売されていることも。
見かけた方はこんなに沢山あってどうするの? とお思いでしょうが、私にとっては宝の山。1年を通して味わっている絶品調味料の材料になります。それが今回は紹介する万能調味料、三升漬(さんしょうづけ)です。
東北地方の郷土料理、三升漬とは
三升漬は東北地方で昔から作られる保存食で、青唐辛子、醤油、米麹を同量で混ぜて発酵させたものです。辛味の効いた醤油麹、といえばお分かりになるでしょうか。
醤油麹でさえ旨味が増しているのに、青唐辛子を入れることでさらに旨味がプラスされて、暑い夏にピッタリな辛味調味料に仕上がります。
使い方は、辛いものがお好きな方はそのままご飯に少し乗せて食べても良いですが、おすすめは魚の漬けダレとして使う方法です。鮮魚店などで買ってきたお刺身や切り身をチャック袋などに入れ、三升漬を入れてよく混ぜ、一晩冷蔵庫で寝かせれば完成。
麹に含まれる酵素が魚のタンパク質を旨味に変えて、やわらかく少しトロッとしたピリ辛つまみになります。魚は白身魚や、イカなどがおすすめですがどんな魚でも大抵美味しくなります。
三升漬の作り方
では、私なりの簡単&ズボラな作り方を紹介します。
1)青唐辛子をよく洗い、水気を切ってヘタをとる。
2)青唐辛子を刻み、全量入れても半分以下の高さになる容器に移す。
3)米麹を手でよくほぐし、容器を横から見て青唐辛子と同じ量を入れる。
4)上からそっと醤油を注ぎ入れ、麹の表面ひたひたになる量で止める。
5)木べらなどでよく混ぜてから蓋をし、直射日光の当たらない常温の室内で保存する(食べごろは仕込んでから3週間後〜)。
この作り方なら、刻んだ青唐辛子の量に合わせて仕込めるので無駄が出ず簡単です。醤油はできれば生醤油を使いましょう。減塩タイプは腐敗の原因となるので避けてください。
我が家では常温保存で1年以上使い続けています。時間とともに、唐辛子の絡みの角が取れてまろやかな味わいになりますよ!