公園からニッポンを変えよう!
パルパーク第1号山田緑地に焚き火場を作ってから2年。子ども向け焚き火イベントをサポートする“森の焚き人”養成講座が開催された!!
1日目 火おこし・焚き火をマスター
保育士、外科医、消防士、83歳の“大人の少年”…。秋の週末、バラエティーに富んだ11人が山田緑地の焚き火場に集結した。“森の焚き人”第2期生に志願してきた11人だ。
「“森の焚き人”とは、子ども向けの焚き火イベントをサポートするスタッフのことです。今日はその養成講座。焚き火技術や伝え方をマスターしてもらいます」(北九州市公園緑地部・梅野岳さん)
30世紀の森づくり――山田緑地は、森の持続的な保護・利用をテーマに掲げている。一角にあるパルパークの焚き火場でも、「子どもたちにたくましく生きる力を!」のコンセプトを世代を超えて実現するために、焚き火のやり方や楽しさを伝え続けることが大事だと考えている。
「持続の肝きもになるのは“人づくり”。地域の皆さんをパル(仲間)にしたいと思っています」(梅野さん)
麻ひもの火口(焚き付け)つくり、ファイアースターターを使った点火、細い枝から太い枝へと火を育てる手順…。講師の長谷部雅一さんが見守る中、11 人が夢中になって何度も何度も繰り返していると、あっという間に夕闇迫る時間になっていた。
2日目 子どもたちに焚き火をレクチャー
そして2日目。前日生徒だった11人は、今日は先生となる。11人は、長谷部さんから学んだやり方を丁寧に子どもたちに伝えていった。
「やった! 火が点いた!」ほうぼうから子どもの歓声が上がる。…が、なかなかうまくいかない子もいる。
「火口はもっとふっくらさせて、中に空気を入れてみようか」「ファイアースターターは、棒をガリっと削る感じでやってごらん」
ポッ! 最後の子どもが点火に成功すると、取り残されて泣きそうだったその子は最高の笑顔になり、11人はガッツポーズを取っていた。
こうしてパルパークは新たなパルを迎え入れた。30世紀まであと881年。新たな“森の焚き人”と一緒に、山田緑地焚き火場の3年目が始まる。
30世紀までパルパークを続けるためにパルの輪広がる!!
「持続可能なパルパークに」アウトドアプロデューサー 長谷部雅一さん
※構成・文/鍋田吉郎 写真/江藤大作