野鳥観察で大切なのは、見ること、聞くこと、生態を知ること。達人になると、野鳥が好むエサのにおいで、その地域で見られる種類がわかるそう。
「最初は探すことに夢中になりがちだけど、聞くこともとても大切。昔の人は〝聞きなし〟といって、鳴き声を人の言葉に置き換えて覚えていたんだ。例えば、ホオジロの〝♪一筆啓上つかまつり候〟とかね。今はそんな言葉は使わないから、自分の耳で聞こえたとおりの鳴き声を文字で記録し、自分流の聞きなしをすると楽しいですよ」
昔話にも登場!もっとも身近な野鳥
◎スズメスズメ目スズメ科
全長:15㎝
小笠原諸島を除く日本全国の、高山以外の市街地、農耕地、人家近くで見られる。エノコログサなど、小さなイネ科のタネを好む。
屋根のすき間などに巣を作るが、住宅の構造が変化したため巣穴不足で個体数が減ってきている。
ジャングルから都会に進出!?
◎ハシブトガラススズメ目カラス科 全長:56㎝
都市部から山地まで、さまざまな環境に棲息。
本来は深い森に棲んでいたが、ゴミの不始末でエサが都市部に増えたため、都会に進出。
ハシボソガラスと比べると額が出っ張っていて、クチバシの上側も盛り上がって見える。