自宅に居ながらにしてポチッと格安購入できるamazon系ギア。
果たして実戦に耐えうるものなのか? 世界各地を旅してきた
ライター2人が、ガチで1泊して検証。その実態に迫る!
右:全天候型ライター ホーボージュン
世界中を徒歩やカヤックなど人力中心で旅してきたその道の第一人者。ギアの目利きとしても有名。
左:ライター 櫻井 卓
本誌のほかに、旅雑誌などで執筆。趣味は海外ロングハイク。ギア選びの際は永く使えるかどうかを重視。
櫻井(以下、櫻):今回、amazon系ギア各種取り揃えてみたんですけど、予想外にちゃんと使えそうなもの多いでしょ?
ホーボージュン(以下、ホ):うーん、まあいいたいことはいろいろあるけど、とりあえず見ていこうか。
櫻:どうです?この8人用ドームテント。わずか4本ポールでこの居住性ですよ。
ホ:デザイン的にも’80 年代っぽくてなかなか良い。でも弱点としてはポールだな。フンッ!
櫻:ダメダメ!そんなに曲げたら折れちゃいますよ!
ホ:どんどん行こう。クッカーセット、これはすごいぞ。ちゃんとアルマイト加工してある。
櫻:コッヘル、ケトル、フライパンと基本的なものはすべて揃ってますね。
ホ:ヘチマタワシも付いてるぞ(笑)。この値段でこれが出来ちゃう時代か。歳を感じるな。
櫻:次はタープです。非対称型の凝った作りですよ。
ホ:形自体はよく出来てる。
櫻:でも、いろんなディティールに既視感ありますね。
ホ:お前も分かってきたな!そのとおり!これは創意工夫したものじゃない!いろんなメーカーが苦労して生んだ工夫をちょっとずつツマんでるだけ。
櫻:でも良いトコ取りだから機能的には良いってことです?
ホ:いや、ツマみ方欲張りすぎて、いらない機能まで盛り込んじゃってるから無駄も多いよ。ところで昨日寝てた、そのヘリ●●●●のコットどうだった?
櫻:ネイチャーハイクってブランドっすよ! たしかにパチ感はすごいですけど、寝心地自体はぜんぜん快適でしたね。
ホ:でも使用前と比べると生地が伸びちゃってないか?
櫻:うわ、ホントだ! やっぱり安いと耐久性に難ありなのも多いんですかねえ。
ホ:お次の2人用テントは、と……ビッ●アグネスじゃん。
櫻:ネイチャーハイクです。
ホ:今回で一番香ばしいな……。
櫻:構造的にはほぼ一緒っすね。
ホ:これはねー、さすがにダメよ。開発者が試行錯誤を重ねて生み出したものを、都合よくいただいちゃってるじゃん。
櫻:でも今回のギアたちってパクりがあるかどうかは置いといて、ジュンさんから見ても性能的には良い線いってるワケっすよね。これで良いジャンって話にはならないんです?
ホ:結局はさ、愛なんだよ。たしかに安いし、入り口としてこういう存在はありなのかもしれない。でもね、俺が好きなギアは、作られる背景に、こんなものがあったら良いなとか、これを作ったらあの人が喜ぶだろうなとか、愛がまずはじめにある。そういう愛のあるギアを、愛着持って永く使いたいかな、俺は。
Check 1
スタイルは良いが細かい仕様に難あり
amazonベーシック/テント ドーム型 8人用 ¥10,765
Check 2
予想以上のクオリティー&工夫
EZ CAMP/キャンプクッカー 9点セット ¥2,975
Check 3
ゴージャス系初体験
快適さはかなりだな
amazonベーシック/ゼログラビティーチェア ¥5,930
Check 4
いろいろツマんじゃってるタープ
Naturehike/六角形タープ ¥5,999
Check 5
18歳の君に送りたい
コスパ最強バックパック
amazonベーシック/ハイキングバックパック ¥4,320
Check 6
激安なのにはやっぱりワケが……
Naturehike/アウトドアベッド ¥15,900
Check 7
まさかの800FP!
これ普通にオススメ
Naturehike/高級ダウン封筒型寝袋 ¥10,900
Check 8
そこに独自性はあるの?
Naturehike/テント 2人用 ¥12,900
※構成/櫻井 卓 撮影/山田真人
●本企画記載の価格は、取材時(2020年8月中旬)、実際に購入した際の税込み価格です。
(BE-PAL 2020年10月号より)