桜の落ち葉は、香りがいっぱい!
秋も深まり、紅葉が美しい季節になってきました。今年はいつもより寒さが早く訪れ、すでに落ち葉をたくさん見ることができます。そんな秋は、待ちわびていた美味しい新米の季節でもありますね。そこでオススメなのが「落ち葉ご飯」です。今しか味わえない秋の香りを、是非とも堪能してみてください。
どんな落ち葉がいいの?
色々な落ち葉がありますが、私の1番のオススメは「オオシマザクラ」です。全国で最も多い桜の種類はソメイヨシノですが、ソメイヨシノはオオシマザクラとエドヒガンの雑種です。オオシマザクラの葉は、桜餅を包むのに使われているほど、香りも高く、毛がありません。この香りを生かして、桜餅ならぬ、桜ごはんを作りましょう。もちろんオオシマザクラ以外の葉でもできますので、香りがする葉を探してみましょう。
どれぐらいの葉が、いいの?
使う落ち葉は、絶対に「これでないといけない」などの決まりはありません。一番大切なのは、香りを確かめることです。黄色い葉でも、カラカラに乾いた葉でも、香りがしないと桜ごはんは楽しめません。意外とカラカラに乾いた葉の方が、香りが豊かなものがあります。拾った落ち葉は、粉々にならないように注意してくださいね。
桜の落ち葉で、秋の香りごはんを作ってみよう
桜の落ち葉ごはんは、モチモチしているともっと美味しくなります。お米は、もち米を入れたり、きび、あわなどの雑穀を入れるのもいいですし、いつもより水を少し多めにして炊くなど、アレンジしてみてください。また、今回使った「飯ごう」を使用しなくても、炊飯器でそのまま作れます。
材料
・桜の落ち葉 2枚
・米 2合(通常の米1合半、もち米半合でもOK)
・塩 ひとつまみ
・水 2合分より少し多め
作り方
(1)米を洗って、飯ごうに入れます。水を加えて、30分〜そのまま浸します。(1晩置いても大丈夫です)
(2)塩をひとつまみ入れてから、落ち葉を入れます。
(3)中蓋をしないで、蓋をします。弱火〜中火の間くらいの火にかけます。しばらくすると、グツグツと沸いてきます。そのままにしておくとふいてきて、水がこぼれてきます。
(4)さらにそのまま待っていると、ふくのが収まってきます。収まったら、火を止めて蒸らします。(注意:ここまでの作業中、絶対に蓋を開けてはいけません)
(5)10分ぐらい蒸らして待つと、完成です。
この桜の落ち葉ごはんは、香りを存分に味わうことが出来ます。昔の人もきっと、ごはんを葉に包み、自然の香りを味わっていたのだと思います。寒くなってきた秋は昔の人のように、ゆっくりと香りを楽しむ食事はいかがでしょうか。
藁(ワラ)と葛(クズ)の鍋敷き:菊池はるみ/佐渡の野草研究家