今年は全国的にフェスがことごとく中止や延期を余儀なくし、屋外での遊びができない人が多いことだろう。そんな中、第2回目を迎えるフェス「CAMPus(キャンパス)」が10月3日(土)〜4日(日)に開催。
筆者も緊急事態宣言以降では初となるフェスで、100組限定と人数をかなり少なくして開催することで会場はどのような雰囲気になるか楽しみしていた。雰囲気と所感に加え、意外と感じた「テント」のトレンドについて紹介しよう。
「理想のくつろぎ」を感じた2日間
CAMPusは2017年からスタートした野外フェスで、「THE CAMP BOOK」という大型フェスを運営するnorosi standが主催する。組数を限定してゆったりとした宿泊ができることで、THE CAMP BOOKとは差別化を図る。
今までのフェスのイメージは、会場はテントでパンパンに敷き詰められ、アーティストの演奏中は非常に密になりがちな印象だったが、CAMPusは100組限定ということもあり、サイトも人も間隔はとてもゆったりめ。筆者としては、所狭しにテントが張られているより、このくらいゆったりしていたほうが良いと感じた。
入り口では検温と消毒を徹底し、マスクの着用を各参加者らに丁寧に説明するスタッフの姿が印象に残った。また、参加者らもソーシャルディスタンスをとったり、密にならないようにテントや観覧場所の置き場所を配慮したりと、みんなが意識して行動する姿も見られた。
さらに、焚き火をする人全員に焚き火台の下に敷くウッドプレートを無料で貸し出しており、環境にも会場にも配慮した姿勢が見られた。
アーティストも最小限。1日目はチャラン・ポ・ランタンと寺尾紗穂さん、2日目は児玉奈央さんとMonaural mini plugで、2日間で4組のみ。1日目の夜は細田守監督のアニメ映画『時をかける少女』を上映し、ワイワイ騒ぐというより、のほほんとグループで楽しむ雰囲気。
今までのフェスが好きだった人にとっては、少し物足りないと感じた人もいるかもしれないが、あちこち歩きすぎてマスクでの呼吸がしづらくなることが避けられるし、アーティストの演奏の隙間時間がある程度空いていたので、仲間同士のキャンプが有意義に過ごせて、理想のくつろぎを感じた2日間だった。
組数限定だから?参加者が泊まるテントの傾向
さて、そんなCAMPusの会場ではどんなテントが多かったのか。意外と感じたのは、「テントの大きさ」である。
昨年に参加した別のフェスでは、駐車場とサイトの距離が長いため、持ち込みギアを最小限にする人が多く、2人収容の小型テントやポップアップテントなど、テントも比例して小さい印象だった。
しかし、今回会場を見ると意外にも2ルームテントや大型テント、タープを張った本格的なキャンプサイトが展開され、広々と利用している人が多かった。今回も駐車場とサイトが離れていたのに! だ。では、どんなテントが人気だったか、ベスト3を発表しよう!
ベスト③:コールマン「タフワイドドームⅣ/300」
多かったテントの一つが、コールマンのタフワイドドームⅣ/300。高さ185㎝と大人でも悠々と室内で移動できる広い室内空間が特徴で、加えてアルミ合金製のポールで耐久性と軽さを両立。風速20mにも耐えられ、耐水圧も2000mmあり、初心者でも安心できるテントだ。
ベスト②:エントリーパックTT
テントとタープがセットになったスノーピークのエントリーパックTTは、同ブランドが販売するテントの中で比較的お手頃なモデル。
テント単体はヴォールトという名称があり、トンネル型で一人での設営・撤収も楽勝。タープと別々で使用できるので、フェスなら環境に合わせていろんな形にセッティングできるのがメリットだ。
ベスト①:アメニティドームM
会場でもっとも多いテントが、スノーピークのロングセラーアイテム・アメニティドームM。こちらは同シリーズの中で中間サイズにあたり、最大5名まで収容が可能。ポールの先端は色分けされており、同じ色の本体差し込み口があるので設営もわかりやすいのがポイント。
オプションでインナーマットとグランドシートを購入することもできるが、不要な人なら4万円以内で買えるので、その点でも優秀なアイテムだ。
次回は12月12・13日に静岡で開催
なお、次のCAMPusはなんと12月と2か月後に開催することがすでに決定! 場所は静岡県の渚園キャンプ場で、JR東海道本線の弁天島駅から徒歩約10分で行ける好立地が特徴。今年に一度はフェスへ行きたい人は参加してみてはいかがだろうか 。
CAMPusの公式ページ
https://campus-norosi.com
文・撮影/小川迪裕