電動筋膜リリースガジェット”ハイパーボルト”
多くの社会人アスリートがジムワークやフィットネスに励む中、ときに最新のトレーニングガジェットは話題の的である。ウェアラブルのスマートウォッチや、自転車用パワーメーターなどラインナップの幅は広がっていて、「鍛える」ことのみならず、体を「回復」させることも着目されている。
今回は、”癒すガジェット” として国内外のアスリートが使用し話題になっている “HYPERICE(ハイパーアイス)”社製の筋膜リリースガジェット、”HYPERVOLT(ハイパーボルト)” を購入したのでレビューしたい。
体を回復させるということ
ひとえに回復といっても様々な方向性がある。運動生理学的にいえば糖質を摂取してエネルギー量を元どおりさせるのか、はたまたバイオメカニクス的にストレッチによる関節の可動域や、マッサージによって筋肉の血流をよくするのか。
ガジェットとして人間に直接施術できるものとしては、筋肉にアプローチするものが多い。腕や大腿部の上でコロコロ転がす棒状のものであったり、一点で力を加える球体のものであったり。その基礎になっているのは、いずれもスポーツトレーナーたち人間による施術だ。
トレーナーは指圧などで直接患部へアプローチし、押す・揉む・揺らすなど、患部にとって最適な方法で施術を行なう。私もここ数年、スポーツトレーナーに体のメンテナンスをお願いしているが、その経験でいえば、本来自分がほぐしたいところへ自分自身でアプローチできる器具というのはそう多くない。
表層の筋肉群についてはある程度転がして使うアイテムで触ることができるが、深層筋へ繰り返しアプローチしようと思うと、マッサージアイテムと他人の指では雲泥の差がある。
普段のストレッチではケアできない箇所も
しかし、このハイパーボルトはまさに、そんな悩みを解決するガジェットといえる。使い方はいたって簡単。電源を入れてマッサージしたい部位に当てるだけ。毎分約1,800回〜3,180回の振動が凝り固まった部位を直接刺激し、筋肉をしっかりほぐしていくのだ。
私の場合は、自転車競技を行なっているためトレーニングで臀部から外側広筋がかなり硬くなってしまう。トレーニングの前後でストレッチは行なっているものの、トレーナーによる2週間に1度の施術で間に合わないほどで困っていた。
コンディショニング維持に欠かせない
ハイパーボルトを購入してからというもの、こまめに幹部へ刺激を入れられるため、手の施しようがないほどの劣悪なコンディションになることが明らかに減った。また充電式で持ち運びができるため、レース会場やイベントの現場へ持参し、ハードなレースの直後からマッサージできるようになったのも大きい。
このほか、自転車などの運動に伴う疲れだけでなく、日常生活からくる疲労にも有効だ。私の場合、普段はデスクワークが多く、受話器を耳に当てながらキーボードを叩くケースも多い。このポーズが長時間に亘ることもあり、首から肩周りの筋肉が硬くなっていることが多い。普段だと自分でマッサージしづらい肩甲骨周りも、ハイパーボルトならしっかり稼働部が幹部に届いて適度にマッサージしてくれる。あまりに筋肉が硬くなっている場合は、お風呂などで温めてから低周波治療器で軽くほぐし、そのあと柔らかめのアタッチメントを取り付けたハイパーボルトで刺激を入れると良いだろう。
どんな人に向いている?
体をケアする方法は様々だ。お風呂に長く浸かることも、寝る前のストレッチも、または正しい姿勢で座席に腰を下ろしておくこともセルフケアといえるだろう。ただ激しい運動を日常的に行なっているアスリートであったり、日々の多忙な業務をこなすビジネスマンにとっては、自分の好きな場所、自分の好きなタイミングで体をケアできるメリットは大きい。
そんな一生懸命毎日を過ごす方やアスリートだけではなく、サイクリスト、ハイカー、キャンパーなどアウトドアで遊ぶ人にも、手軽にセルフケアを行なうアイテムとしておすすめしたい。
HYPERICE(ハイパーアイス) / HYPERVOLT(ハイパーボルト)
振動数:レベル1:30㎐ / レベル2:40㎐ / レベル3:53㎐
満充電時、約2時間連続使用可能
価格:¥55,500(税別)
公式ウェブサイト:https://hyperice.jp