十坊山(とんぼやま)ってどんな山?
十坊山は福岡県糸島市と佐賀県唐津市の境界線上に位置する、背振(せふり)山地の最西端の山。低山でありながら山頂には巨岩の「坊主岩」がデンと鎮座し、眼下には海が広がる絶景が待っている。登山道は整備されており、家族連れや登山初心者にも登りやすい山だ。
みかん畑、背振山地の浮嶽、女岳を見ながら登山口へ向かう
今回は、一番人気のコース「十坊山自然歩道」から登り、白木峠方面の一周コースに挑戦しよう。
J R筑肥線福吉駅で下車。景色を楽しみながら、のんびりと農道を約25分歩くと中村登山口へ着く。舗装路はしばらく続き、民家、みかん畑を歩きながら、遠くにきれいな形をした浮嶽が望める。いつかあそこ(浮嶽)へも登りたいと思うだろう。分岐ごとに標識があるから確認しながら進もう。林道舗装路が終わり、「十坊山徒歩50分」の標識からいよいよ樹林に囲まれた山道となる。
山頂までは樹林帯。木陰で気持ちよく歩ける
整備された登山道を歩いていく。巨岩群の間を抜け、樹林帯ルートが山頂まで続く。展望はないが、鳥の声、時折風が吹くと涼しい。急坂もあるから気をつけて歩こう。山頂付近の「相思の桜」の分岐から先は、急な階段状の登りとなる。木の根などに注意しながらゆっくり進むと、頭上が明るくなり山頂へ飛び出す。振り返ると眼下に海が広がりその景色に驚かされるだろう。玄界灘が望め、天気が良ければ遠くに壱岐、対馬まで見渡すことができる。
ゆっくりと景色を楽しみながらランチ!
山頂は広いのでゆっくりと楽しむことができる。山頂に鎮座する巨岩「坊主岩」はとにかく大きくて格好良い!鎖を伝い登ることができるが、登る場合は、滑りやすいので慎重に登ろう。岩の上からはさらに絶景が楽しめるだろう。週末は賑わう事が多いので譲り合いを。東側には浮嶽、女岳、西側には虹の松原の海岸線が見える。景色を見ながら心ゆくまで楽しもう。
白木峠へ下り、浮嶽神社へ立ち寄ろう
下山は、白木峠方面へ下りぐるっと一周しよう。白木峠から先は、林道歩きが長いため、森の中を歩きたい人は往路を戻るとよい。白木峠までは急な下りだ。スリップに注意してゆっくり下ろう。白木峠から先は、ショートカットの林道を歩き、浮嶽神社へ立ち寄ろう。浮嶽神社の入り口には大きなイチョウがあり11月下旬から12月上旬くらいに黄葉する様は見事。舗装路を歩き、「まむしの湯」に立ち寄ってみてはいかが。汗を流しさっぱりして帰ろう。
参考コースタイム:
福吉駅(25分)→中村登山口(15分)→林道終点(60分)→十坊山(40分)→白木峠(60分)→浮嶽神社(20分)→まむしの湯(25分)→福吉駅 245分(休憩なし)
プラスで楽しむ!
浮嶽神社
黄色に色づくイチョウが見事。11月下旬から12月上旬頃が見頃だ。浮嶽神社は奈良時代に聖武天皇の勅願によりインドからの渡来僧である清賀上人により創建されたとされる怡土七ヶ寺の一つ、久安寺の後裔である。収蔵庫には平安時代に作られた3体の仏像が安置されている。仏像は重要文化財に指定されている。見学は事前の予約が必要。拝観無料。
住所:福岡県糸島市二丈吉井904
電話:092-326-5641
立ち寄り湯 まむしの湯
登山口付近にある「まむしの湯」。大浴場、露天風呂、サウナなどたくさんの種類の風呂がありゆったりと入れる。売店には、地元の新鮮な野菜、果物、畜産物が売られていて、食事もできる。
住所:福岡県糸島市二丈吉井2380-1
休館:不定休
時間:10:00―22:00
料金:670円
電話:092-329–3003
アクセス情報
公共交通機関
J R筑肥線 福吉駅
マイカー
二丈浜玉道路吉井I C下車、左折して「まむしの湯」を目指す。登山者用に駐車場を用意してくれている。
登山ウェアや持ち物について
秋の登山となり低山も気持ちよく登れる季節に向かっている。山頂から景色をゆっくり見れるように防寒具として雨具は必須。山中には水場、トイレなし。水分は1.5L位は持参したい。
十坊山データ
山頂所在地:福岡県 佐賀県
山域:背振山系
標高:十坊山(535M)
コースの距離:約11キロ
コース:福吉駅(25分)→中村登山口(15分)→林道終点(60分)→十坊山(40分)→白木峠(60分)→浮嶽神社(20分)→まむしの湯(25分)→福吉駅 245分(休憩なし)
<問い合わせ>
糸島市商工観光課 092-332-2080